三菱重工の神戸造船所があるようです。地下鉄海岸線の和田岬が便利なようです。三菱重工の本社は東京のようです。
三菱重工業は、客船事業で巨額の赤字(米カーニバル傘下のアイーダ・グループから2隻の大型客船を受注し、1年遅れの平成28年1月に1隻目を引き渡し2300億円の損失を計上)をだして苦境に立たされたため、国内造船所の提携を模索し、今治造船、大島造船所、名村造船所と協議を開始したとのこと。平成25年にはIHIとJFEグループの造船会社が統合してジャパンマリンユナイテッドとなり、平成26年には名村造船所が佐世保重工を完全子会社化しており、造船部門を持つ川崎重工や三井造船の動向にも注目が集まっているようです。
船舶建造量(平成27年)
順位 |
|
|
船舶建造量 |
1 |
現代重工業 |
韓国 |
626万トン |
2 |
大宇造船海洋 |
韓国 |
365万トン |
3 |
現代三湖重工業 |
韓国 |
328万トン |
4 |
サムスン重工業 |
韓国 |
307万トン |
5 |
今治造船 |
日本 |
298万トン |
6 |
現代尾浦造船 |
韓国 |
244万トン |
7 |
ジャパンマリンユナイテッド |
日本 |
218万トン |
8 |
大連船舶重工集団 |
中国 |
205万トン |
9 |
STX造船海洋 |
韓国 |
181万トン |
10 |
上海外高橋造船 |
中国 |
163万トン |
11 |
大島造船所 |
日本 |
131万トン |
30 |
名村造船所 |
日本 |
62万トン |
63 |
三菱重工業 |
日本 |
20万トン |
平成29年度からはボーイング777Xの胴体部品の生産を行うとのこと。現在は大江工場(名古屋市)で部品を生産し、広島製作所で最終組み立てを行っているようです。
海運業界では、中国経済の減速の影響で、平成28年9月に韓国の韓進海運が破綻し、日本でも商船三井、日本郵船、川崎汽船も収益の悪化に苦しんでおり、船舶が過剰となっているため、新造船はなかなか見込めないようです。また、コンテナ船の新連合(日本郵船、商船三井、川崎汽船、ハパックロイド(ドイツ)、陽明海運(台湾)、韓進海運(韓国))を2017年4月に発足させ収益改善を目指していたようですが、韓進海運が破綻し厳しさを増しているようです。
海運業界の再編
昭和39年
(1964年) |
平成元年
(1989年) |
平成11年
(1999年) |
平成29年
(2017年) |
日本郵船 |
日本郵船 |
日本郵船 |
統合会社 |
昭和海運 |
昭和海運 |
ジャパンライン |
日本ライナーシステム |
山下新日本汽船 |
ナビックスライン |
商船三井 |
大阪商船三井船舶 |
大阪商船三井船舶 |
川崎汽船 |
川崎汽船 |
川崎汽船 |
商船三井はロサンゼルス、ベトナムハイフォンなどに投資し、拠点は香港。日本郵船はシンガポール。川崎汽船は日本が主要拠点のようです。
コンテナ船の輸送量シェア(2015年)
順位 |
|
|
シェア |
1 |
MSKマースク |
デンマーク |
16% |
2 |
MSCメディタレニアン |
スイス |
14% |
3 |
CMA-CGM |
フランス |
9% |
4 |
ハパックロイド |
ドイツ |
5% |
5 |
エバーグリーン |
台湾 |
5% |
6 |
中国遠洋運輸集団 |
中国 |
4% |
11 |
商船三井 |
日本 |
3% |
14 |
日本郵船 |
日本 |
3% |
16 |
川崎汽船 |
日本 |
2% |
海運市況の低迷に対応するため、平成28年10月に日本郵船(2兆2700億円の30%)、商船三井(1兆7100億円の41%)、川崎汽船(1兆2400億円の48%)がコンテナ船事業の統合(平成29年7月に新会社設立、平成30年4月サービス開始)を発表したようです。
平成30年3月期には、今までの不採算船の売却やリストラの効果が期待できるとともに、市況の回復が見られるようで、日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社とも2年連続の赤字を脱し黒字が確保できそうとのこと。
コンテナ船の輸送量シェア(2016年10月)
順位 |
|
|
シェア |
1 |
MSKマースク |
デンマーク |
16% |
2 |
MSCメディタレニアン |
スイス |
14% |
3 |
CMA-CGM |
フランス |
11% |
4 |
中国遠洋運輸集団 |
中国 |
7% |
5 |
ハパックロイド |
ドイツ |
7% |
6 |
エバーグリーン |
台湾 |
5% |
7 |
HSUDハンブルグスード |
ドイツ |
3% |
8 |
OOCL |
香港 |
3% |
9 |
YML陽明海運 |
台湾 |
3% |
10 |
商船三井 |
日本 |
3% |
11 |
日本郵船 |
日本 |
3% |
12 |
現代商船 |
韓国 |
2% |
13 |
PIL |
シンガポール |
2% |
14 |
川崎汽船 |
日本 |
2% |
海運市況の低迷に対応するため、コンテナ輸送量シェア首位のマースク(デンマーク)が7位のHSUDハンブルグ・スードを平成29年夏までに、約4600億円で買収するようです。
海運会社取扱量(2019) 1TEUは20フィートコンテナ
順位 |
社名 |
|
TEU |
1 |
MSKマースク |
デンマーク |
3334050 |
2 |
MSCメディタレニアン |
スイス |
3009976 |
3 |
CMA-CGM |
フランス |
2218212 |
4 |
COSCO中国遠洋運輸集団 |
中国 |
1732875 |
5 |
ハパックロイド |
ドイツ |
1023359 |
6 |
エバーグリーン |
台湾 |
1009915 |
7 |
OOCL |
香港 |
648034 |
8 |
日本郵船 |
日本 |
606562 |
9 |
YML陽明海運 |
台湾 |
577049 |
10 |
HSUDハンブルグスード |
ドイツ |
568219 |
11 |
商船三井 |
日本 |
502894 |
12 |
UASC |
中東6ヶ国 |
485554 |
13 |
現代商船 |
韓国 |
436532 |
14 |
川崎汽船 |
日本 |
374215 |
15 |
PILパシフィックインターナショナル |
シンガポール |
371041 |
16 |
Zim |
イスラエル |
310614 |
17 |
ワンハイランズ |
台湾 |
239084 |
18 |
X-Pressフィーダーズ |
シンガポール |
144071 |
19 |
高麗海運 |
韓国 |
124385 |
20 |
SITC |
中国 |
101573 |
パパックロイドは2019年5月末にUASCを買収
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