戸倉上山田温泉



 長野県を代表する温泉地の1つである戸倉上山田温泉は、長野市と上田市のほぼ中間にあります。千曲川に沿った温泉エリアは、川を挟んで戸倉温泉と上山田温泉に分かれています。賑やかな温泉街ですが、どことなく昔ながらの温泉情緒が漂っています。

【湯の華銭湯 瑞祥】
 千曲川にかかる万葉橋を渡った奥、上山田温泉の中心にある日帰り温泉施設の瑞祥を訪れました。施設は比較的新しく、清潔感があります。お風呂は、内湯、ジェットバス、サウナ、露天風呂等がありますが、露天風呂とサウナにはテレビが設置されていました。内湯は広く、大きな自然石を使った岩風呂で、とても味わいがあります。お湯はマイルドですが、熱めです。露天風呂は、乳白色のお湯でほのかな硫黄の香りがします。私が訪れたときは、湯舟にりんごが浮べられており、りんごと硫黄の香りがマッチングして何ともさわやかで体にやさしいお風呂という印象を持ちました。

【万葉超音波温泉】
 万葉橋の手前、新戸倉温泉にある日帰り温泉施設の万葉超音波温泉を別の日に訪れました。レトロな昔ながらの銭湯の雰囲気のお風呂は、素朴な味わいがあります。お湯は源泉100%かけ流しで、洗い場のお湯も含めて、浴室全体に硫黄の香りが漂っています。浴槽は3つに分かれており、一番奥が、源泉そのままの熱めの岩風呂、真ん中がやや温めのジャクジーのお風呂、手前が浅めのお風呂になっています。湯上りはさっぱりしており、良質のお湯と素朴な雰囲気に満足して帰路につきました。

【国楽館戸倉ホテル】

玄関 帳場と古時計
廊下 浴室 客室「亀の間」

 戸倉上山田温泉の中心街にある国楽館戸倉ホテルは、昔ながらの木造3階建ての重厚な和風建築の旅館です。玄関や、黒光りの廊下、階段、レトロな置時計、昔ながらの帳場等、至るところにノスタルジックな雰囲気が漂っています。滞在した客室は、2階の8畳間、亀の間です。庭園に面しており、美しい日本庭園を眼下に見ることができます。天井や窓枠等、昔のままの姿で味わいがあります。生憎の雨天でしたが、雨音としっとり濡れた日本庭園が木造建築の日本旅館になぜかマッチングし、時間が止まりタイムスリップしたような気分になります。
 お風呂は内湯が2つ、内湯の1つとつながった露天風呂が1つあり、男女時間交代制になっています。明るく清潔な感じの内湯には、レトロなタイル張りの壁に絵が書かれてあって風情があります。石の露天風呂は、美しい日本庭園を目の前に見ることができます。お湯はいずれも100%源泉掛け流しで、透明マイルドで仄かな硫黄の香りがあって、とても心地よい感じです。また、温めで体にやさしく、長くゆっくり浸かることができます。
 食事は夕食・朝食とも部屋食で、山菜やきのこ汁、天麩羅、魚、刺身等、ヘルシーなメニューでした。帰宅の際は、ご主人・女将さん・娘さんが3人で車を見送ってくださり、こじんまりした旅館ならではの暖かいサービスに感激しました。

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