「情報社会」(現代社会)の1年間の取り組みのまとめ
  01.3.14 職員会議  大冠高校情報社会研究会
[大冠高校LAN教室でのパソコン実習風景]







T.準備期の経過

99年度 *現代社会の1時間を使い普通教科「情報」の先取り的内容を試行的に実施することを決定(職員会議)。2、3年で選択科目「情報処理」を実施しているので、その内容をどう改編するかという意味でも試行の重要性があった。

          社会科内で、予備的に授業内容の検討のための素材収集を始める。とりわけ、実習的内容でない座学をどう展開するかが焦眉の課題になった。

          この年度末までは、担当者も確定しない中で、資料収集にとどまったが、一定の蓄積が行われた。

 00年度 *とりあえず、1学期はワープロ「ワード」の実習でスタートし、併行して2学期以降の座学の検討を進めた。

          情報社会研究会(授業担当者メイン3、サブ2、情報処理担当者1の計6名。社会科5名、数学科1名)を構成し、検討。

第1回 00.5.22  すすめ方、時期的な問題 領域(テーマ)の問題

           教材のスタイル      

第2回 00.6.14  主に領域の問題で意見交換、素案決定

第3回 00.7.14    津田試案1から4 試案の未確定部は2学期後半に

メディアリテラシー ビデオ編集版・ネチケット講座 

第4回 00.7.31  授業用プリント素案提示、修正

第5回 01.1. 6  2000年度3学期授業プラン

第6回 01.1.11  メディアリテラシーに関するオープン学習会(小川講師)

U.授業の進行

1.               教室…1学期・3学期はLAN教室。2学期はホームルーム教室。2学期は3年生の数学の時間でワードの実習があり、LAN教室を使えない。

2.               評価…現代社会に含める。単位時間に合わせて25%とした。1学期:ワードで文書作成。2学期:ペーパーテスト。3学期:CM分析を通したジェンダーを中心とするメディアリテラシーについてのレポートをフロッピーで提出。

3.               教科書…大冠オリジナルのワード用テキスト(野々村作成)を使用。現代社会テキストも一部使用。教室での授業は順次プリント作成(5版13頁)。坂村東大教授の『痛快!コンピュータ学』を参考にさせてもらった。津田が類似授業を昨年度「現代ビジネス論」で試行済みであったのでベースにすることができた。

V.授業展開 (12組を例に)

月日

授業内容

備考

4/12

教員の自己紹介。「個人カード」(経験・保有状況)記入

テキスト配布

19

フロッピー配布。ホームポジションなど

LAN教室。テキスト(野々村版)を使用

26

アイコン。かな入力。小さい文字。

5/10

漢字入力。文節入力の方法

 

17

ファンクションキー。記号入力。

 

31

文章入力練習。天声人語など。

 

6/14

コピーと移動。フォント、サイズ。

 

21

文字書式。段落の配置等。実習。

 

28

ワード文書のテスト

テスト時間は20

10

9/ 6

T.「情報社会」って、何だろう?IT革命・沖縄サミット

ホームルーム教室で

プリント順次配布

11

13

君にとって、今一番ほしい情報は?

12

20

情報とその伝達・入手

 

13

27

産業の発展と社会の変化

 

14

10/11

U.コンピュータの歴史

 

15

18

情報理論 ビット 2進法

 

16

25

コンピュータの誕生=ノイマン型コンピュータ

 

17

11/8

巨人IBMの盛衰 パソコンの誕生

 

18

15

ウィンドウズの登場

 

19

22

V.インターネットの発達

 

20

29

インターネットの主な用途

定期考査でペーパテスト実施

21

12/6

インターネットの周辺基礎知識

22

1/10

ワードテキストに戻り、表作成

LAN教室

23

17

擬似インターネット体験・掲示板

 

24

24

X.メディアリテラシー・演習

 

25

31

解説継続。CF流し、メモ

 

26

2/14

分析とグループ討論、レポート作成の要点

 

27

21

W.高度情報社会の光と陰 レポート入力

 

.W.簡単な中間総括

*生徒の取り組み姿勢は大変良好。生徒の経験や出身中学での格差が存在するが、何とか今の所、一斉授業で対応できている。個人差はあるが、生徒はワードを使える段階に到達。

*心配した座学も生徒の反応に格差はあるが、一応興味を持たれたと判断できる。

*この領域が日進月歩であるため、教科内容の刷新が必要で、教材準備にはそれなりのエネルギーが常に求められる。