レトロな列車旅20−札幌〜上野昼行特急の旅

北斗(札幌駅) 北斗グリーン車内 はやぶさ
(新函館北斗駅) 
はやぶさグランクラス車内  

 かつて、札幌と上野の間を北斗星3往復とカシオペアが約16時間かけて走っていた時代がありましたが、全て廃止となりました。その前、青函トンネル開通以前、航空機が現在ほど普及していない時代は、特急はつかりや寝台特急ゆうづると青函連絡船と特急北斗を乗り継いで約17時間かけて移動していました。今日殆ど鉄道でこの区間を移動する人はいないですが、往年の列車旅を振り返るべく、札幌から新函館北斗まで特急北斗、新函館北斗から上野まで、はやぶさで8時間以上かけて移動してみました。移動時間が長いため、北斗グリーン車とはやぶさグランクラスという豪華な組み合わせにしました。

【北斗】
 札幌から函館行きの伝統ある特急北斗に乗車します。かつて北斗星やカシオペアが走った札幌から苫小牧、登別、東室蘭、長万部と海岸沿いを北斗はディーゼルエンジン音を上げて走っていきます。グリーン車は2-1列配置で、1人席は途中から隣席に乗客が来る心配かなく、トイレ等へも出やすく、ゆったり寛ぐことができます。札幌から新函館北斗迄の約3時間半の旅も往年の列車旅に思いを馳せながら、あっと言う間に快適に過ごすことができました。列車は札幌出発後、南千歳や苫小牧、東室蘭や洞爺で多少の乗り降りがあったものの、車内は最初から最後まで閑散として、静かな列車旅を楽しむことができました。長万部から先は車窓が闇に包まれ、まさに北斗星やカシオペアの夜汽車の旅が懐かしく思い出されました。

【はやぶさ】
 新函館北斗からは、はやぶさグランクラスに初めて乗車しました。10両編成の最後尾10号車です。北斗グリーン車同様、2-1列配置の1人席は快適に過ごすことができます。新函館北斗出発時点で他に乗客はいませんでした。出発早々メニューとおしぼり、塩チョコ等のアメニティがアテンダントから配付され、和洋選択の軽食から洋食をいただきました。また、フリードリンクの飲み物は、ビールと山梨の赤ワインとアイスコーヒーをいただきました。平日ということもありますが、新函館北斗から10号車に乗車した人は他におらず、新青森でひと組乗車するまでは貸切状態でした。静かに時間が過ぎて、青函トンネルも静かに通過して、はやぶさは東京方面へ近づいていきます。
 その後、盛岡から数名乗車し、後ろにこまち号7両編成を連結して、17両編成になります。仙台から一気に乗客は2倍以上乗ってきて車内は満員になりました。連休前の平日夜ということもあり、仙台から大宮までの区間は、普通車もグリーン車もグランクラスも満席のようです。1名乗務のグランクラスアテンダントは、新青森か盛岡で交代したようですが、仙台から乗車した多数の乗客に軽食とドリンクの希望を確認し、1人づつ配膳して、終了後グラスを回収する等、忙しく対応されていました。仙台から上野までは約1時間20分(上野は途中駅で通過列車もあり)で到着し、かつて、はつかりやひばりが約4時間かけて走った時代と隔世の感があります。途中駅の上野で下車し、帰路に着きました。


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