南部縦貫鉄道を歩く 7


(旧盛田牧場前駅そばにある案内図)

 ピカピカに舗装された道に出る。そこで廃線跡はぶつりととぎれているが、道の向こう側にまた今まで通りに続いている。ほとんど車の来ない、ピカピカのこの道に、ほっとしてしまう自分が情けない。道路と廃線をへだてるごく低いブロックをまたいで、再びレールの上へ。木々をかき分け、少し歩いてから振り返ると、もう先ほどの道路は見えなくなっている。これが今日のわたしの世界だ。ついさっき、ピカピカの道路にほっとしたのが嘘のようだ。