2015-5、48,000km。タイミングベルトを交換しようかと思います。
この車購入時から、エンジンが冷間時のみ異音がします。ミーンって音。
音の発生源を耳で探してみても良く分かりませんでした。
回転物のベアリングの末期の音の様な気がするのですが…。
オルタネーター、パワステ、A/C、FANベルトを外しても鳴る事まで確認出来ています。
過冷却の修理の時にタイミングベルトをちょこっと見た所、左(助手席側)カムプーリーに比べて右カムプーリーがサビサビ。
これは過去に、ウォーターポンプが水漏れを起こしてクランクギアの所にLLCが溜まり、
それがタイミングベルトに乗って左カムプーリーより先に到達する右カムプーリーをよりサビさせたと推測。
であれば異音の発生場所はテンショナーのベアリングが怪しい。
この車購入時にタイミングベルト交換済みとの事だったのですが、
ウォーターポンプ、カム、クランクシール、テンショナー、どこまで交換してくれているか判りません。
なのでエンジンの状況を把握しつつ改めて全て交換してしまおうかと。
エアインテーク、FAN、FANハウジング、ベルト3本を外します。
タイミングベルト上ケースも外します。
ここでクランクボルト(=22mm)を回してカムプーリーの合いマークを合わせておきます。
クランクプーリーのボルト(12.5kgm〜13.5kgm)、カムプーリーのボルト(8.0kgm〜9.0kgm)をインパクトレンチで緩めておきます。
タイミングベルト交換済みだったからでしょうか?インパクトレンチの実力でしょうか?簡単に緩みました。
回り止めとか特にしなくても、カムプーリーを手で押さえておく程度で。
ステージアのタイミングベルト交換の時は裏技でスターターを一瞬回して緩めたのですが、その必要もありませんでした。
クランクプーリーを抜きます。
一応汎用プーラー(アーム式)も使ってみたのですが、やはり無理だったのでステージアの時と同じ方法で。
オプションのパワステのプーリーをメインのクランクプーリーにつないでいるボルトなのでしょうか?
良く分からないのですが、2/6本外してサービスタップとして使いました。
簡単に抜けました。
ここで冷却水を抜き、ラジエターホース下を抜きます。
このホースを抜かないとタイミングベルト下ケースが外せません。
タイミングベルト下ケースを外し、タイミングベルトは合いマークをマーキングしてから外します。
左カムプーリーを外し、カムシャフトオイルシールを交換します。
ステージアの時に使ったピックアップツールを使って引っ張り出します。
が、なかなか出てきません。
ビクともしません…。
専用工具買わないと無理かと諦めかけてwebで専用工具を調べてみたりしました。
その結果、要はテコにすればいけるのではないかと。
有り物を寄せ集めてテコで使える様にしてみたら、
なんとか抜けてきました。
3〜4時間位かかったでしょうか…。
この後、新しいシールを座金を使ってハンマーでなるべく均等に打ち込みました。
反対側の右側のカムシャフトシールは、拳テコで抜けました。
両側のカムシャフトオイルシールは新品になりました。日産純正13042-D0101 x2。@\230でした。
カムプーリーは真鍮ブラシで磨いておきます。
次はウォーターポンプを交換します。
シール剤がタップリはみ出しています…。
ボルトを外しても全然取れません。
ハンマーでWPをひっぱたいて取り外しました。
新品はアイシン製の物を選びました。日産純正が\18,000と言われてビビッて安い社外品。AISIN WPN-019 \7,535でした。
とは言ってもアイシンはトヨタに純正供給しているメーカーのようです。
新品との比較。取り外した物とまったく同じでした。これもアイシン製だったのでしょうか。
サービスマニュアルによるとガスケットなのですが、ガスケット無しでシール剤がタップリはみ出す程塗ってありました。
明らかに塗りすぎです。内側にはみ出したシール剤が羽根に当たりそうでした。
羽根にサビが無い事からも、タイベル交換時にWPも交換してあるのでしょう。多分漏れていたからだとは思いますが。
シール剤をタップリ塗る事により取り付け面を綺麗に掃除する手間が省けるのでしょうか。
お蔭で掃除が大変でした…。
新品のアイシン製はガスケットなので取り付けは簡単です。
ただ、うちのトルクレンチは小さい力はどうも不正確の様で、それよりは正確であろう手ルクレンチを使いました。
ちなみに締付トルクは1.6kgm〜2.1kgmです。
次はテンショナープーリーの交換です。
新しいテンショナープーリーはNSK製TB-N003-1 \3,435でした。
古いテンショナープーリーはかなりサビが多いです。
前回タイミングベルト交換時には交換されていないのではないかと思います。
回転も若干ごりごりと違和感が感じられました。
バネの引っかかり方が異なります。特に問題ありません。
次にクランクシャフトオイルシール交換です。
クランクプーリー(インナー)を外さないといけません。
外れない…。
サービスタップも無いのでプーラーで引っ張るしかないのですが、
ベアリング抜き取り用の薄刃のプーラーでも対角に入れられないので使えない。で、
ベアリング抜き取り用の薄刃のプーラーの刃をギアの隙間に差し込みテコでハンマーでひっぱたいてみたのですがビクともしない…。
もちろん5-56たっぷり吹いてドライヤーで炙ってみたりもしたのですが、タイミングベルトプレート(奥)が凹むだけで…。
前回のタイベル交換時はここは外していないのでしょう。WP水漏れでクランクシャフト錆びてガッチリ噛みついている感じです。
諦めます。まだクランクシャフトオイルシールからオイルが漏れているわけでもないので。プレート(奥)は手直ししておきます。
クランクプーリー(インナー)とプレート(奥)の部品を発注してから改めてチャレンジしてみます。
クランクプーリー(インナー)にドリルで穴開けてタップ切ってプーラーで引っ張り出そうかと思います。
→追記。このページを見て頂いたプロの方からアドバイスもらいました。ありがとうございました。
こういう場合は破壊するそうです。クランクプーリー(インナー)にグラインダーで切れ目を入れてタガネで割るそうです。
完成です。
テンショナープーリー、ウォーターポンプ、カムシャフトオイルシールx2は新品交換。
購入済みのタイミングベルト(日産純正AY440-NS018 \6,556)を使うにはもったいない。
まだ全然使える様に見える古いタイミングベルトを再利用しました。
タイミングベルト、クランクシャフトオイルシールは交換見送りです。
クランクボルトの締付トルクは12.5kgm〜13.5kgmです。
ステージアの時と同じく自作SSTを使います。
クランクプーリーのサービスタップへ取り付けるボルトが30mmでは短すぎて抜けてしまい、
50mmでは長すぎて、ボルトが曲がってしまいました。
曲がった部分をグラインダーで切り取って再度挑戦も再び下写真の様に。
規定トルクで締め付ける事は出来たのですが。
35mm位が丁度良さそうです。
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