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時の話題
2003-7-2
2003-08-24
[→PC版]
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今月の目次
◇印は《日々雑感》より転載
情報教育(03/7/31) ◇長崎幼児誘拐殺害事件と無責任な教員の言動(03/7/22) ◆教員の夏休み(03/7/19〜20) ◇鴻池発言を問う(03/7/18) ◇太田発言・森発言を問う(03/7/17) ◇麻生発言・山中発言を問う(03/7/16) ◇長崎の幼児誘拐殺害事件に思う(03/7/10) ◇インターネット掲示板差別書き込みについて考えるプロジェクト会議(03/7/3) ◆サブリミナル効果(03/7/2)


【情報教育】vol.142《日々雑感より》
◆奈良県教育研究所のコンピュータ活用リーダー研修会に参加。情報教育の現状と課題・セキュリティと著作権についての一線の研究者の講義や、現場教員の実践報告など密度の濃い一日だった。2005年度までに全国全ての小中高の全ての普通教室にネット接続ができるPCを設置し、全ての児童生徒に多様なITリテラシーを身につけさせる国の施策が進行中だが、教員にはPC操作スキルのみならず、ネットマナー・プライバシー・著作権などの指導やネットワーク管理等の能力が求められている。子どもたちの習得力は極めて高く、我々の課題は緊急だが、森も見失うまい。(388、03/7/31)[→7月目次]


【長崎幼児誘拐殺害事件と無神経な教員の言動】vol.141《日々雑感より》
◆長崎幼児誘拐殺害事件に関わって、ある小学校教頭が、担当する図工の時間に忘れ物をした児童に「裸にして突き落とす」と発言。またある中学校教員が公民の授業中、あるインターネット掲示板に12歳の少年の写真だとして掲載された画像をプリントアウトして、「人権侵害の例」だとしていたものの、子ども達に回覧してみせていた。また小テストで「成績がよくて切れやすい子は誰か」と小テストで出題した中学教員もいた。時期的にクローズアップされた面もあるが、やはり根本的に間違っている。「分かりやすく具体的に」というのが現場の教員の苦慮する点なのだが、子どもを萎縮させるものであったり、人間不信を助長するものであってはいけない。当然、いじめの手ほどきになるものであってもいけない。むしろ、そうした無神経な言動を敏感にとらえ、深い自己洞察と他者理解、そしてなかまづくりを支援しなければならない。しかしクローズアップされない数々の問題が日々の学校現場に埋もれているように思う。最大の教材ともいわれる教員自身の言動が、「隠れたカリキュラム」としてもたらす功罪を今一度慎重にえぐりだしたい。足を踏む側の鈍感さと訣別すべきだし、教員自身の自己変革がまた教材になるのだから。(383、03/7/22)[→7月目次]
 ※vol.139 鴻池発言を問う



【教員の夏休み】vol.140《日々雑感より》
◆実質今日から夏期休業だ。ただし教職員は通常出勤である。普段なかなか使えない有休休暇をある程度は消化すべきだが、補習・クラブ活動・会議・出張などで、実際はあまり休めない。学期中と同じく深夜自宅でも仕事をするのだが、正規の勤務時間内に職場を離れるには、厳しい条件をクリアする研修計画と詳細な報告書が必要だ。「今日はこの本を読もう」「こんな資料を作ろう」という場合も、どうしても職場を離れなければならないと認められない限り、自宅でできる仕事も職場ですることになる。通勤時間と燃料、公費による照明代が無駄な気もするが仕方がない。(382、03/7/19)
◆教員の時間外労働はクラブの公式試合等、手当の対象となるものもあるが、いわゆるサービス残業が過労死限界値すれすれという調査もある。ただし、教材研究や資料づくりは自宅でもできるものが多く、深夜自宅でこつこつと仕事をしている教員が多いため、教員の超過勤務の実態はあまり知られていない。かつての長期休業中は、特に出勤しなければならない日でなければ「自宅研修」という届をだして通勤時間を浮かし実際に仕事をする時間帯も裁量で融通をきかせていたり、普段はとれない有給休暇を消化したり、官公庁週休五日制導入以後は土曜日出勤の代休をとったりと、結局は自宅で仕事をしていても必ずしもフルタイムで出勤しなくてもよかった。だが、「平日昼間に教員が遊んでいる」という世間の批判が高まったことと、「学校五日制」の導入によって代休がなくなったことによって、長期休業中に出張以外で職場を離れることはできなくなった。盆休みの代わりに夏期保健休暇・夏期特別休暇があわせて6日程度保障されているが、有給休暇と同じく、平日昼間に出歩くことはとても気が引けるのだ。本当のゆとり教育を推進するためには、教員が背負っている見えにくい負担を軽減してもらいたいと願っている。家族の負担も避けたいが、現場の子どもへのしわ寄せは何としても避けなければならない。(2003/7/20筆)[→7月目次]



【鴻池発言を問う】vol.139《日々雑感より》
◆鴻池祥肇防災・青少年問題担当相が、長崎幼児誘拐殺害事件の「加害者の親は市中引き回しのうえ打ち首」と発言。また、東京小学生監禁事件の「少女4人も加害者か被害者かよく分からない」と発言。前者については数百通の激励メールが来ているという。責任ある大人の発言とは思えないし、まして彼は青少年問題担当相だ。政局の混乱よりも、偏狭で無責任で屈折した言説が言いたい放題にまかり通るのを助長する点をこそ問題視したい。昨日も差別貼紙を、今日もネット上の誹謗中傷を身近に聞いたばかりだが、社会的災害や青少年の屈折を導く政治家は要らない。(381、03/7/18)[→7月目次]
 ※vol.141 長崎幼児誘拐殺害事件と無責任な教員の言動



【太田発言・森発言を問う】vol.138《日々雑感より》
◆太田誠一自民党行革推進本部長が「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい」と発言。性犯罪やセクハラを許さない姿勢など全くない。被害者の側に立つ思考のできない人間がどんな行革を推進するというのか。同席した森喜朗前首相も「子どもを作らない女性が年取って、税金で面倒をみなさいというのは、本当におかしい」と発言。子どもを産めない女性・産まない女性には存在価値がないとする重大な差別発言だ。石原慎太郎都知事も同様の発言をしたことがあるが、今回の森発言もまたマスコミは大きく取り扱わなかった。また、国内市場や納税者・労働力を確保するための少子化対策なら、まるで古代ローマのコロナートゥヌスだ。これは古代ローマ時代、領土拡大(奴隷獲得)が限界に達したので、新規奴隷を確保するために奴隷の結婚出産を許可した制度のことだ。男女の多様な生き方を認め、不安定雇用を解消し、安心して育児もできるように家庭支援をしていくことが、税金本来の使い方ではないのか。軍事大国をめざして、「産めよ増やせよ」と呼びかけているようにも思えるkurochanである。(379、03/7/17)[→7月目次]


【麻生発言・山中発言を問う】vol.137《日々雑感より》
◆麻生太郎自民党政調会長が「創氏改名は朝鮮人が望んだ」と発言。七奪とも言われる民族弾圧の一つとして、姓を重んじる朝鮮人に当時どれほどの屈辱を与えたか、中には先祖に申し訳ないと墓で自死した人たちもいた事を忘れてはなるまい。物心両面の脅迫で創氏改名を受け入れさせたのであり、それは今も多くの在日朝鮮人が通名で生活しているという特異な差別状況につながっている。これを受け山中貞則元通産相が「台湾でも抵抗はなかった」と発言したが、霧社事件を始め、台湾人の激しい抵抗を数々の部族・集落絶滅虐殺で封じてきた歴史を無視するものだ。(378、03/7/16)[→7月目次]

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