ここはShigeのアメリカ放浪編!!

第8章
〓 SEDONA〔Arizona〕〓


岩山登りの途中。
本当に素晴らしい景色。”AMAZING”
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セドナ(アリゾナ州)  

 朝起きて、このユースホステルから出てるセドナのツアーに申し込む。自力ではいけないので、半分しょうがなく申し込んだ。
 
 このユースの朝はコーヒーとパンとフルーツが食べ放題だ。みんな食堂みたいな所に集まって、「今日はどこに行くの?」とか「きのうのここはよかったよ」という話しをしている。しかしここはフラッグスタッフなので、専らグランドキャニオンの話しになるのだが・・・。その中で一人きのうセドナに行ってきた人がいて、ぼくが今日行くことを話すと、彼もビルが言ったようにグランドキャニオンよりも素晴らしいと言う。身支度も済ませて、ワクワクしながらツアーのバスが来るのを待つ。バスを待っている間、日本人の女の子に出会った。彼女は一人でアメリカ全土を旅してて、ここフラッグスタッフにはもう一週間いるという。何故かここが気に入って、毎日観光するわけでもなく、知り合った外人さん達と毎日ブラブラしていた。初めて彼女を見た時に、ぼくは日本人なのかモンゴルの方の人なのか迷って、声を掛けれなかった。彼女は、いろんな所でいろんな国の人に間違えられてここまで来たのだ。アラスカでは"本物のエスキモー"に、サンタフェでは"本物のインディアン"にそしてぼくには"モンゴル人に"。サンタフェではいきなり地元のおばちゃんに抱きつかれたそうで・・・。確かに似てる。エスキモーにもインディアンにも。何か共通点があるのか?ある一部の日本人は確かにエスキモーにもインディアンにも似ているような気もがする。こっちに来るとそういう事がわからなくなってくる。特に、韓国人なのか?日本人なのか?アメリカ人はそんな違いは全然分からないが、ぼくらも分からなくなってくる。顔つきも少し違うけど、ぼくは髪型や服装で判断するようにしていた。
 
 しかし一緒にセドナ行きのバスを待っていたオーストラリア人のデイブとイギリス人のリチャードもはじめは分からなかった。一見日本人に見えた。日本語で話し掛けたが、全然間違っていた。何処かとのハーフと言っていたが、やっぱり日本人ぽい。その後も彼らとはかなり仲良くなり、セドナのツアーでもずっと一緒に回っていた。
 
 セドナは思っていた数倍も素晴らしかった。グランドキャニオンは上から下を見下ろすのに対して、セドナは下から上を見上げる。アメリカの西部劇でもよく使われる場所だそうだ。今にもインディアンが出てきそうな広大な大地に切り立ったでかい岩山がいくつも突き出している。なんとも言えない光景だ。みんなしきりに"AMAZING"と言っている。確かに不思議だ。奇妙だ。しかもその岩山に登って、その頂上から見る景色はもっともっと素晴らしい。デイブとリチャードの3人で約一時間くらい、M I:2のトム・クルーズばりに岩山を登っていった。頂上に着いて下を見下ろすと360度のパノラマが広がる。インディアンになって、この大地全てが自分の物のように錯覚した。
 
 ビルの忠告を聞いてセドナに来てよかったと思った。そして、やっぱり都会よりも内陸に来て本当によかったと思った。
 
 このセドナで見た景色はアメリカで見た景色の中で一番素晴らしいものだと、今では思っている。その素晴らしさをみんなに伝えようと、次の日は図書館にこもって、一日中絵葉書を書いていた。

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