2005年8月14日
「松阪帰郷2005夏-2(まつさかききょう2005なつ に)」
三重県多気郡
地図
撮影 OLYMPUS E-10
丹生大師(にゅうだいし)の近くにある、 「あじさいの小径」を歩いていくと、 ホテイアオイの池がある。 南米だかインドだかの原産で、日本には 明治になって入ってきた。 最初は観賞用だったものが野生化したりして、 場所によっては増えすぎて害草扱いされてる ところもあるようだ。 ここでは水質改善の試みとして栽培されている。 メダカなども放流してあり、 たくさんのトンボがいたのもこの池だった。 |
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夏に見るには涼やかでなかなかいい。 群生してるところでは水面が見えないほど びっちり咲いているようだけど、 ここはそれほどでもなかった。 時期的に早かったのか、遅かったのか。 アオイといっても葵の仲間ではなく、 ミズアオイ科。 英語名はウォーター・ヒア(ヤ)シンス。 |
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車で走っていたりするとたまに見かけるこれ。 田んぼ近くの空き地のようなところに咲いていた。 たぶん有名な花なんだと思うけど、 調べても分からなかった。 宿題。 <追記> 宿題は人の手を借りてやる、というのが私の子供の 頃からのモットーだった。 早速教えてもらった。カンナだと。 そうそう、言われてみればそんな感じだった。 花の様子も葉っぱの感じも。 |
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タカサゴユリ。 ここではわずかにしか咲いてなかったけど、 行き帰りの伊勢自動車道の脇に イヤと言うほど咲いていた。 高速だから車をとめて取っていく人もおらず、 増えるがままに任せてあるので、 毎年どんどん増えていっている。 ヤマユリなんかとは違って種子で増える。 |
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畑の一角にある小さな花畑。 たぶんここの畑の人が植えたのが 増えたのだと思うけど、 この花の名前が去年から分からず気になっていた。 それが今年になってやっと分かった。 ヒャクニチソウ(百日草)だ。 キクの仲間かと思っていたら違った。 ヒャクニチソウも品種改良でたくさんの種類がある。 たぶん、ここにあったのは色とりどりの 同じ種類なのだと思う。 色違いや形違いなど。 |
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これも畑の脇に固まって咲いていた。 キュウリの花かなぁと思うんだけど、どうだろう。 たぶん野菜の花だとは思う。 |
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川沿いの暗い道を歩いていたとき、 突然前方に鮮やかなオレンジの花が咲いていて ハッとした。 あれはキツネノカミソリ(狐剃刀)じゃないか!? 近づいて見たらそうだった。 写真で見て知ってたけど、 実物を見るのは初めてだった。 ほーほー、これがキツネノカミソリか。 知らなければノカンゾウと間違えていたかも。 |
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たぶんセリ(芹)だと思う。 春の七草のひとつなのに、 花は夏に咲かせる。 食用になるのは若葉らしいけど、 私はほとんど食べたことがないと思う。 |
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道路沿いの山側にたくさん咲いていた ナンテンハギ(南天萩)。 見るのは初めてで、 なかなか名前が分からなかった。 ヤマトリカブトかとも思ったけど、 よく見ると全然違う。 |
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コマツナギ(駒繋ぎ)。 駒、つまり馬を繋いでもちぎれないほど 茎が丈夫なところから名前が付けられたそうだ。 野草に見えるけど、実際は低木の花。 |
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空き地にポツンと咲いていたこれは オカトラノオだろうか。 花がまばらで違う種類にも思える。 それとも完全な野草で栄養が行き渡ってない からこんなふうになったんだろうか。 ひょっとすると別の花かもしれない。 |
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ミズヒキ(水引)。 去年と同じところに咲いていて ちょっと嬉しかった。 去年はただの雑草かと思っていたけど、 その後ちゃんとした(?)野草と知った。 ただ、今回も咲いている花はなかった。 咲くのはもう少し先のようだ。 |
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キンミズヒキ(金水引)かなぁと思うけど、 やや自信がない。 キンミズヒキだとすれば、 これでもバラ科の野草。 (ミズヒキはタデ科)。 |
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パッと見て印象的な花というか葉。 ショウジョウソウ(猩々草)。 赤い部分は花じゃなく葉が赤色になっているだけ。 花は真ん中の黄色い部分。 猩々というのはタヌキに似た伝説の生き物で、 赤色の髪の毛の酒好きなやつらしい。 名前はそこからきている。 |
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これがちょっと分かりづらかった。 ノボロギク(野襤褸菊)でいいのかな。 葉っぱの感じからしてそう予想するけど、 ノゲシとかオニノゲシとか、 そっち方面のような気がしないでもない。 |
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形としてはミゾカクシ(溝隠し)に見えるんだけど、 葉っぱの形がやや違うような。 写真で見るミゾカクシはもっと葉の先が 鋭く尖った形をしている。 でもこれがミゾカクシじゃないとすると 何ものかは分からない。 |
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たぶんアキノタムラソウ(秋の田村草)。 咲いている角度が上向きではなく、 横下向きだったので、違うものに見えた。 撮る角度もちょっと間違えた。 (というよりこの写真、もしかして縦撮りだった?) |
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カタバミ(片喰)かな。 たぶん、きっと。 |
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ミゾソバ(溝蕎麦)でいいはず。 と思ったら、アキノウナギツカミ(秋の鰻掴み) だったりするかも。 茎にトゲがないから、ママコノシリヌグイじゃない。 |
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キツネノマゴ(狐の孫)。 どっからこんな名前がきたのか不思議だった。 花穂の形(先っぽのもじゃもじゃっとしたところ)が キツネのしっぽで、 その回りにひとつ、ふたつ咲く花が まとわりつく孫のようだから、 という説明を読んでなるほどと思った。 でも花自体はキツネには似てない。 |
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やっとひとつ見つけたツユクサ(露草)。 去年はいくらでもあったのに、 今年は田んぼのまわりの雑草をかなり 刈り取っていて、このツユクサもほとんど 姿を消していた。 農家には雑草として嫌われてるらしいから しょうがないか。 でもこの花、近くで見るとかなりいいと思う。 もし、湿地などに少ししか咲かない花だったら、 もっとみんなに愛される野草になっていただろう。 |
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松阪帰郷2005夏-1からのつづきで、このページは花を。 去年と比べたら、さすがに見える野草の数は増えていた。知識が増えれば同じところを歩いても見つかる花の数はぐっと増える。去年は見ていたのに見えていなかった。 ただ、これでもたぶんたくさん見逃していると思う。来年はもっと見えるようになっているはずだ。それまで興味が続いていれば、だけど。 今回面白いと思ったのは、まったくの予備知識なしでの野草探しは、予習してから行くよりも楽しいということだった。 普段は行き先が名のある森だったり湿地だったりして、ネットで場所を調べているとその時期そこではどんな花が咲いているのかだいたい分かってしまうから、それを見つけに行くというスタンスになる。それに対して今回のようにどこに何が咲いているかまったく分からないで行くと、初めての花を見つけたときの喜びが大きい。それこそ新発見の喜びというものだろう。 これは今回あらためて気づいた一番大きな収穫だった。 だから、今後も行き先をどこと限定せずに、畑とか田んぼとか池まわりとか、そういう田舎の名もないところへ行ってみるのもいいだろう。 こうして少し宿題を残しつつ、2005年夏の松阪帰郷散策は終わった。心残りはまた来年。 所在地: 三重県多気郡勢和村 散策時間: 2時間 |