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台湾のサトウキビ鉄道を訪ねて その4

  出発して少し行くと、右側にホームらしいものがある。現在はバイク置き場になっているようだ。ここが昔の車站だったらしい。今出発してきた方の中興車站は、観光用にそう名乗っているだけで、水色の建物も駅舎ではなく、製糖会社の施設のひとつにすぎないらしい。しかし、母の記憶では「町のロータリーからまっすぐ(中興路を)行って、線路があったらそこが駅だった」という。その駅の名前は覚えていないという。通学に利用していたわけではなくて、歯医者に通う折りなどに、たまに乗っていただけらしい。いずれにしても、このホーム跡は「ロータリーからまっすぐ行ってすぐ」という場所ではないので、残念ながら母が利用していた駅ではなさそうだ。
                                     
 大きな道路(延平路)を渡る。踏切番みたいなおじさんが手を振っていた。しばらく行くと、線路は二つに分かれる。観光五分車は左へカーブし、南の方へ向かう。母が住んでいた製紙会社は右の直進する線路の先だ。その直進する線路に沿った道路のことを母は憶えていると言う。母の家の最寄り駅は「パルプ駅」、レールはそこから更に続き、鹽水(えんすい)・布袋方面へ延びている。


(五分車から、パルプ工場・鹽水方面への線路を見たところ)

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