アイスランド・サガ −ICELANDIC SAGA

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 アイスランドへ向かったカーリは、ニャールの娘ヘルガに求婚し、ヘルギとグリームがこれをとりなしたので、結婚が成立し、カーリはニャールのもとに滞在するようになる。
 ニャールの息子たちは、スラーインがフラップを庇ったせいで自分たちのこうむった被害について賠償を求めようとするが、スラーインは、これに応じない。彼らは、妹と結婚したスラーインの兄弟、ケティルに調停を頼むが、失敗。次にカーリに行ってもらうが、これも話が合わず、不和のままだった。

 この不和の結末は、ニャールの息子たちによるスラーイン殺害、という形で最悪の結末を迎える。スラーインとともにいた、フラップも殺される。だが、グンナルの息子グラニは、死を免れた。
 スラーインの弟、ケティルは、ニャールが申し出た賠償を受け入れ、和解する。またケティルは、スラーインの息子、ホスクルドを養子とし、この子が武器で殺されることがあったなら必ずその仇を討つ、という誓いを立てる。
 この誓いが、のちに、新たな悲劇を生むことになるのだが。


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 さて、時が流れ、あるときニャールは、このホスクルドと会い、話をする。ホスクルドは賢い子供で、ニャールはこの子が気に入り、自分のもとへ養子として来ないか、という。ホスクルドはそれを望み、ニャールのもとで、立派な人間に成長する。

 ここで、ふたりの新たな人物が登場する。
 フロシと、シーザのハルだ。

 ニャールはホスクルドのために、フロシの姪にあたるヒルディグンに求婚するが、ヒルディグンは誇りの高い女性で、首長の座を持たぬものとは結婚しない、と言う。もしホスクルドが首長の座を持つようになったら、結婚してもいい。
 このとき、アイスランドには4つの法廷があり、4人の首長がいた。だが、その誰も、首長の座を売ろうとする者はいない。
 おりしも、このとき、大きな争いが起こり、決着がつかないでいた。ニャールは4人の首長たちを呼び、第5の法廷をつくり、4つの法廷で決着のつかなかった争いは、そこに持ち込むようにしてはどうか、と提案する。
 新たな法律が作られた。
 新たな首長職が作られた。
 ホスクルドは新たにフヴィータ岬の首長に就任し、ヒルディグンと結婚する。ヒルディグンと、姑ベルグソーラの仲はとても良く、ホスクルドと、ニャールの息子たちの仲も良かった。

 何の不和も無く、だが、その年月は、長きの果てに崩れさることとなる。


 





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