レトロな列車旅17−夜汽車への誘いPART4(サンライズ出雲・瀬戸)

サンライズ瀬戸(高松駅) A寝台シングルデラックス B寝台シングル

[2024年6月更新]
 再びサンライズ瀬戸で東京から高松へ向かいました。今回は家族同伴のため、4号車のA寝台シングルデラックス26番個室と7号車のB寝台シングル24番個室に分乗しました。
 東京駅
9番線に出発25分前の2125分に入線し、前回同様発車前にA寝台専用シャワー室を使用しました。26番個室は4号車の端の2階にあり、すぐ隣がシャワー室です。A寝台個室は進行方向左手に窓があり、小田原・熱海間や静岡県内各所で夜の海、朝の瀬戸内海を望むことができます。
 
7号車のB寝台シングル24番個室は、2階の進行方向右側の山側になります。窓は大きく天井も相応に高いので十分な広さがあります。2階からの眺望を楽しむことができ、荷物スペースも十分あるので、1人個室としては十分な快適性があります。
 岡山で多くの乗客が下車し、静かな車内のまま列車は瀬戸大橋を渡り
、1時間弱でターミナル駅の高松に到着しました。出発の翌日は車両故障のため運休、その後1週間以内に荒天等での運休も複数回あったようで、サンライズ瀬戸・出雲は運休も多く、前回から続けて3回とも定刻運行してのは、ラッキーだったのかもしれません。


東京駅発のサンライズ瀬戸 A寝台個室(下り)
    
A寝台個室(下り) A寝台シャワー室 瀬戸大橋の朝日    高松駅到着
高松駅発の瀬戸 A寝台個室(上り) 東京駅到着

[2024年2月更新]
 10年ぶりにサンライズ瀬戸に乗り、東京から高松まで往復しました。かつては、東海道を西へ、さくら、はやぶさ、みずほ、富士、あさかぜ、出雲、瀬戸、東北を北へ、北斗星、カシオペア、あけぼの、トワイライトエクスプレスと多数あった寝台特急も、現在はサンライズ瀬戸・出雲のみとなりました。そのためか、A寝台もB寝台も予約が取れない列車になっています。1ヶ月前の10:00丁度にJR西日本おでかけネットでWEB予約しましたが、休前日でなくても10:00すぐに満席となり、禁煙は取れず、喫煙のA寝台個室が何とか取れました。
 乗車した個室は、サンライズ瀬戸4号車25番A寝台個室です。14両編成のサンライズ瀬戸・出雲それぞれに1両づつ、2階建て構造の2階に喫煙3室、禁煙3室の計6室があります。シングルベットと洗面台、電源と長いテーブル、スリッパ、浴衣、歯ブラシ、タオル、石鹸、リンスインシャンプー、くし、ティッシュペーパー、シャワーカード等のアメニティが付いています。東京駅21:50発の25分前、21:259番線に入線し、早速多くの人が乗り込みます。車内入るとすぐに車掌の車内改札があります。アメニティとシャワーカードは個室内に置いてありました。早速発車して揺れる前に、4号車の端、25番個室から近いA寝台専用シャワールームに入りました。アメニティに付いているシャワーカードで予約無しで、途中随時止めながら、計6分間シャワーを使用できます。かつての北斗星、カシオペア、トワイライトエクスプレスにもあった懐かしいシャワールームです。
 車内には車内販売も自動販売機もないので、東京駅乗車前に夜のビール飲み物、つまみと朝食のパンとコーヒーを買い込んで乗車します。昔の夜汽車の旅を思い出す、懐かしい旅立ちです。室内灯を消して車窓を見ると、静まり返った街の夜景や、満月の月明かりだけの海岸を眺めることができ、経験することが難しくなってきた夜汽車の情緒満点です。特に早川から湯河原あたりの夜の暗い海岸線は神秘的です。列車は小田原の手前、国府津通過の頃、翌朝岡山到着迄、車内放送中止する旨のアナウンスが入ります。その後、熱海、沼津、富士、静岡、浜松、姫路と停車しますが、全く放送やアナウンスはなく、静かに停車して静かに出発していきます。
 翌朝岡山駅到着20分前に車内放送が入り、6:27岡山駅到着すると瀬戸と出雲が切り離され、6:31先に瀬戸が出発します。岡山で下車する人も相当数おられます。次の停車駅の児島から瀬戸大橋に入り、朝日の美しい瀬戸内海を広い車窓から眺めることができます。定刻どおり、7:27サンライズ瀬戸は高松駅に到着しました。高松到着時に下りた乗客は多くなく、到着ホームは静かでしたので、途中駅で多くの人が降りたようです。

 高松から金刀比羅宮と松山道後温泉、松山城を周遊した後、帰路も高松からサンライズ瀬戸に乗りました。出発21:26の約30 分前、20:55に列車は高松駅9番線に入りました。
 帰路も出発前に車内改札があり、東京発とは異なり、アメニティとシャワーカードは車内改札時に車掌さんが配付しました。行きと同様、車内改札が終わると出発前にA寝台個室専用のシャワーに
6分間入りました。帰りは11号車の26番個室(やはり禁煙が取れず喫煙)です。1番端にあり、すぐ隣がシャワー室になります。満月の月明かりの瀬戸大橋を渡ります。高松から乗車する人はそれほど多くなく、岡山や姫路、上りの場合は三宮、大阪にも停車するので、途中から乗車する人も多いと想定します。岡山で約10分停車し、後から来た出雲を後に従えて、14両編成となり山陽東海道を東へ向かいます。岡山を出ると翌朝横浜到着まで車内放送を休止する旨アナウンスがあり、ここから静かな夜汽車の旅が始まります。列車は翌朝大船駅手前で車内放送が入り、予定どおり7:08東京駅8番ホームに着きました。帰りは近隣個室の出入り音も殆どなく静かに岡山出発から横浜到着前までぐっすり寝ることができました。結果的に東京で下車した乗客もあまり多くなく、列車は空いていたように感じました。


東京駅にて
(下りサンライズ)
岡山駅にて(下りサンライズ) 岡山駅にて
(上りサンライズ)
A寝台個室通路 A寝台個室(シングルデラックス)
B寝台個室(シングル) シャワー室

 寝台列車が、車両の老朽化や、JR分割による経営上の問題点等を背景に、急速に減少する中、ビジネス客等も含めて一定の人気を維持し、活躍しているのが寝台電車特急の「サンライズ出雲・瀬戸」です。東京出発が22時、到着が6時台という時間帯の良さもあり、東京と岡山、四国、山陰との貴重な交通手段となっています。
 東京から広島までの往復に、東京から岡山、岡山から東京まで
「サンライズ瀬戸」を利用しました。岡山−広島間は新幹線を乗り継ぎましたが、新幹線との乗り継ぎで、広島、小倉、博多、熊本等には朝の便利な時間帯に到着します(乗り継ぎ割引でサンライズの特急券は半額になる)ので、東京と九州方面の交通手段としても有効利用できそうです。

 車両は、出雲・瀬戸とも7両編成の計14両編成で、岡山で分割されます。A寝台個室(シングルデラックス)、B寝台個室(シングル、シングルツイン、サンライズツイン)と指定席(ノビノビ座席)がありますが、行きは、
A寝台個室(シングルデラックス)B寝台個室(シングル)に家族分乗、帰りはA寝台個室(シングルデラックス)に乗車しました。 B寝台個室にも浴衣、スリッパ、ハンガー、BGM、コップ等が完備されており、A寝台個室には更に洗面台とアメニティセット、シャワーカードが付いています。A寝台専用のシャワー室があり、予約なしで利用することができました。
 
 かつては、東京から西へ頻発していた寝台特急列車も、今はサンライズ1本だけとなってしまいましたが、夜の東海道線をゴトゴト走る夜汽車(電車)の旅は、古き良き時代のノスタルジイを感じる、何とも言えない情緒があります。ビジネスに観光に、一度乗ってみてはいかがでしょうか。


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