Kubocchannさんに寄稿いただいた「アメリカ漂流記　第５章」にも登場するニューヨークの「自由の女神」は、米国を象徴する世界的にも有名な絵になる像ですよね。また、ちょうど今、テレビコマーシャルでも、自由の女神に扮した女優がたびたび登場しています。

　この像は、広く知られているように、フランスがアメリカの建国100年を祝って送ったものですね。イギリスに対して独立戦争を起こしたアメリカを、イギリスと長年対立してきたフランスが支援したことから、アメリカとフランスは、今では考えられないほど、仲がよかったんです。そのアメリカの建国100年を祝おうと、歴史家ラブレーが提案したのが、この像です。ラブレーはナポレオン３世の第二帝政に反対の立場で、共和制復活の理想をアメリカに見ていたようです。ラブレーから依頼された彫刻家バルトルディが女神の像にすることや、具体的な顔つきを決めたらしいんですが、巨大な像の設計となると、建築の専門家の協力が必要です。そこで登場したのが、あるパリのエッフェル塔を設計した建築家エッフェルなんですよ。正解は「Ａ」です。ちなみにエッフェル塔は、kurochanの新婚旅行でもある、Kubocchann筆「ヨーロッパ旅行記　第５章」にも登場します。

　資金不足で完成が遅れ、台座の建設(これは米国の受け持ち)も遅れて、実際に「自由の女神」の除幕式が行われたのは、1886年10月28日、建国110年目の事でした。

　この女神が、アメリカ人だけの自由や、大資本家の金儲けの自由だけを象徴するものになってしまわないようにお願いしますね。ブッシュさんにケリーさん。