2007/06/15 映画まるごとデータベース 映画を使った英会話・英語学習 シリーズ2
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- 「映画を字幕なしで楽しみたい」
- 「映画の中のしゃれた台詞をまねして使えるようになりたい」
こうした声を聞くことは多いが、民間の英語教室や塾で 教材として映画を利用しているところはほとんどない。その理由の一つは、映画を教材として使いこなすのが難しいことにあるようだ。
映画を使ったユニークな授業が、群馬県前橋市の英語教室で行なわれている。マイク先生による映画で英会話の講座だ。去年の4月から始めて、今年で2年目。今回は、6月7日社会人のクラスの授業風景をレポートする。
週一回90分の講座のうち、50分程度を「映画で英会話」に当てている。コンピュータに接続されたプロジェクタの電源が入ると、映画のシーンが次々とスクリーンに映し出される。
最初は【鑑賞】。「Today's Chapter」(今日のレッスン)が10分間程度投影される。通常の映画鑑賞だが、物語の筋を知る上で欠かせない。
次に【発話練習】。「Today's Chapter」の中にある会話のシーンを2〜3ヶ所取り出し、それぞれ会話の学習をする。1スキット30秒程度。この日は名作「ローマの休日」の第3回目で、アン王女がジョーの部屋に泊めてもらうシーン。うら若い娘が、しかも王女が、独身男性の部屋に泊まる・・・というドキドキの場面。クラスを2つにわけて、それぞれアンとジョーになりきって発話していた。
スクリーンに映し出される画面は、「Today's Chapter」の時と違って、画面が小さくなり、字幕が6〜7行分提示されている。その上、配役ごとに文字の色が違う。「こうしておくと、初心者でも自分の番を確認しながら落ち着いて練習できます。前の日に準備しておくんです。」(マイク)
大変な作業のようだが、「使う会話の部分を決まれば1分もかかりませんよ」と笑っていた。
発話練習が20分ほど続いたあと、いよいよ【シーンのスキャニング】の授業となる。最初、次々と提示される場面に、生徒は驚き圧倒されついていくのがやっとだったが、最近は慣れてきたようで、いろいろと質問や要望が増えてきたそうだ。
この日は、スキットの中にある「May I...?」と「Can I...?」を取り上げた集中講座。2つの会話表現をあわせて20シーンが、次々にスクリーンに映し出され、矢継ぎ早に音声が飛び出してくる。
- May I have some?
- May I get you something to eat?
- Can I sleep here?
- ・・・
その間約1分。マイク先生が「May I とか Can I の後に続く動詞を聞きとるように意識して」とアドバイスする。
「前回は "Let's 〜" の表現を70シーン連続提示しました。さすがに多すぎて、生徒さんが面食らってしまって・・・」と苦笑いしていた。
シーン・スキャンが終わると、シーンひとつずつの詳しい解説が始まる。
- 「背景や人間関係などの細かい場面説明をしなくても、見た瞬間に状況がわかるので、すぐに要点の解説に入れます」(マイク)
- 「May I...? と Can I...? のように、似たような表現と比較しながら習うのでわかりやすい」(生徒A)
- 「シーンを見て、考えたり質問したりしているうちに、あっという間に授業がおわりになってしまう」(生徒B)
- 「マイデータベースを使った授業は、刺激的です。時間を増やせませんか?」(生徒C)
- 「いろんな映画からのシーンがいっぱい出てきて 飽きないです」(生徒D)
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今回一般公開される3本の動画(いずれも1〜2分)は、この6月16日に行なわれる英語学会で研究発表する内容を補充するものになっている
スキットで英会話 Cast Speaking | | 社会人 英会話講座 2007/06/07 |
スキャニング Phrasal Expressions | | 社会人 英会話講座 2007/06/07 |
解説 Expression Understanding | | 社会人 英会話講座 2007/06/07 |
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