レトロな町並み85−清澄庭園


 江東区にある清澄庭園は、回遊式林泉庭園として知られています。紀伊國屋文左衛門の屋敷跡や下総国藩主の久世大和守の下屋敷跡を明治初期に岩崎弥太郎が買い取り、社員の慰安や貴賓を招待する深川親睦園として 整備したと言われています。清澄庭園のある旧深川区は、関東大震災では大きな被害を受けましたが、その避難場所としての役割を果たしました。その後、比較的被害の少なかった園の東側を、岩崎家は公園用地として東京市に寄付し、昭和初期に公開されました。大正天皇の葬儀に用いられた葬場殿を移築し、大正記念館も併せて開館しています。戦後、1970年代に公園に西側が新たに整備されて、現在の清澄庭園となっています。

 清澄庭園の入口には戦災で失われた後、再建された
大正記念館があります。また、池の畔には、明治42年(1909年)に来賓を迎えるために岩崎家が建てた数寄屋造りの涼亭があります。園内には、池の端を歩けるよう整備した磯渡りや、岩崎家が全国から集めた名石が多数あり、池の中には多数のカメがいます。美しく整備された庭園は都会のオアシスになっています。



→レトロな列車旅・町並み・食事処 INDEXへ

→信州の温泉案内/レトロ旅行倶楽部トップページへ戻る

→レトロな日本旅館のある温泉 INDEXへ