過去の日録を見る    1月 2000年12月

日録の続きを見る    2001年3月

 2月28日(水)
 夕方から小雨。少しずつ聞こえる春の足音。

 仕事の前にギャラリー巡り。
 This is gallery(南3東1)。碓井良平さんの「紐育切れ端」。新聞紙などに書いた落書きのような作品を、5枚ずつ綴じて壁に張ってあり、見る人はカレンダーのようにめくって見なくてはならない。碓井さんはけさ東京に帰った由、あえなくて残念なことをしました。会期が急に1週間延びていました。

 さいとうギャラリー(南1西3、ラ・ガレリア5階)は「多摩美大OB版画24人展」。いろんな作風があって楽しめました。スケジュール表にも書きましたが、昨年、版画賞(公募展である日本版画協会の最高賞)を獲得した佐竹邦子さんが出品していて、本人もいたので、祝福の意を伝えてから
「今回は、前回よりおとなしめの作品ですね」
と言うと
「その日の気分にもよりますからね」
と笑っていました。詳しくは展覧会の紹介のページ参照。

 時計台ギャラリー(北1西3)の3つの展覧会もまとめて紹介のページを参照。

 ギャラリーたぴお(北2西2、、道特会館)では、ギャラリー主宰の竹田博さんの個展竹田博展の会場風景と作者
 これまでも旧作などを自分の画廊で発表してきた竹田さんですが、今回はすべて新作です。頑張っているなあ。
 題材は主に、北大植物園などの風景ですが、画面を非常に単純化しています。これ以上やったら抽象画だぞという、一歩手前でとどめているのがおもしろいところです。鮮やかな若草色や、地面の部分を表す茶色が、画面を区切っています。
 竹田さんは26日に還暦を迎えられたそうで、ギャラリーでは、右の写真のように、赤い服を着ていました。(すでに酒盛りが始まっていて、谷口顕ちゃんもいました)。

 仕事は久々のスポーツ面。プロ野球キャンプが終わったというのがメーンで、まだまだ静かなスポーツ界であります。
 仕事帰りに、来月文化部から函館に異動する渡部氏と軽く一杯。意外とたいして感傷的にもならずいつものバカ話。帰宅4時半。
 2月27日(火)
 今年12月に道立近代美術館で開かれる、道内在住作家による現代美術のグループ展「HIGH TIDE」に、参加する仮称アドバイザリー・コミッティーの人たちの会合(近代美術館にて)。いろんな経緯を経て、美術館学芸員でない人間が小生一人になってしまった。

 市資料館(中央区大通西13)で「孔画展」なるグループ展を見た。
 画用紙の余白をそのまま生かした、筆数の少ない抽象画。どこか前衛書みたいで、東洋的な感じが面白い。ただ、グループ全員が同じような画風なのも考えもの。
 コンチネンタルギャラリー(同区南1西11)に改装後初めて行った。
 ギャラリー担当の樽野さんに
「(アートスペース201の)赤木さんが、小さなスカイホールみたいって言ってましたよ」
と言ったら
「あちこちから言われているの」。

 アクセスがようやく1000を突破しました。これもみなさんのおかげです。感謝。
 2月26日(月)
  25日は午前10時に幹事集合、午後2時半送別会スタート(夜仕事の人がいるため開始が早い)、小生は4次会の午前零時ちょっと前に切り上げました。
 きょうは午前5時45分起床、朝刊各紙に目を通し、9時出社、夕刊1面を担当。宴会明けとしてはもっとも過酷な勤務ダイヤです。見出しがつかなくて閉口。
 午後2時、いったん社を出て、某古書店で本を10冊ほど売り、3500円ゲット。しかし2000円の本を買ってしまい、差し引き1500円に。
 それから、テンポラリースペースと器のギャラリー中森(いずれも中央区北4西27)できょうから始まった福岡幸一展を見に。
 福岡さんは、銅版画家です。といっても、画風はむしろ木版画的というか、実直な、でもどこかに粘り強さを秘めていると思います。
 今回のテーマは冬から早春の木。
「枝振りをかきたかったんですよねえ」
と福岡さんは言います。
 テンポラリーには、札幌市南区小金湯にある、樹齢800年ともいわれるカツラの木を、6枚に分けて彫った作品を、1枚ずつと、6枚合わせたものと、両方が並んでいます。
 うーん、この威風。本物も見たくなりました。
 器のギャラリーのほうは、作品をうまく壁から浮かして展示しています。こちらに展示してあるイタヤカエデのほうは、南区・真駒内公園にあるそうですが、ドイツロマン派を代表する画家フリードリヒを髣髴させます。冬の孤独な木って、なにか哲学的ですよね。
 テンポラリーって、何の変哲もない、そしてあまり広くない会場なんだけど、なーんか作品が映えるんだよなあ。中森さん(ギャラリー主宰)が寄せた文章もいい。それに、今回は、季節がぴったり。もうすぐ早春という時季に合った展覧会なのです。
 画像は、ぜひ福岡さんのホームページで見てください。

 富士フォトサロン(北3西3)。石橋孝継写真展「美しき北の野鳥」。道内のみならず、アラスカなどにも足を伸ばして撮影した野鳥の写真。とくにゾウゲカモメの、透き通るような白い羽の美しさには思わず見とれてしまいました。
 移転して初めてニコンサロン(北7西3)にも行きました。ノースウエーブと同じビルであった。

 午後6時から朝刊作業。帰宅午前1時、それから雪かき。いまは2時です。
 
 2月24日(土)
 家族の都合で、ちえりあでのシンポジウムには行かず。
 さいきんDMなどが増えてうれしい限りです。スケジュール表はだいぶ多くなってきました。まだ、アートスペース201のHPにはかなわないかな。しかし、道新の「美術メモ」の住所に不備が散見され、頼みの「札幌タウン情報」の日程表も誤植だらけとあっては、このHPのスケジュール表の存在意義もあると思います。
 あしたは会社の送別会で、小生は幹事のため、更新しません。
 2月23日(金)
 2日遅れですが、高橋要さんの展示風景の写真を載せます。札幌では15年ぶりの個展です。今回は時計台ギャラリーのA、B、C3室すべてを高橋要「想像の海」使って「想像の海」と名付けられた連作を並べています。もうひとつ、「想像の大地」というシリーズもあるそうですが、今回は出ていません。
 すごい変形キャンバスは、木でこしらえているそうです。中央をくりぬいたり、ジオラマみたいのもあります。キャンバスの布もその形にあわせて張ります。いやー、重そうだ。全道展では、小笠原実好さんと重さで一、二を争うんじゃないでしょうか(と、ついバカな話になってしまうのが私の悪い癖)。
 「モチーフが四角い形(のキャンバス)に合わない」という高橋さん。描かれているのは、抽象的な模様なのですが、子どものころに図鑑で見た、三葉虫なんかが泳ぎ、ウミユリがそよぐ太古の海の底を思い出させます。
 左の作品には、時計の針みたいのが付いています。発泡スチロール製で高橋要個展の展示風景す。もちろん動きません。太古から続く時間の暗喩、といったところでしょうか。高橋さんの作品は、一つ一つのモチーフの完成度とか構図がどうとかといった類の話をぶっ飛ばすパワーにあふれています。深川市音江にある美術館兼アトリエの「向陽館」にはもっとデカイ作品もあるそうで、なにせ、この夏に向陽館で個展を開く川本ヤスヒロさん(全道展会員)が「ぼくの絵が小さく見える」と言うほどですから(註・川本さんの作品もデカイ)。
 高橋さんは1942年生まれ、全道展会員。独立展会友。

 上のフロアでは亀山良雄遺作展。小品43点ですが、首がちょん切られた女性2人を描いた「古代」など、どうも不気味というか、人間の精神の暗部をさらけ出したような暗い絵が並びます。軽く体を折り曲げて横たわっている女性像が多いです。青や灰色の微妙な色合いには感心させられましたが、あまり見ていて心が晴れる絵とはいえないようです。
 亀山さんは戦後、道展3羽ガラスの一人といわれた画家ですが、97年に没しました。

 電車通り沿いにある古本屋・なずな書店(南1西14)で、本郷新「彫刻の美」(冨山房、1942年)、木島俊介「アメリカ現代美術の25人」(集英社、1995年)など4冊を買ってしまった。こんなことをしているから小遣いがなくなるのだ。この古本屋は漫画、ハーレクインから固い本までありますが、木造で狭くて、床が傾いています。美術書はそれほど多くありません。

 北海道書道連盟から連盟報112号拝受、ありがとうございました。

 「活字でみるオルセー美術館」(丸善ライブラリー)読了。第1、2章は現地取材が盛り込まれていて面白いが、モネやセザンヌの評伝部分は読むだけ時間の無駄。
 2月22日(木)
 きのうから急に暖かくなり、道端の雪がどんどん解けている。しかし夜には中途半端に凍るため歩くには危ない。いずれにせよ、春の兆しがようやく感じられるようになってきた。
 アートスペース201で坂元輝行さんの「北フランス紀行」展を見る。パリやその郊外のスケッチは、坂元さんらしい素早いタッチ。フェルトペンの線に勢いがあり、うまい。スケッチをもとにした油彩も数多い。いつもの現場のスケッチに比べて、輪郭線に頼らず丁寧にかいている分、勢いの良さには欠ける。有彩色の絵の具にどんどん白をまぜてゆくのはいつもの坂元流だ。

 あとは大同ギャラリー、JASギャラリー、富士フォトサロン、らいらっく・ぎゃらりいなどにも寄った。
 大丸藤井スカイホールの東海大卒業制作展はいずれも力作ではあるが、展示に文字が多すぎて読む気がしない。札幌市資料館の高専卒業プレ展は、建築以外にも、生活用具のデザイン、都市河川の復活計画などに面白みがあった。単なる建築というより、まちづくりの視点があるのは好ましい。
 サッポロファクトリー・札幌市写真ライブラリーの札大写真展は思ったより悪くない。プリントを丁寧に仕上げているのは好感が持てた。ただ、題名が凝りすぎではないでしょうか。
 きょうも帰宅が遅くなった。各論はあした。ごめんなさい。

 道央道の和寒インターチェンジに昨年、彫刻家の二部黎さんが設置した「TIME WAY SPACE」のリーフレットが送られてきた。ありがとうございます。
 2月21日(水)
 きのうは急に休みになり、更新をサボリました。
 きょうは、時計台ギャラリーの高橋要展、亀山良雄遺作展、ギャラリー大通美術館の楢原武正展を見ました。結論だけ書くと3つともおすすめ。特に若い人は、楢原さんの個展を見てほしい。ちまちました作品を作っている場合ではないということに気が付いてほしいのです。
 あしたは夕刊なのでもう寝ます。ごめんなさい。あした大量に更新しますから、きょうはこれまで。
 2月19日(月)
 また宣伝でごめんなさい。このHPが、季刊の美術批評誌「てんぴょう」のHPの「おすすめリンク」にリストアップされることになりました。
 それに関連して…。
 アートスケープで吉崎元章さんが、小生が北海道新聞の紙上で批判うんぬんと書いてらしたけど、小生にはそういう意識はあまりないのです。がっちり批判したのはたぶん、前回の「北の創造者たち」展の時だけだと思います。もっとも、自分は批判したつもりはなくてもされた方はしっかり覚えているかもしれないので、以後気をつけることにしたいとは思いますが…。
 「みなさん、悪気はないんですよ」なんて、ここで言ってもダメだろうしなあ。
 小生としては、けなすぐらいならとりあげないというのがポリシーでした(限りある紙面がもったいない)。それは、このHPでも変わりません。
 2月18日(日)
 芸術の森美術館で、出品者・新明史子さんのギャラリートーク。すごくシンプルに、自作の解説をしました。近日中に「北の創造者たち展」のページに報告を書きます。

WINTER TAILの布と野外彫刻作品 それから、古幡靖さんが「WINTER TAIL」なるプロジェクトを野外美術館でやっているというので出向く。夏の野外美術館の入り口には何もなく、どこから入るのかが分かりづらかった。彼がプリントした布や、かんじきは、センターの建物に置いてあるのです。
 布は赤、青、黄色、橙色、緑の5色。右の写真は、手前に布を置いて、遠くの彫刻作品を望んだ構図で撮影したものです。本来ならば、布に記されたコースを追体験するべきだったでしょうが、残念ながら時間がなかった。でも、このプロジェクトがなかったら、筆者は雪深い野外美術館にはきていなかったと思います。そこは、無人で、人物彫刻が首まで雪に埋まり、名も知らぬ鳥が沈黙を裂き、穏やかに早春のかすかな気配を漂わせている空間だったのです。
 筆者は札幌に生まれ育ち、冬への愛着は人一倍あると自負しています(例えば1976、7年の冬がいかに寒く、94年の春が遅く、99年の雪がひどかったなど、いちいち覚えています)が、野外美術館に来てあらためて冬と季節の移ろいを五感で感じ取りました。そう、きょうは、17日ぶりに、札幌の最高気温がプラスになった日だったのです。
 あー、それにしても、こんなところで、あしたのことを気にしないで1日過ごせたらいいだろうなあ、でも仕事があるからなあ、などと、ひどく小市民的なことまで考えてしまったのでした。そう、作品自体はわりあいちっぽけでも、古幡さんの表現って、なんだかすごく、鑑賞者を考えさせるきっかけになるんです。
 2月17日(土)
 うーん、きのう「おなか」のことを少しきつく書きすぎたかもしれない。反省しています。「部屋」に対する捉え方というか感覚は、すごく個人差が大きいと思う。私はああいう生活感のない部屋ってちょっと信じられないけど、ファッショナブルな部屋のほうがいいって人もいるかもしれないし。

 なんか、最近、どんどん、いわゆる「現代美術」とか、若い人の表現に対して評価がきつくなってるような気がするんだよなあ。自分なりに。
 それに比べると、タブローに肩入れすることが多いです。わたしくらいのトシ(36歳)で珍しいかも。
 タブローやってるからイコール古くさくて、「現代美術」だから新しいってことは、全然ないと思う。

 岡倉天心の「日本美術史」(平凡社ライブラリー)を読む。これは、天心が東京美術学校で行った講義録。ほとんど先行研究のなかった分野で歴史を書くというのは、気が引き締まるというか気分が盛り上がるというか…。帯にあるように、その昂揚感があります。もちろん、いまの美術史とは異なり、たとえば浮世絵にはほとんど言及していないし、宗達や光琳に比べて巨瀬金岡の評価がこれほど高いというのもなんだかなあ、と思いますが。
 全部で3編収められていますが、最初の講義録がいちばん面白い。
 残る2篇は漢和辞典をひいても載ってないような難しい言葉が多くて気取った文体だし、ぜんぜん註釈もないし(これは若い読者には酷だと思う)、読むのがつらいです。

 最後に宣伝です。
 アートスケープという、月3回美術館の情報、毎月展覧会評などを更新しているサイトがあるんですけど、そこのレギュラー執筆者である吉崎元章さん(芸術の森美術館)が当HPのことを紹介してくださいました。
 他の媒体にこのHPのことが登場するのはたぶん初めてだと思います。ありがたいことです。
 なんか、もっと気楽に好きなこと書くつもりだったけど、ちょっち責任が重くなってきたかもなあ(というほど大げさな話でもないかもしれんが)。
 2月16日(金)
 あー、疲れた。きょうの夕刊は疲れたっす。

 ギャラリーたぴお。杉田光江展
 インスタレーション! って感じで、画廊の壁をびっしりと植物の細い繊維が埋め尽くしています。それは、おびただしい量を有しながら、重量からは全く遠い、霞のような、霧のような、独特の存在感をもっています。杉田さん本人がいなくて残念。

 大同ギャラリー。
 「おなか」は、この春北海道教育大を卒業する久野志乃さんと宮嶋宏美さんの企画による展覧会。いただいたセレクトスペース「おなか」会場風景資料を引用してみます。

 〜本当の部屋は体の奥にある〜
 (前略)個々の「関係性」をテーマにした展覧会。ギャラリー空間には、床一面に広げた自作絨毯、家族についての映像、日用品や写真を用いたオブジェなど、参加作家の作品を混在させ、仮想の生活空間を構成する。この場に足を踏み入れてもらうことで、アートと生活の関係性、個人と個人の関係性の作り方を問う。

ということだそうです。参加作家とは、中尾峰くんがスピーカーを隠した鍋をさりげなく置いていたり、三宅泰子さんの便器を撮った写真が張ってあったり、ということです。
 うーん、着眼点はよいと思うんだけど、いまいち「部屋」らしい生活感が感じられないんだよなあ。
 むしろ、くつをぬいで絨毯に上がったときの、足裏に伝わってくる感触のほうが面白かった。いろんな材質があるし。見た目もきれいだし。そういう作品は珍しいです。
 ちなみに、東京の若手作家で「部屋」がちょっと流行したのは昨年のことだったと思います。まあ、それはどうでもいいっていえばどうでもいいんだけど。

 大同ギャラリーでは佐渡谷安津雄さん(函館在住、赤光社会員)の個展も開催中。札幌では1999年に続き2度目の個展です。
 サムホールから20号までの油彩36点。画廊の右の壁にはフランス、左の壁には函館周辺を題材とした風景画が並びます。
 現場で描くのを旨としてらっしゃるそうですが、現場主義の作家さんがたいてい絵の具のチューブから出したばかりのような彩度の高い色を使うのとは対照的に、よく混ぜ合わせた暗い中間色を微妙に置いていくのが個性的です。夜明け前などの、まだ薄暗い時間帯が多く、現場にイーゼルを立ててかくのは寒かったと思うなあ。
 「志海苔港・漁港の朝」は、11月の早朝、みぞれが吹き付ける中での1枚。空の緑やオレンジが効果的。「函館山遠望U」は、素早い筆致で描かれた遠景の海が、たくみに光を表現しているのがすてきです。
 
 サッポロファクトリーのコニカプラザ・サッポロ。
 江別の写真展を開いていたのですが、さいきんこういう素人の写真展ってけっこう好きなんだよな。「うまく仕上げてやろう」っていう気持ちより「わあ、きれい、みんなにも見せたいな」っていう素直な心が伝わってくるように思うんです。石森茂治さんの「石狩川」、橋脚の色が新鮮。それにしても、札幌のベッドタウンという印象の強い江別の市内に、ガラス工芸館とか、湯川公園とか、すてきな場所がいっぱいあるとは、意外な発見でした。
 札幌市写真ライブラリーの「石川ひと個展」に行って、名刺を出したら、初めて会うにもかかわらず、このHPのことをご存知でした。写真展は、表現したいものがすごくあるひとだなって感じがしました。センスいいです。紹介ページ参照を。

 小樽の彫刻家の鈴木吾郎さんから、昨年秋に旭川彫刻美術館で開かれた「藤川叢三展」の図録をいただきました。どうもありがとうございます。
 
 2月15日(木)
 さいとうギャラリーの渡邊慶子・友野直実へ。お二人とも多摩美の出身。友野さんは木版で、木目をいかした抽象。奥様は木版と銅板の併用で、やはり抽象。ダイナミックな明度の差にくわえ、マチエールの変化がますます大きくなってきたようです。

 アートスペース201
 「いちが展」は油彩のグループ展。手元にはがきがあるとばかり思っていたので、全然メモをとってません。だから人名は分からないのでごめんなさい。10から50号の絵が中心で、どこかの教室展のようでもありますが、先生の作品はありません。入り口の人物画2点は、病院の待合室の情景でしょうか、遠近法など狂っているにもかかわらず妙な存在感があります。絵はがきになっている絵の作者も、人物の周囲に抽象的な模様とも静物ともとれる物を配しているのが面白い。ただ、ぱっと見では、全道展の奈良崎恵子さんとか似た感じの人がいっぱいいるように思えるので、もうちょい工夫するとより独自色が出せそうです。
 あと、4つ見たけど省略。

 This is gallery。
 春木香利。旅の折々に撮ったモノクロ写真の小品。無人の汽車、電線に止まる鳥、枝を広げる裸木、古びた商店など、構図の巧さは、絵を通して身に付けた天性のものでしょうか。ただ、DPEがお店任せなのはなんとも残念。焼付けは自分でやると面白いですよお。

 CAI。
 札幌アーティスト・イン・レジデンス招聘作家のファブリツィオ・コルネッリさん(在イタリア)個展。面白いです。分かりやすい。

 ギャラリーミヤシタ。
 牧野秀昭彫刻展。骨格だけの彫刻というか、鉄の棒(太い針金)を溶接した作品。でも、これだと、青木野枝、川上りえの繰り返しになってしまいます。昨春、道教大の大学院を修了したまだ若い人なので、今後に期待。
 宮下さんにコーヒーをごちそうになっていたら、前回ここで個展を開いた伊賀信さんがいらっしゃって「モノリスを1分の1、作品を縮小版と見る見方もあると思う。そうすれば、フィールドのように作品が広がって見える」。なるほど。作家本人に会ったほうが話がぐっと分かりやすくなることってありますよね。
 2月14日(水)
 道教大札幌校へ、この春美術科を卒業する出田郷くんの個展見に行った。筆者は西岡に住んでいるので、道教大のあるあいの里までは、札幌の南端から北の果てまで縦断する大旅行(?)である。卒業制作は校舎のロビーに巨大な姿をさらしていた。彼の導きで、真っ暗な作品の中へと入った。わざわざやってきたかいがあったと思った。他の2室には、在学中、個展やグループ展で学生離れした活躍をみせてきた彼の歩みがまとめられている。週末時間のある方は行くように。
 あっ! 真治くんの卒業制作も校舎内にあったと聞いていたような気もするぞ!(忘れてた。ゴメン)

 恵庭の造形作家、阿部敏子さんが3月26日から31日まで、銀座2丁目2の「スパンアートギャラリー」というところで個展を開くそうです。DMが入ってた封筒、中国のデパートのちらしか何かを再利用したもののようで、変わったデザインです。
 2月13日(火)
 市立小樽文学館の玉川学芸員のページを見て、夕張市美術館の特別展(先週でおしまい)に行かなかったことを痛烈に反省した。美術業界でしか通用しない基準ではなく、そこに、かつて炭鉱で生きていた人々の息遣いが確かにある絵を見に行くべきであったのだ。

 やっと「三岸好太郎・節子賞展」の紹介というか批評を書いた。
 2月12日(月)
 古幡氏が怒涛のごとく作品を発表している。芸術の森美術館の講堂で「Mama Loved Me」を発表。小池さんの母の手と小池さんの手が、くっつきそうでくっつかないさまを映像でつくって講堂の壁の高いところに投影した作品だ。彼にしてはちょっとベタというか、感傷的な面もあるが、母というテーマは万人をして何かを思わせ、考えさせる。そして、新潟にいる母親と、札幌にいる息子という、画面上では数センチなのに、実際には数百キロという距離のことも。
 芸術の森美術館「北の創造者たち」のページにもどる

 ところで、芸術の森に行くバスで「ワンデーカード」(1日市内乗り放題カード。1000円)を使ったら、乗り越し料金として230円もとられた。この路線は途中から均一区間でなくなる(=語弊があるかもしれないけど距離に応じて運賃が細かく上がっていく「田舎路線」になる)ためだ。このカードは画廊めぐりにとても便利なんだけど、芸術の森に行くときは使わないように!

 つぎに道立近代美術館に行ったら、ナント休み! そうか。月曜は休みだった…
 でもさあ、きょうは「さっぽろ雪まつり」の期間中だよ。美術館というのは、地域住民のためにあるのはもちろんだけど、かなりの部分、旅行者のためにあるのだ(ルーブルを見よ)。ふだんの2月なら、月曜が振替休日で休館しても許す。でも「雪まつり」の最中は開けてほしいなあ。

 時間が余ったので時計台ギャラリー(北1西3)「道都大学デザイン学科有志展―伊藤隆一先生を偲んで」を見た。昨年亡くなった伊藤先生がまいた種の大きさをあらためて思う。

 続いて、フリースペースPRAHA(南15西17)できょうから始まるART MEETS 2001  7Rooms」のオープニングパーティーへ。不便な場所にもかかわらずかなりの人出。ここでも古幡氏が作品を出しています。うーん、忙しすぎて、新居探してるヒマがないんじゃないか。

 「北の創造者たち」展のページで、端聡さんのぶんをようやっと書き終えた。端さんならびに、お待たせしていた皆さん、あまりの遅筆ぶり、申し訳ありませんでした。それと、きのうの日録に小池さんの名前が入っていなかったので入れました。こちらもすいません。
 2月10日(土)夜〜11日(日
 ヘンな日付の表現ですが、10日の末尾で書いたとおり、古幡氏と、以前リーセント美術館にいた小池氏のビデオアートに出かけてきました。さっぽろ雪まつりの期間中、大通公園7丁目の大雪像に投影するという、4年前から毎年行われているプロジェクトです。
 小池晋さんの「drug」(写真上)は、CGを駆使した3分ほどの作品で、抽象的な模様が万華鏡のように変わっていくようすはなんだか快感です。最後に近く、肉のかたまりみたいなのがうごめいている画面が、雪像の冷たい感じと対照的でとりわけ面白かった。
 古幡さんは、タイトルを聞いたらその場で考えていました(笑)が、前半は、英語の字幕がすーっと動いたり、消えたり現れたりする画面(写真中央)。後半は、右下の写真を見るとだいたい分かると思いますが、はじめは分からなかったなあ。画面の上のほうに黒い縦線が走る中を、小さい肌色の模様がうごめいている。プロジェクターの中にハエでも飼ってるんじゃないかと思いましたよ。そのうち肌色がだんだん大きくなってきて、森の中を裸の男がこちらに向かって歩いて来ている姿をスローモーションで撮影しているのだなと分かった。
 字幕は「Suspend your thought」「with」「BLOOD」「and」「LIGHT」「This is the only way」「You can combat the forest」「otherwise」「You will be」「SACRIFICED」。古幡さんは「森ってシステムに似てるじゃないですか」と言い、そこをすり抜けていく人間を表現したかったのだろうと思う。筆者が「森は人間社会と違うと思うけどなあ」というと、彼は「そうかな。同じですよ」。
 森林を、かつての西洋のように一方的な征服の対象とみるのではもちろんなく、といって森が「癒しの場」としてなんとなく見ていたがゆえに破壊の対象になってゆくのを傍観してきた近代の日本人。強靭さみたいなものをもって初めて私たちは森を性格に認識し、保全していくことができるのかもしれない。
 いずれにせよ、かんじきをはいての体当たりの撮影はさぞ寒かったと推察します。今後、芸術の森では、週替わりで新しいプロジェクトを展開する由。日程などは「北の創造者たち」展のページを参照。
 防寒対策は完璧を期していったのに、足元が寒かった…。

 それにしてもデジカメってよく写るもんですね。10日の「どんぐり会」の写真もようやく挿入できましたのでごらんください。
 
ビデオ作品「drug」

 

古幡靖ビデオ古幡靖のビデオ作品

 2月10日(土)
 なぜかきょうも半ドン。しかし私が土曜の夕刊1面を担当するときは必ず何かが起きるというジンクスがある。ハワイ沖でいきなり潜水艦にぶつけられた「えひめ丸」のみなさんは無事だろうか。

 さて、きょうは見てヨカッタという展覧会の多い日でした。
 見た順に。まず小林裕児個展(さいとうギャラリー)。埼玉在住の小林さんは道内初個展。1996年に安井賞(画壇の芥川賞といわれた有名な賞。97年終小林裕児個展のDM了)を受賞しています。直接見たわけではないのですが、そのころは今より写実的な絵をかいていたそうです。
 今回展示された絵は、粗い黒線で縁取りされ、かなりデフォルメされた人物がモチーフ。ちょっと画風は違いますが安達博文さんと共通するものがあるんじゃないでしょうか。違うか。人間の本質への強い関心があるのだと思います。もう一つは支持体への関心。普通のカンバスの絵はほとんどなく、例えば「飛翔についての十の考察」(8点しかないけど)は、支持体が「ふるい質屋のたとう」「タイシルクオールド」となっています。絵はがきの「青い国」(右はDM)も、藍染の布に描かれています。

 続いてとなりの大丸藤井スカイホールへ。北海高校美術部の「どんぐり会展」はなんと第91回です。はしどい展が表現主義なら、こちらはフォーブでしょうか。
 ちょっとデジカメのUSBケーブルの調子が悪くて写真が入らないのですが(11日挿入)、森慶貴くん(3年)の「石狩風景」と「蒼(そう)」は、なかなかのものでした。前者は一昨年の学生美術全道展の協会賞を受賞、彼は副賞でオランダに行き、レンブラントに刺激を受けたそうです。奥から手前に垂直に走る道路を遮るように一番前景に丸いタンクを配する構図はかなりアクロバティックながら独特の力強さをもっています。後者は昨年の学生美術全道展の道新賞で、いくつもの建物がばらばらの角度で傾いているにもかかわらず統一感ある画面を作っており、力量がうかがえます。横内豪くん(3年)「老婆と子供たち」は室内の人物像をこれまた力技でまとめあげていました。
 ただ、輪郭を太く描いていながら「面で対象をつかむ」ことがイマイチ分かっていない生徒さんもいて、これからどしどしがんばってほしいと思います。
 出品作は森慶貴「黄色い水」「オランダ運河」、横内豪「教室の窓から」「廊下」、清野有香「真贋」「無心」「迷」、渡邊久晃「骸」「コンポジションA」「コンポジションB」、影山晃「盛衰漁港」「夕映えの教会」「休日」、寺尾佳広「良港」「林浴」、山瀬甲人「作品」、谷愛子「my favorite」、室崎暢人「崩壊と拘束」「パン売り」、伊藤明日香「未成長」、菊池宏之「想」「命」、長谷川華菜「迷夢(めいむ)」「brickout」、吉田一海「不眠の夜空」、甲斐聖子「奇林」、君成田智之「休息」、川上千晶「希望」、稲葉有哉「月のいる風景」、中田裕克「望遠レンズをのぞいて」、安藤大輔「石狩灯台」、中村奈緒美「フルーツ・パラダイス」、西脇佑美子「休日」「休息」、宮内ちひろ「流(る)」

 スカイホールでは、全国公募のアクリル・アワードもやっていて、これもなかなか力作ぞろいでした。比べる対象じゃないかもしれないけど、三岸好太郎・節子賞展より現代的な感じがしました。

 アートスペース201。小林雅史「毒林檎」はアクリル絵の具によるイラストレーション。鮮やかかつ派手な色彩で、ポップアート調に極端にデフォルメした人間の描き方には個性が感じられました。
 第14回「十九(とく)の会」展は、日曜画家らしいのびのびした雰囲気が会場にあります。阿部政毅さんの風景画は安定した力量で、斜面を描いた難しい構図も落ち着いてさばいています。田島栄二さんの水彩画も、前景、中景、後景と構図のメリハリが利き、抜群の安定性です。北斌さんは、大通公園の裸婦彫刻をデッサンし、ジーンズをはかせて一枚の絵にしているのが面白い。賛助出品は一水会会員の石川雅敏さん。ほかに相沢貞夫、石井安幸、大西隆、金谷実郎、北芳樹、桑村記伊、今ウメ子、斎藤辰麿、坂田紀久恵、坂本健、坂元輝行、佐藤順一、鈴木栄蔵、相馬茂樹、玉置亘、豊川陽子、浜向妙子、長谷川良造、幅田昇一、平原郁子、松田一郎、美坂啓次、美坂恵美子、綿谷憲昭。

 富士フォトサロンで、金澤靜司写真展「神々のいる岬 第二章」。いやー、これは良かった。いわゆる風景写真ですなおに感動したのは久しぶりです。詳細は後日。

 で、これから大通公園に、古幡靖氏のビデオ投影を見に行くのです。
 
 2月9日(金)
 「ECMの真実」(河出書房新社)読了。キース・ジャレットやアルヴォ・ペルトを世に送り出し70年代以降のジャズなどのミュージックシーンに革新をもたらしたドイツのインディペンデント・レーベルの歴史。もっとも、このレーベルに興味のない人は読んでもつまらないかも。初心者には、名盤ガイドを軸に、主宰者アイヒャーの伝記などを加えてもらったほうが読みやすかった。ただ、ゴダールの映画史にECMが絡んでいたという事実は全くノーマークでした、反省。
 2月8日(木)
 道立近代美術館で3月11日まで開催中の「池田満寿夫展」についてつらつら書きました。詳細は上をクリック。文章ばかりで読みづらいかも。
 2月7日(水)
 なぜか半ドン。
 サッポロファクトリー・コニカプラザで、留萌市主催の「日本一の夕陽フォトコンテスト」写真展。留萌の黄金岬から日本海に沈む夕日は日本一美しい―と地元では言っていて、まちおこしに努めており、これもその一環。第1部は全国の夕日、第2部は留萌の写真が、集められました。第1部グランプリの田中光雄「燃ゆる太陽」は、明石海峡の、不気味なほど鮮やかな色調の夕映えと、大橋のシルエットの対比。私は金賞の池田祐二「棚田の夕景」のほうが好きですが、この場所はこれまでにも何度か撮影されているようです。残念ながら8日まで。
 ファクトリーでは、札幌市写真ライブラリーで北星学園大写真部の展覧会も見ました。
 南1東4の「とんぐう」で大ざるそばを食った後、地下鉄東西線でバスセンター前→西18丁目。つい並樹書店に入って。ジンメルの「芸術の哲学」を買ってしまう。
 道立近代美術館で池田満寿夫展。あとでコーナーをつくります。文化部を離れてただの美術好きおやじになってしまったので、館の事務室に寄るとなんだかばつの悪い思いがします。
 大通の札幌市資料館で小林由里子さんのイラストレーションならぬインスタレーション展。「アイヌ・女の仕事」展も開かれてました。アイヌ民族の文様をパッチワークキルトに応用した作品があって一瞬ギョッとしましたが、ギョッとした自分をすぐ反省。民族工芸を”純粋な”ものに押しとどめておこうという心性こそ「オリエンタリズム」にほかならないのですから。
 大通公園ではさっぽろ雪まつりがにぎやかに開かれていました。それにしても、国際雪像コンクールのレベルの高さに比べて、市民の広場の貧しさはなんでしょう。いつから私たちは、図像といえばキティちゃんだのピカチュウだのといったキャラクターしか思い浮かばなくなったのでしょう。市民の広場にめくじらを立てるべきではないのかもしれませんが、がっかりです。
 2月6日(火)
 「アサヒグラフ」2月号は、巻頭で北海道の特集。「フォトコンテスト」昨年12月号に登場したばかりの瀬尾明男さんが撮影した日本海の冬の風景が再び掲載されています(もちろん作品は別)。私たちの知っているほんとの冬の厳しさをカメラに収めている人は意外と少ないように思います。小平でディーゼルカーが写っている写真がありましたが、いつの撮影なのか気になります。
 2月5日(月)
 夕刊と朝刊の作業の間に時間があったので、道教大札幌校の卒業展と、大学院の修了展を見た。今年も有志の発表ということだが、恒例の時計台ギャラリー以外でも発表する人がいるようで、頼もしい限り。

 アートスペース201。5人によるグループ展Fifth elementが面白い。長谷川稔さんのシルクスクリーンは、ハウスミュージックのCDデザインとかにありそうな抽象的模様をよく消化して画面に取り入れた。ほかの人のCGも楽しかったけど、名前をローマ字で書いてあると読めないんだよなあ。
 簡保美術クラブ展、またも原田富弥さんが出品しており、多方面の活躍に驚く。木曽路を描いた油彩は、クロソワニズム的な縁取りの太い作品だけど、縁の線に味がある。
 陶泉房・泉豊吉作品展は、信楽の壷のざっくりした重量感が良かった。釉薬のかかっているところと、土味を生かしたところの景色の違いも面白いと思った(などといかにも分かっているようなことを書いていますが、何も分かっちゃいないのです)。
 赤木さんをたずねたけど休みだった。

 パルコブックセンターに入ったら、入り口の書評本コーナーが消滅しており、詩集や文学書が激減していた。あー、思潮社の現代詩文庫の品揃えでは道内一だったのに…。なんか、札幌の書店って、改装するたびに没個性的になってゆくようで、悲しい。
 「コンプレックス」2号なる雑誌があったのでもらってきた。札幌でこんなにおしゃれな雑誌ができるんですねえ。パチパチ。

 昨日に追加。
 芸術の森からの帰るさ、バスを待っていると、弱い夕映えを雲が反射して薄い桃色になっており、美しかった。冬の夕焼けには、派手な夏のそれにはない静かな美があると思う。雲の桃色は、オルセー美術館で見たドービニーの絵の雪の色を思い出させた。雪は画題としてはむずかしいもので、たとえばモネやルノアールも決して成功しているとは言いがたいが、ドービニーの描く雪は、北国の私の目から見ても真に迫っていると思った。
 2月4日(日)
 芸術の森美術館に鴻上宏子さんの彫刻公開制作を見に行く。彫刻の制作現場を見る機会は少ないのでなかなか勉強になりました。出品者の藤本さんも会場にいましたが、2週間前よりだいぶひげがのびていました。
 2月3日(土)
 芸術の森美術館で開催中の「北の創造者たち展」のページに新明さんと藤本さんを追加しました。残りは端聡さんのみです。がんばって急ぎたいと思います。
 2月2日(金)
 実はきのうは札幌市資料館で高沢のり子さんの小品展も見たのでした。顔ばかりいろんなバリエーションがあって、ちょっとピカソぽい感じもしたけど、なかなか面白かったですよ。ただ、全部小品というのは寂しい。いずれ大きな作品の展覧会は別にやるつもりであえて小品だけ並べたのかもしれないけど。

 生まれてこの方食欲不振と肩こりと頭痛(二日酔いのぞく)になったことがないのが自慢だったのですが3日前から突然ひどい肩こりに悩まされています。
 2月1日(木)
 実はきのうは札幌市内版を組んでいて、たまたま、北星女子高美術部の「はしどい展」の記事がその中にあったのです。
 きょう会場の札幌市資料館に行ったら、さっそくその記事のコピーが張ってありました。調子に乗って、受付にいた部員に
「この見出しどう? ぼくがつけたんだけど」
と聞いたら
「このコピーですか?」
と言われました。
 コピーねえ……。
 間違いではないかもしれない。

 きのう書き忘れていたけど、また性懲りもなく古本屋に行って、1万円近く散財してしまいました。古本屋はカードが使えなくて、ヨカッタと思います。あー、スラヴォイ・ジジェクなんて、買ったはいいけど、いつ読むんだろう。

 今月の目標。
 いまいちかっこ悪い当ホームページの表紙のフルモデルチェンジ。
 同じくホームページのリンク集の充実。
 本をいっぱい読む。

 それより前に芸森コーナーを完成させねば…