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染付 七宝透し六角虫籠




古伊万里の七宝透かしの虫籠です。
六角の6っの側面は丁寧な七宝透かしになっており、上部には藤文が描かれております。

私はこの器は「虫籠」と認識しておりますが、購入時「振出」と称されていました。
確かに、「振出」と称される事例はあることはあります。
しかしながら、「振出」は茶席に於いてお濃茶の抹茶を振り出すものですから、
透かしの容器ということは有り得ません。

話は変わりますが、一昔前に江戸時代から続く老舗の造り酒屋さんで
「これは何でしょうか?」と尋ねられて、波千鳥の虫籠を見せられたことがあります。
当時、透かしの虫籠の存在は認識しておりましたので、
「これは虫籠です」
「さすが風流の解るご先祖様がいらっしゃいましたね」 と答えました。

その時見せて頂いた虫籠が誠に可愛らしくて、いずれ必ず手に入れようと思っておりました。
絵柄は違いますが、十数年経ってやっと出会えました。

2018. 5.16


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