南部縦貫鉄道を歩く 31

 ところが、「旧道=のどか」説は間違っていた。国道4号線の迂回路というわけか、交通量は少ないが通る車はすごいスピードで走り抜けてゆく。それに、左右はとりとめもない空き地だったりして、あまり生活のにおいがなく、落ち着かない。先ほどの若者達がバイクで行きつ戻りつしているのが気になる。同じさみしいのなら、廃線跡をそのまま行く方が良かった。でももう戻るよりも先へさきへと行きたい気持ちが強く、ただただ距離をかせぐように歩く。もうすぐ野辺地、と唱えつつ。

(こちらは旧西千曳駅そばの踏み切り。ここに背を向け、旧道を野辺地方面へ歩いた。)