アメリカ放浪記!!(byしげ)

第14章
〓 KEY WEST〔Florida〕 〓


立っているのはマサ?
いかにも・・・。
旅の軌跡に行く
キーウェスト(フロリダ州)  

 アメリカの国立公園は夜になると自由に入ることが出来る。このエバーグレーズ国立公園も例外ではない。国立公園では基本的に駐車場で寝る。トイレもあるので、そこで髪も洗えるし、ぼくらにはとってはかっこうの宿となるのだ。しかし変な泣き声が聞こえてくる。ここは湿地帯の国立公園で、動物がたくさんいることは想像していたが、本当に気味が悪い。夜に着いたので、どんな場所だか想像できないだけに、余計気味が悪い。トイレにいても変な虫がたくさん飛んでくるし、聞いたことの無い泣き声が聞こえてくるし、一人で外にいるのが怖かった。
 
 トイレでシャワーも浴び、今日も満天の星空を眺めて就寝。
 
 強い日差しで、ぼくとしょうちゃんが目を覚ました。マサはまだ熟睡だ。朝になれば案内所も開いているので、中に入って案内を見ることに。すると、ここにはワニもいるし、見たこともない鳥もいることがわかった。すべての動物が自然そのままに生活しているのだ。ワニは同じ国立公園内の動物を食べ、小鳥達はワニの鼻先で休憩する。そんな映像があった。朝になれば、きのうの変な泣き声も無く、すがすがしい鳥のさえずりが聞こえる。いい朝だ。思わず散歩をしたくなる。しょうちゃんと二人で湖沿いを散歩する。しょうちゃんはきのうの日焼けが痛くて、寝れなかったみたいだ。しかし、本当に気持ちがいい。
 
 散歩から帰ってきてもマサはまだ寝ていたので、起こしてキーウエストに行く準備をさせる。今日はいよいよアメリカ最南端のキーウエストだ。ヘミングウェイが愛し、住んでいたことでも知られる所だ。ここからはあの有名な7マイルブリッジを通って、キーウエストまで行く。快調に車を飛ばし、フロリダ半島を抜けると、そこからは延々と一直線の道が続く。いくつもの島がいくつもの橋によって繋がっている。道の両脇には、海が延々と広がっている。右手にはメキシコ湾、左手には大西洋。そして正面には一直線に伸びた7マイルブリッジだ。・・・美しい。橋を渡っている時は、車を止めて見ることが出来ないので残念だが、ほんとにきれいだ。映画でもよく見るこの橋だが、実際走ってみると、橋を渡るって感じではなくて、海の上を滑っているといった印象だ。 7マイルブリッジを過ぎると、もうキーウエストだ。小さい島だが観光客がたくさんいる。南国の開放的な雰囲気が漂う。夜のメインストリートでは観光客がみんな陽気に酒を飲んでいる。今まで行ったどの都市よりも人々が陽気に見える。
 
 ユースも、もちろん自由な雰囲気だ。スタッフも陽気でノリがいい。中庭にはビリヤード台が置いてあり、みんなそこで自由にお喋りを楽しむ。キーウエストならではのダイビングスクールやシュノーケリングもやっており、ここで免許も取得できるそうだ。一発でこのユースが気に入った。ぼくら3人は2日?3日?ぶりのシャワーを浴び、酒を飲みながら、ずっと中庭で話しをしていた。
 
 朝も爽快に目が覚める。日本では起きるのが遅いぼくも、こういう旅行に来ると何故か早く目が覚めてしまう。遠足前日の小学生の気分だろうか?コーヒを沸かしながら、中庭で一服する。横を見ると木に2,3匹のトカゲが貼り付いている。驚いた。が、ここは南国の楽園だ。トカゲも南国的雰囲気を出すためのオブジェの一つだ。他の部屋に泊まっている人も、のんびりしている。眠たげな顔で中庭に来て、「いい天気だなー」とか言って、ぼんやりしてる。ここの時間は本当にゆっくり流れている。せわしなく観光する人も少なく、みんな1週間とか2週間滞在して、毎日のんびり過ごすそうだ。ぼくらはというと、残念ながら今日、キーウエストを発たなければいけないのだ。のんびりしたいのもやまやまだが、マサ、しょうちゃんには1ヶ月しかないのだ。まだこれからニューヨーク、シカゴを回って、車を返しにサンディエゴまで行かなくては行けない。ぼくはここに残ろうとも思ったけど、5月の連休に友達がダラスに来ることになっていたので、彼らと一緒に行くことにした。
 
 早速、アメリカ最南端のサザンモスト・ポイントに行く。たくさんの観光客がいる。しかし、ここは本当の最南端ではないのだ。観光客用に造った最南端の碑があるだけで、本当の最南端は海軍基地にあるのだ。一応、最南端ということで、最南端の碑と一緒に写真を撮ろうとするが、他の観光客も我先にと、写真を撮っていて、なかなか撮れない。先に待っている人がいるのに、後から堂々と入ってきて、"満面の笑み"で写真を撮っている。その神経が分からない。少しくらい申し訳なさそうなそぶりをしてもよさそうなのだが・・・。
 
 続いてヘミングウェイの住んでいた家に行く。ここも観光客がたくさんいるが、入るのに確か7ドルくらい取られるので、外から見て終わりにした。家には猫好きのヘミングウェイが飼っていた猫の子孫がたくさんうろついていたのが印象的だった。
 
 ビーチもキーウエストらしく、こじんまりまとまっている。マイアミのような豪華さはないが、人が少なく、落ち着いて、のんびりした雰囲気だ。ぼくとマサは今日もここでのんびりすることにしたのだが、しょうちゃんはマイアミでの日焼けがよっぽどひどいらしく。太陽の下には出てこなかった
 
 ・・・今度はぼくがやってしまった。そのまま寝てしまったので、背中がすごい事になってしまった。服を着るだけでも痛いので、そのまま車に乗って、キーウエストを出ることにした。
 
 次の目的地はオーランド近くにあるケネディ宇宙センターだ。帰り道、マイアミ近くで、アメリカの国旗を持って路上に立っている人がたくさんいた。車の荷台からも大きいアメリカの国旗を振って、クラクションで煽っている。すごい盛り上がりようだ。・・・何だったんだろう???
 

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