レトロな町並み37−門司港レトロ


[2022年12月更新]
 年ぶりに門司港レトロを訪ねました。以前改装中だった門司港駅もリニューアルされ、エリアは進化していました。

門司港駅  旧JR九州本社
旧大連航路上屋   関門橋 三宜楼
門司電気通信
レトロ館
 
旧市電 大連友好記念館  旧門司税関
    
栄町銀天街 旧大阪商船   

JR門司港駅】
2019(平成31)に、6年にも及ぶ復元工事を終え、大正時代の姿にリニューアルされています。待合室や駅舎構内はレトロな雰囲気になっていました。門司港駅は、1914(大正3)に門司駅(当時)として開業、1942(昭和17)に門司港駅と改称され、1988(昭和63)には鉄道駅舎として初めて国の重要文化財に指定されました。木造二階建ての駅舎はネオルネサンス様式と言われています。

【旧JR九州本社ビル】
門司港駅の隣にある鉄筋コンクリート6階建ての建物は、三井物産門司支店の建物として建設され、当時は九州一の高層ビルだったと言われています。平成13年までJR九州北九州本社として活用されていたとのことです。

【旧大連航路上屋】
1929年(昭和4年)に、門司税関1号上屋として建設され、北九州・門司港の国際ターミナルとして使われていたと言われています。幾何学形態を取り入れたアールデコ様式が特徴です。 1階には展示室があります。すぐ前には関門海峡ミュージアムがあります。

三宜楼
門司港の繁栄の中で、門司港料亭トップ31つであったと言われています。1931年(昭和6年)に建てられた木造3階建ての重厚な建物は、現存する料亭建屋としては九州最大級と言われています。三宜楼は昭和30年頃には廃業し、その後地元有志たちが保存する会を結成し、募金と署名を集め、所有権を取得し、その後北九州市に寄贈され、保存修理工事の後、見学開放されています。

門司電気通信レトロ館】
1924年
大正13年)に逓信省門司郵便局電話課庁舎として建設され、門司最初の鉄筋コンクリート建物と言われています。現在は大正から昭和にかけての電信・電話機の展示コーナーが設置されています。


門司港駅 旧門司三井倶楽部
旧大阪商船門司支店 旧門司税関 関門大橋と
旧門司税関
国際友好記念図書館
跳ね橋 門司港名物焼きカレー 門司港レトロ観光列車 九州鉄道記念館
九州鉄道記念館

 北九州市の門司(JR門司港駅周辺)エリアは、明治から昭和初期にかけて、中国大陸等との貿易港として栄えたと言われています。また、1942年(昭和17年)に関門トンネルが開通するまでは、九州の玄関としても栄えました。当時は、日本3大港(神戸、横浜、門司) の1つとして数えられ、重要な国際貿易の拠点として、商社や銀行が支店を開設し、数多くの料亭も開店する等、賑わったと言われています。
 第2次世界大戦後には、大陸貿易の縮小や石炭産業の衰退等により、次第に街は衰退しましたが、現在は
「門司港レトロエリア」として再度整備され、観光地として生まれ変わっています。

【門司港駅舎】
 
門司港駅舎は、1914年(大正3年)に建てられたネオ・ルネッサンス調の木造建築で、国の重要文化財に指定されています。当時の駅としては珍しい水洗式トイレや、青銅製の手水鉢、大理石とタイルばりの洗面所、御影石の男性用小便器等、とても重厚でモダンなつくりとなっています。丁度駅舎は改装工事中で、その全景を見ることは残念ながらできませんでした。

【九州鉄道記念館】
 JR門司港駅に隣接する
九州鉄道記念館は、1891年(明治24年)に建てられた旧九州鉄道本社を本館として使用しており、九州で活躍した往年の蒸気機関車、電気機関車、客車や電車等が展示されています。また、運転シュミレーターや模型列車を運転できるジオラマ、鉄道文化遺産等が展示されています。

【旧大阪商船門司支店】
 1917年(大正6年)に建てられた
旧大阪商船門司支店は、国の登録有形文化財に指定されています。当時は、門司港から世界各国や多数の客船が出航しており、その拠点として賑わっていたと言われています。1階はホール、2階はギャラリーになっています。

【旧門司三井倶楽部 】
 1921年(大正10年)に建てられた
旧門司三井倶楽部は、国の重要文化財に指定されています。三井物産の社交倶楽部として、ハーフティンバー様式と呼ばれるヨーロッパ伝統の木造建築工法で建てられたと言われています。その後、現在の場所に移築されたと言われています。1922年(大正11年)にアインシュタイン博士が来日した際、宿泊した部屋が、2階にアインシュタインメモリアルルームとして当時の姿で残されています。また、門司出身の作家・林芙美子の資料室も2階にあります。1階にはイベントホールとレストランがあります。各部屋に暖炉が設置された重厚で美しい館内から、往年の門司の繁栄がしのばれます。

【旧門司税関 】
 1912年(明治45年)に建てられた
旧門司税関は、煉瓦造り瓦葺2階建構造の建物で、昭和初期まで税関庁舎として使用されていたと言われています。1994年(平成6年)に北九州市が建物の復元を行い、現在の建物になったとのことです。1階は天井吹き抜けの広々としたエントランスホールと休憩室、喫茶店、展示室、2階はギャラリーと展望室になっています。展望室からは、跳ね橋や関門海峡を望むことができます。

【国際友好記念図書館】
 かつて門司港と国際航路で結ばれていた中国の大連市に建築されていた、東清鉄道汽船事務所を複製し建築されたと言われています。1階はレストラン、2階は中国・東アジアの文献を収蔵した図書館、3階は資料展示室となっています。このすぐ近くの高層マンション「門司港レトロハイマート」の31階に門司港レトロ展望室があります。

【跳ね橋(ブルーウィング)】
 1993年につくられた歩行者専用の跳ね橋です。1日6回開閉し、60度の角度まで跳ね上がると言われています。旧門司税関の目の前にあり、そこからは跳ね橋と関門海峡大橋等を望むことができます。

【門司港レトロ観光列車】
 JR貨物の貨物支線と田野浦臨港鉄道の廃線後を北九州市が買い取り、2009年4月に開業したトロッコ列車です。門司港駅に隣接する九州鉄道記念館駅から関門海峡めかり駅までの2.1kmをディーゼル機関車の牽くトロッコ列車「潮風号」が10分かけて走ります。3月中旬から11月までの土日祝日、春休み、ゴールデンウィーク、夏休み期間中に40分おきに運行されているようです。


門司港レトロ散策の後、カフェで門司港名物の焼きカレーを美味しく頂きました。

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