2005年8月14日
「松阪帰郷2005夏-1(まつさかききょう2005なつ)」
三重県多気郡
地図
撮影 OLYMPUS E-10
2005年の夏も無事に田舎に帰郷することができた。 田舎の風景は、家が新しく建て直されたりして 昔の面影はだんだんなくなりつつあるけれど、 写真のこのあたりはかつての様子をとどめている。 昔、近くで水銀がとれたこともあって、 ここらはちょっとした宿場町のようになっていた。 しかし、今は医者もスーパーもない村となっている。 信号機ももちろんない。 |
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櫛田川沿いの田んぼや畑の風景。 ここらは子供の頃からほとんど変わってない。 作っている作物なんかは 変わってるのかもしれないけれど。 今回も写真を撮りながらのんびり歩いた。 |
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三重県の米は全国でも収穫が早い方だと思う。 名古屋近辺の田んぼはまだ稲は青々としてるのに このへんはもう収穫間近という色合いだ。 早いところでは盆明けにはもう稲刈りも始まる。 気候の関係なのか、他の思惑があるのか。 昔はなんとも思わなかったけど、 最近美味しい新米コシヒカリを買うようになって 米に関しても少し興味を持つようになった。 今年は雨が少なかったことで やや不作なんじゃないだろうか。 |
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田んぼの番人のようにカラスがあたりをうかがう。 ハシブトかな。 カラスは何を食べても生きていけるから、 都会にも田舎にもいる。 どっちが暮らしやすいかは知らないけど、 賢さとか性格とかはけっこう違う気がする。 田舎のカラスは都会のカラスよりも 人間に慣れていないから、 ちょっと近づくとすぐに飛んで逃げていく。 |
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丹生大師の近くに、かつての水銀抗の跡が 残っている。 古代の日本における水銀はほとんどが この丹生(にゅう)でとられたものだったとか。 奈良の大仏さんに使われた水銀も ここでとれたものだ。 |
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田舎の家にすみついていたボス猫。 前は何匹かいたんだけど、 最近はこいつが居座るようになって、 他の猫がみんな追い払われてしまったらしい。 まるまると太っていた。 猫缶も一缶丸ごと楽勝で平らげた。 |
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田舎の星空。 星、少なっ! 見上げて驚くほど星が少なくなっていた。 実際はもう少し見えていたけど、 子供の頃見た無数の星空とは全然別のものに なってしまった。 近くに高速ができて空気が汚れたのと、 この村が明るくなってしまったことで、 肉眼で見える星の数が激減してしまった。 冬はもう少し見えるかもしれないから、 今度はもっと暗いところへ行ってちゃんと撮ろう。 |
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写真が多くなりすぎたので、 花編は別のページにして、 このページでは虫などをまとめて 載せることにする。 これはまた珍しい蝶か、と思ったら、 前に松平郷で見たシロモンノメイガのようだ。 残念。 |
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畑の花畑で、初めてアカタテハを見て喜んだ。 飛んでいるのをデジで追いかけて、 やっと遠くでとまったのを捉えた、 と思ったら、いつの間にかツマグロヒョウモンに すり替わってる〜。 あ〜れ〜。 あちこち追いかけていたら、途中から 違うやつを追ってしまってたようだ。 紛らわしい。 せっかくのアカタテハだったのに。 |
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草の間から顔を出したこいつは、 普通にトノサマバッタだと思っていたら どうも違うみたい。 コバネイナゴかも。 または、ハネナガイナゴとか。 まったく別のものかもしれない。 |
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クモの名前も分からない。 これはナガコガネグモだろうか。 足の模様はそれっぽいけど、 腹がどうなんだろう。 表から見たらもっと分かりやすかった。 ショウリョウバッタが捕まっていた。 |
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鳥は例によって小さすぎてシルエットで さっぱり見えない。 単なるスズメの可能性も大。 夏場は田舎でも鳥の姿は ほとんど見られなかった。 少しだけ鳴き声はしてたけれど。 鳥は冬行ったときが楽しみだ。 |
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また難しいトンボの区別。 特にやっかいな赤トンボ類。 これは何だろう。 ノシメトンボかなぁ。 羽の先の黒い部分が多いから。 自信がない。 こういう羽をした他のトンボもいるのかな。 マユタテアカネの可能性もあり? |
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これはシオカラトンボのメスでいいと思う。 通称ムギワラトンボ。 |
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胴体が黄色で尻尾が赤だから、 ヒメアカネのオスかな。 違うかも。 アキアカネではないような。 |
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わっ、真っ赤な赤トンボ。 こんなの初めて見た。 羽の根元がオレンジっぽいから ネキトンボかと最初は思ったのだけど、 この尻尾の平べったい感じは ショウジョウトンボかもしれない。 |
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姿形はモノサシトンボに見えるけど、 尾に物差しの目盛りがない。 ということは違う種類か。 よく分からなかった。 クロイトトンボのようでもあり、 違うようでもある。 |
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キイトトンボの産卵中。 黄色いのがオスで、緑っぽいのがメス。 尻尾で首根っこを捕まえる、という感じ。 |
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花や虫の知識が増えて写真が変わった部分もあり、変わらない面もある。特にセンスは急に変わるものじゃない。 一年って短いような長いような、なんとなくつかみ所がない。去年の自分と今年の自分はどこまでが同じで、どこからが違うのかもよく分からない。 田舎の風景は一年前とは微妙に違っていた。星空のように何年間かで徐々に変わってしまったところもあるけど、そうじゃなくて、たとえば田んぼ回りの雑草が去年よりもすごく少なくなっていて、それでたくさんあった野草が全然なくなったりしていた。去年は普通に見られたものが今年はいくら探してもなかったり。 そういう変化に気づくことができるのも写真のいいところではあるのだけど、なんとなく寂しいような釈然としないような感覚に陥ったのだった。 猫の顔ぶれも変わっていたし。 大きくは変わらないけど、小さくは変わっている。それが田舎風景であり、自分自身でもある、というのが今回の帰郷で気づいたことだった。 来年はどうなっているんだろう。変わりたいような変わりたくないような。 花編につづく。 所在地: 三重県多気郡勢和村 散策時間: 2時間 |