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西沢森林軌道を歩く 3

 



後に『写真集 笛吹の里みとみ』で、音取大橋より少し手前で渡ったナレイ(名霊)沢の軌道橋の写真を見つけた(*)。ヌク沢よりも谷が深く、上に立っている人たちの身長から推測して、橋脚の高さは15メートルくらいはあったようだ。ヌク沢に残っている橋脚と同じようなコンクリート構造物の上にさらにコンクリートの構造物がのっていて(この部分は梯子の段々をなくしたみたいな形でとても頼りなく見える...)、その上に丸太を組んで扇を広げたような構造物が軌道を載せている。

 ナレイ沢は、私も往復とも通ったのに、現在の頑丈で幅の広い橋を気楽に渡ったから高さを感じなかった。
  現在ヌク沢に残る橋脚と幅は同じくらいと思われる、当時のひょろ高い軌道上(もちろん柵なんてない!)を、丸太を積んでガタガタと下ってゆくのは、本当に命がけの仕事であったことと思う。

 ヌク沢の橋脚にも、もしかしたらもう一段上に載っていたのか、それとも残っている橋脚の高さに直接レールが敷かれていたのか、私には今のところは確認できていません。

(←ヌク沢に残る、東沢軌道の橋脚。)

*....『写真集 笛吹の里みとみ』 29ページの写真で、
「三塩林道東澤線名霊澤橋梁改修工事竣工記念 昭和十二年六月三十日」 と 書かれています。

 

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