Araneae

アラネア/クモ類

クモ目/真正クモ目

アシダカグモ

Heterododa venatoria

NEW!!! 06.03.29 アシダカグモをリンク

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06.03.27 アドレスを変更/コガタコガネグモをリンク

 

 クモ類の特徴:

 お腹が袋状でサソリなどが持っている堅い板状の外骨格が退化しています。また尻尾のようなものを持ちません。鋏角が牙状で毒を持つものが多く、またお尻から糸を出して巣や捕獲のための網を作ります。ミズグモのような例外をのぞくとほとんどのものが陸上生活をする動物です。また種類によっては雌雄で身体の大きさがずいぶん異なります。世界中でおよそ35000種、日本ではおよそ1200種がいるそうです。

 

 クモ類の系統:

 古典的にクモ類の分類とは以下のようなものでした

クモ目

 |___古蛛亜目__キムラグモ上科

  |__原蛛亜目__トタテグモ上科/ジョウゴグモ上科

  |__新蛛亜目

     |___篩板類__ウズグモ上科/スオウグモ上科/カヤシマグモ上科

     |___無篩板類

         |____単性域類__イノシシグモ上科/ヤマシログモ上科

         |____完性域類

              |_____三爪類__コガネグモ上科/ナガイボグモ上科/コモリグモ上科

              |_____二爪類__フクログモ上科/ワシグモ上科/カニグモ上科/ハエトリグモ上科

 

 篩板類/無篩板類は篩板の有無によって、単性域類と完性域類は雌の外部生殖器の構造の単純さと複雑さによって三爪類と二爪類は爪の数によって区別されていました。

 以前からクモの身体の多くの特徴を検討すると篩板の有無によるこうした二分法は成り立たないことが指摘されていましたが、アメリカ自然史博物館の Platnick などによる分岐学/最節約法によるクモ目の系統解析の結果もまたこうした旧来の分類体系を支持しませんでした。

 現在では篩板類も無篩板類も系統を反映しない人為分類群であると見なされていて、以下のような系統関係(あるいはそれを忠実に反映した分類体系)が示されています。

__Araneae:クモ目

   |___Mesothelae:中疣亜目/ハラフシグモ亜目:ハラフシグモ科

   |

   |___Opisthothelae:後疣亜目/クモ亜目

       |_Mygalomorphae:トタテグモ下目/原蛛下目(ジョウゴグモ科群+トタテグモ科群)

       | |_カネコトタテグモ・ジグモ

       | |_ジョウゴグモ・オオツチグモなど

       |

       |_Araneomorphae:クモ下目/新蛛下目

         |_Paleocribellatae:古篩板類(エボシグモ科)

         |

         |_Neocribellatae:新篩板類

           |_Austrochiloidea:ムカシボロアミグモ上科

           |

           |_Araneoclada:アラネオクラダ/コガネグモ科群

             |__Haplogynae:単性域類(再定義)従来の群+カヤシマグモ科

             |

             |__Entelegynae:完性域類(再定義)

                |==ハエトリグモ・カニグモ・コモリグモなど 

                |__Argiope 属:ナガコガネグモ/コガタコガネグモ 

                |__Heterododa 属:アシダカグモ 

参考:

小野 2000 クモ類「動物系統分類学 追補版」中山書店

鶴崎 2000 系統と分類「クモの生物学」東京大学出版会

 クモの系統解析とそれにともなう分類体系の見直しと急激な変化。Platnick というと系統学の本ではかならずでてくる有名な研究者ですが、才能あるひとりの人間がいるとその分野の研究が急激に進む、というこれもそうしたひとつの例でしょうか?。魚類のNelson、昆虫のHenning、クモのPlatnick 、著名な研究者が存在したいずれの分野でも系統解析が盛んであるのは印象的ですね。

 

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