アメリカ放浪記!!(byしげ)

第27
〓 LOS ANGELES〔California〕:Last city 〓


本当にありがとう
ぼく、シィリル、たいし。シィリル邸にて。
旅の軌跡に行く
ロサンゼルス(カリフォルニア州):最後の街  
 

 再びここに着いてしまった。もうこの後は移動することもなく、ここから帰るだけだ。誠くんもサンディエゴから一緒だったので、そのまま一緒にサンタモニカのユースに行くことにした。
 
 明日はたいしを迎えに行くために、空港に近くて、ロスの中でもぼくが気に入っているサンタモニカに泊まることにした。相変わらずここのユースは混んでて、日本人もたくさんいる。今日の夜も誠くんと一緒に飯を作り、中庭で話をしてた。ここでも誠くんは近くにいた人に日本語で声を掛ける。2人のきれいな女性だ。向こうはかなり警戒しているように思えるが、ぼくが「何処から来たのですか?」とおきまりの一言を言うと、「スペイン」だと言う。「じゃあスペイン語は話せるの?」と聞くと、かなり笑われたが、「もちろんだ」と言ってきた。ぼくの頭の中ではスペイン語=メキシコ人という図式が出来上がっているので、なんだか、こんなきれいな人達がスペイン語を話すのが、信じられなかったのだ。しかし、ここで誠くんの登場。ファレス、ティファナと、かなりメキシコ人好きになっていた彼は、ひそかにメキシコ人からスペイン語を教えてもらっていたのだ。彼は知っている限りのスペイン語を話す。そして彼女達からもまたスペイン語を教えてもらう。ぼくと誠くんがティファナに行った時に、仲良くなったメキシコ人がしきりに"アキ トド ソー ブッタ"と言っていたのを思い出して、彼女達に言ってみると、何故か思いっきり笑われた。その意味とは、"ここに居る人はみんなホモです"という意味だそうだ。あのメキシコ人は何だったんだろう?ぼくらのことをホモだと思っていたのだろうか?疑問が残るが、その後も彼女たちと楽しいひとときを過ごした。
 
 いよいよたいしが日本からロスに来る日が来た。初めての海外旅行で、初めての飛行機。ロスに着くまでは全て一人やらなくてはいけないので、少し不安もあったが、きのう電話をした時の様子では大丈夫そうだったので、ぼくはとりあえず時間に遅れないように空港に行くことだけを考えた。朝は、誠くんとサンタモニカのビーチを散歩して別れた。彼はこの後どこに行くかは決めてないそうだが、彼のあのテンションならどこに行っても面白い事が待っているだろうと思った。別れもサラッとしていた。
 
 飛行機の到着時間の30分前には空港に着いた。しかしダラスの時とは違い、ものすごい数の人が自分の友達、恋人、家族をいまかいまかと待っている。歓声もすごい。この中から無事にたいしを見付けられるのかと心配になったが、一番見つけやすそうな所に陣取り、ひたすら待っていた。・・・しかし到着時間になっても、なかなかたいしは出てこない。1時間過ぎても、2時間過ぎても現れない。一服も出来ないし、どんな状況なのかよく分からないので、かなりイライラしていた。何にも情報がないので、隣にいた人や空港に着いた人にどの航空会社に乗ってきたか聞いてみる。そうすると、入国審査ですごい混んでいるらしく、全然動かないそうだ。とりあえずたいしを見逃してはいないという事は確認できて、少し安心するが、それにしても遅すぎる。周りで待っている旅行会社の人もかなり疲れているようだ。そのうちに日本人がたくさん来るので、これだ!と思いギラギラした目でたいしを探す。疲れと、この人の多さに圧倒されているのだろう、ボケッとした顔のたいしを発見。すぐに声を掛けて、感動的な再会ではないが、なんとか出会うことができた。二人ともかなりぐったりしてるので、とりあえず外に出て一服。久しぶりなのに疲れててテンションが上がらない。話も盛り上がらない。しかし日数も少ない、たいしのロサンゼルス旅行。とにかく色々な所に連れて行って、楽しませてやろうと思っていたので、早速バスに乗ってサンタモニカに行く事にした。
 
 たいしはまだ、アメリカに来たという実感が湧いてないみたいだ。しかしバスに乗って周りの景色をずっと見ているとやっと実感が沸いたのか、一人で"ほー、ほー"言っている。車や町で歩いている人をバスの窓に張り付いて見ているのだ。ぼくも初めて海外旅行に行った時のことを思い出す。場所は台湾なのだが、見るもの全てが日本とは違っていて、"ほー、ほー"言いながら、周りをキョロキョロしていたのを思い出した。
 
 サンタモニカに着くと、腹が減ったぼくらは飯を食うことにした。もちろんハンバーガーだ。ぼくのアメリカガイドはメジャー所から攻めていって、アメリカらしさを堪能させて、徐々に奥に入り込んでいく。そんなに詳しくないけど、普通の観光では出来ないところに連れて行ってやりたいと思った。たいしがアメリカに来る前に"甘やかさない"という事は言っておいたので、もちろん注文も自分でする。飯を食って、少しサンタモニカのビーチを見ていたが、時差ぼけと慣れない飛行機でかなり疲れたみたいなので、シィリルの家へ向かうことにした。
 
 シィリルはビールでぼくらを出迎えてくれて、ぼくは旅の報告を、たいしは日本からのお土産を持って、それぞれいろいろな話をした。とにかくシィリルはめちゃめちゃ親切だ。この前と同様に鍵をくれて、"ここはお前の家だ!好きに使ってくれ"という。そして仕事もあるにもかかわらず、ぼくらの行きたいところまで連れてってもくれた。しかし今日のところは、明日からのハードな日々を考えて寝ることにした。
 
 さていよいよここからが本番。まずはダウンタウン、ハリウッドをせわしなく周り、若者の町メルローズ・アヴェニューへ。たいしはこの旅行でスケボーを何枚か買わなくてはいけないので、その下見も兼ねてブラブラと歩く。ぼくもスケボーを購入する予定だ。このメルローズ・アヴェニューは、ぼくも初めて来た場所で、ボディーピアスに全身網タイツなどぼくには理解できない人がたくさんいた。これが世界のおしゃれさんかと思うが、ぼくには滑稽でしょうがない。そしてスケボーショップに行くが、気に入ったのがないので、今日は諦めて、夜の道路をトボトボ歩いてシィリル邸へ向かう。
 
 買い物だけでは面白くないので、ぼくらはしっかりと観光も遊びもする。ユニバーサル・スタジオ、そしてメキシコのティファナにも行った。前にロスに来た時にユニバーサル・スタジオに行ったのだが、その時に観てないアトラクションがたくさんあったので、ここでほぼ一日使って遊ぶことにした。やっぱり昔からの知り合いと一緒に来ると、気を使わなくて済むし、お互いの気心が知れてるので、何も考えずに楽しめる。そしてティファナはたいしがこの旅行でもっとも気にいってくれた所ではないかと思う。かなりのメキシコ人好きになって帰ってきたのではないかと思った。少ない日程で無理矢理メキシコまで行ったので、バスディーポで一泊を過ごす事になってしまったが、ぼくがしている旅を少しでも理解してくれたらと思った。今回もサンディエゴ同様、ハイテンションなメキシコ人との楽しい会話、そして値引き交渉。・・・しかし今回はやられた。もっと安く買える物を、相場も知らずに高く買ってしまったのだ。ショックだったが、これだけメキシコを楽しませてくれればいいか、とも思った。
 
 バスディーポで一夜を明かし、ロス行きのバスに乗って、そのまま最後の買い物に行く。明日、たいしは日本に戻らなければならない。スケボーも買ってないし、お土産もかってないので、急いでお目当てのスケートショップに行く。ウエストウッドにあるので、UCLAを通っていくのだが、いきなり"パン"という物凄い音がした。なんだろう?もしかして銃声?とも思ったけど、どうやらタイヤのパンク。仕方ないので、次のバスでウエストウッドに向かうことにした。お目当てのスケートショップは分かりにくいところにあってかなり歩いた。しかし苦労して行ったかいがあって、ぼくは日本の半額くらいで、スケボーをGET。たいしも友達用のデッキを買った。(ぼくはド素人)うかれて外で早速滑っていると、黒人さんの子供がなにやら話し掛けてきて、ぼくの買ったばかりの板でよく分からん技をやり出した。ぼくから見れば板を壊そうとしてるようにしか見えない、イスの上からジャンプして、板を思いっきり踏みつけるのだ。かなり複雑な気持ちでそれを眺めていた。この板は黒人さんに洗礼を受けたのだ、きっといい働きをしてくれるだろうと信じる事にした。
 
 次はダウンタウンのリトル・トーキョーにあるリョーキストアだ。ここでぼくは予定外の買い物をしてしまった。本当はアメリカでギターを買いたかったのだが、気に入ったものがなくて、断念。その影響だろうか、予定外の靴を買ってしまった。自分へのささやかなごほうびという事で・・・。たいしも今日で最後なので、デッキ、靴、Tシャツなどを買って大満足でシィリル邸に戻る。
 
 今までお世話になったシィリルのために、日本料理を作ってごちそうをしようという事をたいしと二人で言っていたのだが、シィリルにその話をすると、ブルコギ(焼肉)を食いに行こうと言う。確かにスーパーに行ってもお目当ての物が揃うかどうかも分かんないし、時間も遅くなってしまうけど、それではお世話になりっ放しで、こちらの気持ちがおさまらないが、またシィリルの好意を素直に受けることにして、シィリルの車に乗り、ブルコギ屋へ。この旅行で一番豪華で、一番おいしかった料理だ。本場韓国のブルコギ屋。ご飯も日本のと変わらなく、ふっくらとしていておいしい。焼肉もエビも全ておいしい。本当にお腹一杯になって、シィリル邸に帰宅。
 
 たいしが明日、ぼくはあさって、日本に戻る。いつもの玄関先で3人でビールを飲むが、たいしの方はこの感謝や感激をどうシィリルに伝えればいいのか分からなくて、困っている。英語で何とか伝えようとするが、それは本当に難しかった。しかし何とか伝えようと頑張っている姿を見てシィリルも分かってくれたと思う。
 
 翌日は余裕を持ってシィリルの家を出て、サンタモニカでゆっくりする予定だったのだが、バスがかなり遅くて、サンタモニカに着いた時にはもうフライトの2時間前だった。かなり慌ててたいしをタクシーに乗せて、とてもせわしなく、たいしと別れた。かなりハードなスケジュールだったが、たいしは楽しんでくれたのだろうか?
 
 ぼくも明日で日本に帰る事になる。3ヶ月なんかあっという間だった。今までの旅を振り返りながら、サンタモニカのビーチで日が沈むまで、ずっとボーッとしてた。

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