Mars

火星

公転周期:686.98日

軌道長半径:1.524天文単位

赤道半径:3396km

質量:地球の0.1074倍

密度:3.93

自転周期:1.026日

 

ここでは2018年、大接近時の火星を10月19日以降から紹介します

 2018年、火星の最接近は7月31日。6月5日に砂嵐発生。全球を覆うグローバルダストストームに。7月13、14日以降にはかなり急激に晴れが進み、今に至ります。

 注:以下の19日、20日のスケッチは中央の経度が30度ぐらいずれる可能性があります。そのため地形の同定や解釈も変わり得るので要注意。21日より後は多分正しい。

 

 秋雨前線が南に下がってもなお、天気も気流も悪い10月19日の火星。

 左は20:15の火星で中央の経度は200度。真ん中に見えている暗斑はおそらくラエストリュゴンの湾(LAESTRYGONUM)。ラエストリュゴンの湾はキンメリア人の海の一部のようなもの。そのキンメリア人の海(CIMMERIUM)は火星の中央を東西に横切る暗帯として見えています。ラエストリュゴンの湾の近辺にある帯はキンメリア人の海の中でもATLANTIDUMという領域らしい。キンメリア人の海は南緯40度にまで広がっていて、この領域は薄い暗部として見えています。なお、アントニアジによるとATLANTIDUMとキンメリア人の海の南方の間には明るい領域があるらしい。スケッチの下に描いた概要図では、その部分を黄色く描いています。

 なお、ラエストリュゴンの湾の左下に見える暗い帯はアウエルヌス運河(AVERNUS)のように思われます。ケルベロス運河のようにも思えるのですが、位置からすると違うようです。また、概要図ではその先の暗い領域をタルタルス運河(TARTARUS)としていますが、単にアマゾン地方とした方がいいかもしれません。

 真ん中は21:00の火星。中央の経度は210度。真ん中を走る帯はキンメリア人の海で、南緯40度近辺にまで広がっています。キンメリア人の海の左から上を縁取るのはシレーンの海(SIRENUM)、シモイス運河(SIMOIS)、クロノスの海(CHRONIUM)。

 右は21:30の火星。中央の経度は215度。雲が出てくる前にもうひとつ描こうと思ったので、21:00の火星から連続してスケッチしたもの。気流が悪化したものの、キンメリア人の海が実は南緯40度にまで広がっていること、しかしその領域は薄くて不連続に見えること(多分、気流が悪いせい)。そして下(北)のATLANTIDUMの方が目立つことなどが分かります。

 

 10月20日の火星。左は19:30。中央の経度は185度。気流は悪く、詳細が分からない。真ん中を東西に走る暗帯はシレーンの海(SIRENUM)とキンメリア人の海(CIMMERIUM)。上を極冠の下まで左からぐるっと囲むのはシモイス運河(SIMOIS)とクロノスの海(CHRONIUM)。キンメリア人の海とクロノスの海の間は明るい領域となって抜けています。これはキンメリア人の海の下の領域ATLANTIDUMだけが見えているためらしい。気流が悪くてキンメリア人の海の上半分、経度200〜170度の淡い領域が見えていないように思われます。

 右は20:30の火星。中央の経度は200度。火星の真ん中をやや斜めに走る帯は、左端がシレーンの海、他は大部分がキンメリア人の海。中央がラエストリュゴンの湾(LAESTRYGONUM)。そこから左はATLANTIDUM。極冠の下はクロノスの海。クロノスの海とラエストリュゴンの湾の間にあるやや薄暗い帯が、多分、キンメリア人の海の上半分。上半分とATLANTIDUMの間が明るくて抜けて見えますが、ここはアントニアジの地図でいうSYMPLEGADESと書かれた領域のように思えます。概略図において黄色で示された部分がそれ。

 

 10月21日は快晴。本当に久しぶりに快晴。昼は山へいき、夜は火星観察。気流は不安定だが中の中程度になることもあって比較的良い感じ。

 左は19:30の火星。中央の経度は170度...と思っていたのだけど、後の25日、火星の中央に太陽湖が来ました。どこかで経度の計算がずれてしまったらしい。25日から遡って考えると中央の経度は146度ぐらいになります。それを踏まえて以下の文章はやや手直し。真ん中を東西に横切る帯はシレーンの海(SIRENUM)。火星の下半球左にやや薄暗い領域がありますが、これはアマゾン地方(AMAZONIS)らしい。

 シレーンの海の下側を縁取るように明るい領域があってここの明暗境界線はかなりはっきりしています。少なくとも気流が良い一瞬を見るとそう。ただ、スケッチでは南緯10度近辺に境界線があるようになっている。でもアントニアジの地図を見ると、実際の境界線は南緯20度近辺にあります。小さな火星を見て描いているので誤差が出ているようです。

 真ん中は20:30の火星。中央の経度は185度...と思ったけど25日から逆算するとむしろ161度ぐらい。火星を横切る暗帯は左がシレーンの海。右がキンメリア人の海(CIMMERIUM)。極冠の下はクロノスの海(CHRONIUM)。

 右は21:30の火星。中央の経度は200度...と思ったけど、多分、176度。火星を横切る暗帯のうち、左がシレーンの海。左はキンメリア人の海。火星の上右側にある二つの暗い斑点はクロノスの海のように思えます。スケッチでは火星の欠けを上下対称に描いていますが、実際には下が左にかしがっています。そのためスケッチが右下がりになっているかもしれない。キンメリア人の海が妙に右下下がりなのもそのせいかもしれない。

 

 10月22日の火星。左は19:00。中央の経度は25日から逆算すると130度ぐらい。中央から右へ伸びる暗い帯はシレーンの海(SIRENUM)。中央から左は太陽湖(SOLIS)とその周辺の右半分が見えています(スケッチでは間違えてSOLISではなく湖を示すLACUS)と書いてしまっている。

 右は20:00の火星。中央の経度は145度で太陽湖が左へ沈んだ風景。左上のしみはアオニアの湾(AONIUS)のように思えます。アオニアの湾とシレーンの海が途切れているように見えます。続く24日のスケッチと比べるとストームで隠されているようにも思えます。

 

 10月24日の火星。左が20:00の火星。中央の経度は130度ぐらい。中央から左が太陽湖(SOLIS)。ここでも間違えてLACUS(湖)と書き込んでしまっている。中央から右に伸びるのがシレーンの海(SIRENUM)

 右は21:30の火星。火星を斜めに伸びる暗い帯はシレーンの海。左上に明るい領域があってそこに切れ込みがあるように見えます。ここの左上がアオニアの湾(AONIUS)で、ここから右がシレーンの海。明るい切れ込みはストームか何かでしょうか?

 

 10月25日の火星。左は19:00の有様で、太陽湖(SOLIS)が真正面に来ています。ここから火星中央の経度は100度ぐらいだろうとわかります。最初は9月28日に見えたアリンの爪の位置から日数を加算して経度130度としていましたが、どう考えても違う。今は地球が火星を追い抜いて火星が欠けて見えるような位置関係に来ています。その分、角度がずれたのかも...。とはいえ詳しいことが分からないので要検討。ともあれ、この太陽湖の地形を基準として、10月25日19:00を100度とします。

 太陽湖は火星にある目玉模様で、その瞳にあたります。上まぶたにあたるのがボスポラス海峡(BOSPORUS)で、左から斜め右上に伸びるのがそれ。一方、下まぶたにあたるアガトダエモン運河などは見えません。

 真ん中は19:45の火星。中央の経度は107度ぐらい。太陽湖とその目玉模様は火星の正面から左へ移動しました。火星中央を左に伸びる帯はシレーンの海(SIRENUM)。

右は20:30の火星。中央の経度は120度ぐらい。火星の真ん中にある濃い模様はシレーンの海の左端。

 

 以上に続いて10月25日の火星。時刻は21:00。中央の経度は130度ぐらい。太陽湖は火星の左側へ沈み、火星中央から右へシレーンの海(SIRENUM)が伸びています。シレーンの海から左下にカーブするように伸びる帯は、タルシスの山々(THARSIS MONTES)らしい。中央下に見える淡い斑点はオリュンポス山(OLYMPUS)かもしれません。とはいえ、気流が悪かったので、果たしてそこまで見えたのか疑問のようにも思えます。

 右は22:00の火星。左に走る帯はシレーンの海。さて問題はシレーンの海から斜め上に走る暗い帯。これがよく分からない。24日、22日、21日のスケッチにもこれが登場している。最初、経度を30度多く見積もっていた時は、シレーンの海をATLANTIDUM、この上の帯をキンメリア人の海だと考えていたのだけども、そうではない。あるいは下がメムノンの地方(MEMNONIA)、上がシレーンの海かとも思ったけども、ここまでメムノンの地方が濃く見えるとは思えない。上に伸びるこれは多分、シモイス運河(SIMOIS)のように思えます。

 

 10月29日、20:30の火星。中央の経度は86度。太陽湖(SOLIS)をほぼ正面から見ています。ちなみにまたLACUSと誤って表記してる。太陽湖が作る目玉模様は下半分がほぼ欠けています。また目玉模様のむかって左上が明るいのは、オギュギス地方(OGYGIS)のように思えます。

 

 10月30日の火星。気流は悪いものの、揺れが細かくないのでそこそこ模様が分かった夜です。左は18:30の火星。中央の経度は55度ぐらい。火星中央に見えるのはアウロラの湾。そこから右は太陽湖とその目玉模様の左半分。火星中央上、極冠下の明るい部分は多分オギュギス地方(OGYGIS)。

 右は19:30の火星。気流が悪く雲も出てしまい、観測もすぐに断念。一応、太陽湖(SOLIS)とその目玉模様の左半分が見えています。

 10月31日の火星。左は19:00、中央の経度は46度ぐらい。中央から右は太陽湖とその周辺の目玉模様(左半分)。中央から左はアウロラの湾(AURORAE)。そしてそのさらに左は真珠湾(MARGARITIRIER)。ただし、あまり明瞭ではありません。。極冠の下にあるやや明るい領域は多分、オギュギス地方(OGYGIS)

 真ん中は19:30の火星。中央の経度は56度。中央から右は太陽湖の左半分。中央やや右にかすかに太陽湖(SOLIS)が見えています。火星の中央から右上に伸びる暗い帯は目玉模様の左上を縁取るボスポラス海峡(BOSPOROS)。火星中央から左はアウロラの湾と真珠湾。19:00よりもこちらの方がアウロラの湾、真珠湾がわかりやすいでしょう。

 右は20:30の火星。中央の経度は70度。ほぼ中央に太陽湖(SOLIS)が来ています。目玉模様は上左半分だけが見えています。

 

 11月2日の火星。秋雨前線は消えて晴れが多くなったものの、冬型の気圧配置というか北風が強くなり、気流は荒れ気味。左は18:00の火星。中央の経度は17度ぐらい。火星中央からやや左にあるハート形の暗斑はアリンの爪(ARYN)。その上、左上に伸びる暗い領域はよく分からない。アントニアジの地図を見るとSEXTANTISという地名が書かれており、さらにその延長にはHYLLUS運河があります。また、極冠の下、やや明るい領域は多分、アルギューレ盆地(ARGYRE)。ストーム収まりかけの時のような目立つ黄色ではありません。

 真ん中は19:00の火星。中央の経度は32度。気流は悪く、左にあるアリンの爪がただの斑点にしか見えません。火星中央を右へ横切る帯はエリュツラの海(ERYTHRAEUM)のように思われます。火星の中央で帯がやや下に折れ曲がる感じになり、さらに良く見ると左下に伸びている。ここは真珠湾(MARGARITIFER)でしょうか。

 右は20:00の火星。中央の経度は47度。中央やや左下にあるハートマークは多分、真珠湾。エリュツラの海が火星を右斜めに横切っています。火星の極冠下の暗い模様はOCEANIDUMの海というものかもしれない。しかしよく分からない。火星の左斜め上にある明るい円の領域はアルギューレ盆地のように思えます。位置がおかしいですが、気流が悪くて正確な位置がつかめなかったせいかもしれません。

 

 2018年11月14日の火星。気流は中の下でまあまあ。良くはないが模様の様子は比較的つかめやすい。左は18:30の火星。中央の経度は262度ぐらい。火星の真ん中に見えているのはチュレニーの海(TYRRHENUM)と小シルチス(SYRTIS MINOR)。右上の明るい領域はヘラス盆地(HELLAS)とその周辺。どうも本来のヘラス盆地より広い領域が明るいので、周囲がまだ砂で煙っているようにも思えます。あるいは色の薄い領域が見えていないのかもしれない。

 真ん中は19:30の火星。中央の経度は277度ぐらい。中央右下付近には大シルチス(SYRTIS MAJOR)が見えるはずですが、上しか分からない。火星の下側(北)はこの時、やや白っぽく見えました。多分、雲や朝霧に覆われていたのかもしれません。

 右は20:30の火星。19:30には見えていなかった大シルチスの全体が見えます。霧は晴れたらしい。それでも周辺がやや白っぽい感じ。、目立つのがヘラス盆地を東西に横切って伸びる明るい帯です。19:30の火星でもそれが見えていましたが、この明るい帯は火星の左端まで伸びている。多分、これは砂嵐なり黄雲で良いように思えます。

 

 上に続いて11月14日の火星で左は21:30の様子。大シルチスがアフリカ大陸のような姿を見せていること、意外と複雑な模様で、モエリスの湖(MOERIS)のような半分独立した模様があることなどが見て取れます。大シルチスの右下は白っぽく、やはり霧がかかっているのかもしれない。ヘラス盆地を東西(やや斜め)に横切る明るい帯、多分、黄雲があることもわかります。ヘラス盆地の右を縁取るヘレスポントス(HELLESPONTUS)が見え始めています。

 右は22:30の火星。火星の高度は低くなり、急激に気流が悪化。漠然とした模様しかわかりません。火星を横切る帯はサバ人の海(SABAEUS)。その上に伸びるのはヘレスポントスです。

 

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