南部縦貫鉄道を歩く 24

 やぶがしばらく続く。廃線跡が周囲よりも小高くなっていて、左側には民家があり、庭仕事などをする人がたまに見える。万が一、やぶをがさがさと行く自分を熊と間違えられたりしたら大変だと思い、地図を持った手を上に上げてぶらぶらさせてみたり、「みーずーはーきーよきーふーるーさーとー」なんて歌ってみたりして、とにかく人間が歩いているのだということは主張しておく。