思いつくまま印象記 旅体験あれこれ その19
    お手軽、近場、驚きのパックツアー2泊で3万円以下
 香港・マカオの旅 
正味3日間
 
はじめに…こんなに安くていいの!? たまには、近場へパックもいいか!の旅でした。 
 2010年夏休みには、孫同士を会わせる旅(マヨルカ島・バルセロナ・パリ)に出かけました。次の大きな企画は来夏の「大ファミリー旅行・スイスへ」ですが、それまで、チョコチョコと出かけられる時に行っておこうという気分になっています。国内では信じられないような安いパックツアーが売り出されています。退職を迎えた団塊世代をはじめシルバー世代をターゲットにしているのでしょうが、これで日本の旅行業界は何とか持ち堪えているのでしょう。
  どうしてこういう価格が可能なのか不思議なくらいですが、その価格に惹かれて今年だけでも私達は九州北部、東北北部を巡って、お任せらくちんの旅を経験しました。列車やバスを乗り継いだのではとても回れないような場所を観光バスで連れ回ってくれるので、なかなか便利なものだと認識を改めた次第です。
 最近の円高傾向の恩恵もあるのでしょうが、海外も同様で、驚くような低価格、そして、シッカリ名所巡り付き、というツアーがたくさんあります。近場でこの値段なら少々不満があっても、諦めがつくというものです。
 韓国への旅がそうでしたが、連れ回り+フリータイムで少し行きたい所も探せるというのがベストのようです。
 で、今回は香港+フリー1.5日の旅となりました。因みにお値段は29800円(他に、燃費サーチャージ、空港使用料とかを入れて1万円弱)。
 
キャセイ・パシフィックでたった3時間強。関空から1日4便に増便記念の特価だとか
 こんなのは初めてでしたが、マイレージの申請をすると、「お扱いできないチケットです」と言われてしまった。それほどの特別プライスなのでしょう。その為に参加者は103人だそうで、3グループになりました。香港の空港でグループ分けし、バスはつかず離れずで行動することになります。
  まだ2時前だったので、ホテル直行ではなく、"香港ダイン&ワインフェスティバル"に参加し、フーズとワインの券を頂いて、そこで時間をつぶすことになります。オープンエアーで暑い日でもあったので、あまり長く居たい所でもなかったので、トラブルも起こりました。
 ゲートに4時集合だったのですが、 遅れた2人組が居て、確かに早くホテルに行きたい一行からすれば、少しイライラしたのですが、いらんこと言いが居られ、「遅れたら罰金というのをハッキリさせてもらわんと」等と口走ったものですから、遅刻組男性がビックリするような剣幕で怒り出し、喧嘩腰になりました。ガイドの呉さんが悪者になって、ひとまず落ち着けました(因みに、この激怒組は帰りの飛行機まで一緒の行動にはなりませんでした。いらんこと言いの責任もあると思いましたが、マアいいとしましょう)。
 
 こういう格安パックツアーにありがちですが、ホテルのランクはそこそこ高いが、ロケーションはイマイチというケースで、今回もそうでした。シャトルバスが中心部と往復しているという訳です。ハーバープラザ8デグリーズというホテルは以前の空港の再開発地区にありますが、床が斜めになっているのが売りのホテルでした。ホテル名も8度傾いていることを示しているそうです。あまり気持ちのいいものではなかったのですが、それが日本のTVで報じられていたそうです。
 
▲着後、炎天下のワイン・ダインフェスティバルへ ▲床が傾いているのが売りのホテル  

夜そして翌日の半日はキッチリと観光付きでした
 参加者は大半がペアーで2倍とか3倍とかになります。特に目立ったのが母娘2人組でした。年配層はリタイアカップルが多い印象でした。費用の節約のため、食事はホテルでなく街のレストランで、となります。
 この日もホテルをバスで出発し、繁華街のレストランで、北京ダックを売り物にした北京料理が夕食でした。
 その後、九龍半島南岸を散歩し、アベニュー・オブ・スターズを経て、スターフェリーに乗って、香港島へ向かいました。
 香港島では有名なビクトリアピークへピークトラムで向かい、百万ドルの夜景を堪能することになります。その前に、来し方を振り返り、九龍半島からのビームを眺めるベストスポットにも案内して貰えました。
 ビクトリアピークには、チャンとバスが待っていてくれて、そのままホテルへ帰るというパックツアーならの手回しの良さでした。
▲1日目の夕食は皆で北京料理 ▲アベニュー・オブ・スタースで ▲スターフェリー内でハロウィン?
 
▲香港島から九龍方面のビーム ▲ビクトリア・ピークからの百万ドルの夜景  

2日目は、香港島の南部を巡って最後は九龍の道教寺院へ
 朝食もホテル外であわびの中華粥と点心。そこからバスで香港島の電車の線路は無い南部へ向かい、短いですが遊覧船に乗り、海辺のスタンレーマーケットへ立ち寄ったりしました。
 実際にプランを組もうとしたことも無いのでよく判りませんが、こういうところへ自力で行くとなるとバスとかに乗らねばならず、結構面倒な路線だったように思えます。観光バスで効率よく回ってくれるところがこういうツアーの魅力なんでしょうね。
 午後には再び九龍に戻り、みんなでの最後の昼食をとり、黄大仙という道教寺院を訪れました。

▲サンパン船から水上生活の船 ▲アバディーンの港から ▲ド派手な天后廟
▲天后廟の遠景 ▲最後の会食は飲茶料理で ▲ツアー最後の訪問地は黄大仙寺院

フリータイムは半日と1日、先ずは世界最大の屋外大仏へ
 九龍の中心部の免税店で解散したのは予定より少し遅くなり、午後3時頃。
 大急ぎで地下鉄を乗り継ぎ、ランタオ島の西端にある寶蓮寺にある大仏を目指しました。東湧という駅はニュータウンの中心という感じの町でここからロープウェイが出ています。
 この寺の最終入場時間が5時半なので、ロープウェイのスタッフに尋ねたら、ギリギリということで急ぎました。
 全く予想外で凄かったのは、ロープウェイの長さと路線です。一端空港島へ渡り、そこから海をまたいで山頂のような所へ向かうのです。だから、乗車時間は30分近くにもなりました。しかも乗り換え無しですが、90度の角度で進んだりしました。

▲海を跨ぐロープウェイ ▲山を跨ぐ。中央に大仏が見えます ▲天壇大仏近し
▲大仏の横に奉げる銅像 ▲天壇大仏を降りて ▲帰りのロープウェイは夜景も(空港)

最終日のフリータイムは丸一日マカオへ
 2日目の夕食はロープウェイの始・終点の駅で美味しそうなパンがあったので、それを食べたり、女人街で餅とかの屋台で充分でした。
 先に書いたシャトルバスに乗ってホテルに戻りました。
 3日目は、オプショナルツアーのメニューにもありましたが、独力でマカオに向かいました。
 九龍の中心部の西岸にフェリーターミナルがあり、乗船時間は正味70分前後でした。
 もちろん、マカオは元ポルトガルの植民地でしたから、東西文化の融合の象徴となる建造物が多く、世界遺産に指定された遺跡がいっぱいです。
 その数、都合30です。町全体が世界遺産なのですが、余りにも多いので、どうだかな?と思えます。 数をあげつらっても仕方ないのですが、ひどいと思うのは広場です。30の中に広場が6箇所あります。大半は世界遺産の教会とかの前の広場だったりします。それって一体のものだから敢えて別にカウントするかい?と思います。こんな勘定をしたら、京都なんか100箇所を超えるでしょうか…
 以前「世界ふしぎ発見」でこの30箇所全部を巡る企画をしていましたが、1日で回るのは相当きつかった印象がありました。
 で、私達は初めからそういう無謀な試みはせず、大半を回れたら良しとしよう、と考えました。
 ガイドブックがシッカリしていますから、それに沿って北から南下するルートをとりました。
 最初の場所だけはフェリーの港から遠いのでタクシーで向かい、後は歩いて下りましたが、何せ世界遺産だらけですし、ワンさとありますから、10分歩いても何も無いなんてことはありませんでした。

 結局、最初に飛ばした所と、離れた灯台以外は全部踏破し、25箇所を回ることが出来ました。これは少し急げば普通に回れるペースです。
 地理的に最南端の媽閣廟からフェリーの港に帰る方がバスの本数が少なく大変でした。来た時と同じタクシーにすればよかったのですが、持ち合わせのHKドルが少しだったので時間がかかってしまいました。マアそれも一つの体験でした。
 ホテルには夜10時頃に戻ればよかったのですが、6時ごろには九龍の中心街へ着いていましたから、ゆとりがあり過ぎるくらいでした。夕食に炒飯とワンタンメン等と日本に居るようなメニューでしたが美味しい夕食を済ませました。ユーロと違って持ち帰りが無駄になりそうなので、HKドルを使い切ったのが間違いで、スターバックスがあるのにコーヒーも飲めない悲哀を味わいました。

▲カモンエス広場 ▲聖アントニオ教会 ▲聖アントニオ教会内部
▲旧城壁とナーチャ廟 ▲聖ポール天主堂跡 ▲モンテの砦

▲聖ドミニコ教会 ▲盧家屋敷 ▲カテドラル内部
▲リアル・セナド(民政総署) ▲三街会館 ▲聖オーガスティン教会

▲聖オーガスティン教会と劇場 ▲聖ローレンス教会 ▲リウラ広場
▲鄭家屋敷中庭 ▲鄭家屋敷部屋内部 ▲港務局

媽閣廟丘の上に巨大巻き線香  媽閣廟から海を見る 媽閣廟の祭壇 

 香港もマカオもイギリスやポルトガルの植民地であった時期が大変長い地域ですが、もちろん、中国に返還されてからも随分な時間が経過しています。だから当たり前なのですが、やはり中国なんですね。香港なんかはどう見てもイギリスの匂いは消えています。
  返還時は中国本土とも違うと言われてきたのですが、中国本土の方の変貌振りも相当ですから、今となってはスッカリ中国という方がピッタリかも知れません。

  マカオでは、橋下や石原が推奨するので、反面教師的に是非カジノに行きたかったのですが、時間切れでアウトでした。九龍半島は『深夜特急』の沢木耕太郎が滞在した猥雑なアパートやカジノにのめり込んだイメージが強かったのですが、それはスッカリ過去のものになっていました。
  因みに、今回も銀行のインターナショナルなキャッシュカードが使えて便利でした(香港の空港で引き出し)。


 
 


Copyright © 2010 MIKAMI HIROSHI