峠を越す予定の3時間は過ぎてもそれらしい所に着かず弱気になった。 丁度その時1人の登山者が登ってきた。 これこそ<天の助け!>と「峠へのトレールが解らない・教えて下さいナ」と頼んだら、「アンタは湖を間違えているヨ・高度計を持っているかい?必需品ダヨ」とのこと。 その後彼と1時間雪面を登り峠の避難小屋に着くことができた。
小屋前記念写真を撮り一休後また雪面のトレールを捜しながら下る。 沢水が増水して雪とガラ場と渡渉、で歩き難い彼は「マカールや南米のワスカラン、アコンカグワに昔登ったヨ、今は夏地元のこの付近を2,3日歩いている。 このコースも以前に来たが、この峠付近が全トレールで一番難しい所で、そのため避難小屋もここしかない」とのこと。 峠から2時間程下ったころ2組みのパーテイに会った4人が今日会ったすべてで本当に静かな一日であった。

広いキャンプ地に自分一人のテントを張る。 明日はガイドブックで紹介されていた<本トレールただ一つの温泉があるキャンプ地>に着く。距離は27Kmと長いが下りだけで、雪の心配はない。