Aries

おひつじ座

2014年8月7日 02:46 東の空から昇り始めたおひつじ座

おひつじ座は晩秋から冬にかけての星座ですが、8月の夜になれば東の地平線から昇り始める姿を見ることができます。

おひつじ座はそれなりに広い領域を持つ星座ですが、明るい星はわずかです。そのため、都会の明るい空の下ではα(アルファ)星ハマルとその周辺、牡羊の頭部を構成する部分しか分かりません。例えばδ(デルタ)星ボテインは、アラビア語で”胃”を意味するその名からすれば、牡羊の腹部を構成する星のはずです。しかしこの星は光度が4.5等。都会の明るい空では見えません。むしろ固有名を持たない41番星(41 Arietis:光度3.61等)の方が見えます。

おひつじ座を含めて秋の星座は明るい星が多くありません。以上の写真でも、アンドロメダ座、ペガサス座とおうし座の間は、星座の形もよく分からない様子が見て取れます

キャプションと説明を取った画像は以下

 

 画面下が東の地平線、上が天頂。画面左が北極星の方向となります

おひつじ座の頭部に該当する部分を拡大して撮影すると、以下のようになります。

ちょうどカタカナの「ヘ」を左右反転させたような形に星が並んでいるのが分かります。

星の名称を示すと以下の通り

これは神奈川県の中央部で撮影したものですが、神奈川のように大都市に囲まれた関東圏では空が明るく、見えるのはα(アルファ)星ハマル、β(ベータ)星シェラタン、γ(ガンマ)星メサルチムぐらいです。

 

 

 

Aries アリエス

所有格はArietis アリエティス

おひつじ座:黄道上にある十二星座のひとつで、うお座に続く星座です。これに引き続くのはおうし座 

地球の歳差運動によって現在はうお座に移っていますが、かつてはこの星座に春分点がありました。そのため今でも春分点の位置は the sign of Aries と呼びます。

主な星は以下の通り。

Hamal ハマル α(アルファ)星 2.2等 アラビア語で子羊の意味という。

Sheratan シェラタン β(ベータ)星 2.7等 アラビア語で星座の切れ目の意味だという。アラビア世界で星座をより細かく分割した時の名残りらしい。 

Mesartim メサルチム(あるいはMesarthim) γ(ガンマ)星 4.1等 ヘブライ語で召使いを意味する単語から来た名前だという。

Botein ボテイン δ(デルタ)星 光度4.5等 アラビア語で胃の意味だという。星図では尻に描かれる場合もある

41 Arietis 41 アリエティス おひつじ座41番星 固有名は無い 光度3.61等 都市部においてハマル、シェラタン、メサルチム以外で見える星というとこの41番星。悲しいかな固有名のあるボテインは都市部の明るい夜空ではちょっと見れない。

 

その他の天体

おひつじ座R星 

 

 

参考:

「星の事典」鈴木駿太郎 恒星社

[Guidebook to the Constellations ] Patrick Moore's Practical Astronomy Series 2012

 

 

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