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はしらのはなし・営業日誌(2007年秋) その5

・営業のせりふ

「自分の本を書店に置いて欲しい」ということで、少しずつ歩いている。
書店ではどのように話しかけるか。

書棚の整理をしている店員さんや、レジで手が空いた店員さんに
「すみません。」と声をかける。この時点では、店員さんは
「お客様が何か知りたくて声をかけてきた」と思うはずなので、
すばやく次の言葉。
「あのー、私が自費出版した本を置いて頂きたくて
うかがったのですが、担当の方とお話はできますでしょうか。」

「どのような本ですか?」と尋ねられたら、
見本を取り出して説明をする。

始めのうちは、「新風舎から出版した」ということは後から話していたのだが、
ただ「自費出版の本を」と話すと
「うちではそういうのは・・」と断られそうになったときに
注文チラシを取り出してみせると、
「ああ、新風舎さんですか、うちでも取引があるんですよ」
と言って、チラシを受け取ってもらえることがあり、
それなら始めから「新風舎から自費出版した・・」と説明する方がいいな、
とわかった。

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・出版社の直営書店

新風舎といえば、直営書店がある。
東京、名古屋、大阪、福岡。
最近は、箱根と桑名にもセレクトショップができたようです。

私の本は、東京以外の直営店に置いてもしょーもない、
という感じがする。
逆に言うと、東京の直営店にはあるだろう、と。
ブラブラと都心へ出かけた日、
青山の熱風書房に寄ってみた。

うーん、見つかりませんでした。
小さな書店とはいえ、
ぎっしりの本棚のなかから見つけるのは難しそうです。
奥付日からひと月半後のことでした。

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・営業その14

向ヶ丘遊園駅そばの書店には、
出版社の営業で「はしらのはなし」を置いて頂いた。
もう1軒、別の書店には自分で出向いてみた。
スーパー内の小さな書店だ。
店内の3分の1ほどは、文具コーナーになっている。

棚の整理をしている女性に声をかけると、
「今日は店長が休みですが、
チラシを渡しておきますよ」と言ってくれた。
以前にも地元の方の自費出版本を置いたり、
サイン会を開いたりしたこともあったそうだ。

数日後に再訪。
レジには、暖かい雰囲気の年配の男性が立っていた。
その方が店長さんで、数日前に訪れた旨を話すと、
傍らに置いてあった注文チラシを取り出してくれた。
本を見せて説明すると、
「モノレールはすぐ目の前だったものね」と言いながら
5冊注文して下さった。

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・営業その15・電話にて

書店ではないところに営業する。
川崎市内の博物館だ。

何度か展示を見に行ったことがあり、
そこのミュージアムショップも様子を憶えている。
たぶん、そこにいる店員さんには権限がないだろうと思い、
電話で話してみることにした。

最初に電話したときは担当の方がいなかったが、
2回目の電話でお話しできた。
「1年間の委託ということになりますがよろしいですか?」
とのこと。
5冊プラス見本用に1冊の注文をいただいた。

売り上げの報告など、条件の細かい話になり、
いままでの書店営業とは勝手が違うので困った。
あいまいな受け答えをしてしまったが、電話を切ってから
「出版社に任せればいいのだ」と気がついた。

新風舎の販売局に電話をして、委託注文を受けた旨を話すと、
「それではこちらとミュージアムで契約をしますので
追って連絡します」とのこと。

なかなか連絡がなくてヤキモキしたけれど、
何度目かの電話で契約を確認できたのでひと安心。