電工になって・わかったこと * エッセイ民話 * Mog

 
** 良導体 **



    電気をよく通すのは・・電気の良導体は・・金属ならなんでも・・
それにも優劣がある・・ニクロム線は通りにくい・・
まず銀、そして銅・金・アルミ・タングステン・鉄・白金とつづく
銀とか金は高くてふんだんには使えないし、
アルミは電流が流れた状態で接触すると、火花がとんだり、解けたり
と、電気溶接のような現象が起きやすく、一般には使えないとか、
今は銅が使われている。


** VA線をつなぐ **



    VA線・・固定した電線・・をつなぐ時、初めは寄り合わせて、
ハンダして、絶縁テープを巻いていた。これなら100年たっても、
500年たっても、つなぎめの接触が悪くなることはない、
絶対に、しかし作業は、狭い所や高いところであり、困難であり、
時間もかかり、とにかく大変で、能率も悪かった。

 次に使われたのが、スリーブ・・薄い金属の輪っかで・・細ねぎの
輪切りのようなもの、
この中に被覆を剥いだVA線を数本入れて、圧着ペンチで
かしめる、この上にビニールテープを巻いて被覆する。

 はじめの頃は適当なスリーブをはめて、圧着ペンチも適当な「刃」
で締めていた。後にこの使い方が厳しく規制されて、
○○ミリの線が何本なら、スリーブはなに、圧着ペンチの「刃」は
これこれと、細かく規定された、スリーブの箱にもかいてある、
しかし、1.6ミリが3本と2ミリが2本では複雑になるし、
これがまたよくある。

 ともあれ、線をねじり合わせた位の代物で、長期間にわたる伝道性は
たしかに劣るはずで、ハンダ付けをした頃には「手を抜くな」
「ねじっただけでは古くなったり、さびた時には電気抵抗がおおきく
なって、熱をだすから」とよく言われ、
「100年たっても、火事で焼けても、どこの工事かわかるから」と
念を押されてきたもの。

 それが今ではキャラメル位の箱に4つとか6つとかの穴があって
そこにVA線を差し込むだけ、接点は1ミリかそこら、

 技術の進歩によって、改善されたのではなく、工事する者の
都合で法的に認めただけのもので、消費者の意向はない、
消費者は知らされてはいない

              しかし世界の流れかも・・・・・・・

   あ???  信じられない???  電力会社に電話したら・・・・・


** 表示灯 **



   壁のスイッチに表示灯が付いているのがある、これにはホタルと逆ボタル、
正確には同時点燈と異時点燈がある、他に常時点燈というのもある、

 同時点燈というのは、スイッチを入れた時、離れた温室とかボイラーに
通電したという表示で

 異時点燈というのは、スイッチを入れた時、消えるもので、
真っ暗な部屋で、目が覚めて、スイッチを捜すのがこれ

 常時点燈というのは、非常用のつきっぱなし

 この内、異時点燈は一般家庭にもよくある、自宅なら真っ暗でも、
スイッチの場所は見当がつく、そこに小さな表示灯でもあれば、
すぐに、まちがいなく電灯がつけれられる

 BUT BUT じゃがしかし、勝手の違うホテルならそうはいかねぇ

2000年ごろから、この表示灯がスイッチと合体したもので、
今風の大きいスイッチが増えた、このときなぜか、表示灯がちーぃさく
なった、キャラメル大がアズキほどに、

 火事や地震はともかく、真っ暗闇で目が覚めて、あわてない為に、
スイッチの場所は見ておいては・・・・・・・

 電工から見ると便利にはなった、前は、スイッチと表示灯が別で
その間の配線もあった、今はスイッチをつければ表示灯も付いている、

 スイッチを作ったメーカーには電工の利便性とセンスは見えても、
使う人が慌てる姿は見えなかったようだ。
認可した関係省庁も使う人は見えなかったようだ。

  あ???  信じられない???  電力会社に電話したら・・・・・
  消防設備だから、消防署の方がいいかな?


** 3路スイッチ **



    3路スイッチというのがある、階段の上と下にスイッチがあって、
上でも下でもつけたり・消したりできる不思議な配線がある、

 これが長い・ながーい廊下で、西でつけても、東でつけても、
真ん中でつけても、またそれぞれで消しても、・・・となれば便利
ではないか、3路だけでは、後を消して、前をつけることになる、

 3路スイッチに4路スイッチを組み合わせて配線すればできる
電工なら、長いローカの旅館や広い工場なら頼んでは?

 ここに配線図を付けないのは、やってみたくなる人がでるから、


** 50Hz.60Hz **
 


 「交流」 は直流と違って、+と−が交互に来るけぇ、どっちの線も同じ?
せぇがなぁ、片方はトランスでアースしてあるけぇ、さわっても感電せん、
もう1つは当然「ビリッ」とくる。今は家庭に200Vも入る時代、「ビリッ」
ではすまないかも。

 「交流」 に、50ヘルツとか60ヘルツとか言うのを聞いたことがあろう、
50Hzとか60Hzとか表示されている。
1秒間にそれだけ向きが変わるとか、なんでそれが2色になったか言うと、

 昔・むかし Long  Long Ago のこと、 
日本に発電機を導入したとき、関東には50Hzのが入り、関西には
60Hzのが入ったそうな、当然、その近くにはそれに合わせた器具が売られ、
しだいに定着し、日本全体が50Hzと60Hzに2分割されてきて、

 1時は引越しの際、電気コンロや電球以外を買い換え、転勤族を困らせた
こともあるが、今では共通の器具が増え、1部に切り替えスイッチ付きも
あるが、買い換えるほどのことは少ないようで、それでも不安な方は
買う時、確かめては。


** プロパンがお勧め **
 


 余談になるが転勤族には「ガス」器具を買う時、ぜひ「プロパン」をお勧め
したい、「プロパン」は山奥でも離島でも手に入るし、日本中同じ規格でどこへ
行っても共通である。・・・・・・・・カロリーも
 都市ガスは「ガスストーブ」を持っていても地域に配管がないと使えない。
それに、地域によってカロリー値がいろいろで、簡単に調整してくれる業者も
あるが、買い替えを強要する業者もある。業者が少ない地方では多い。

   あ???  信じられない???  ガス会社に電話したら・・・・・
   この場合、玉虫色の回答もある、工事屋・実儒者・大勢にも聴くこと


** 直列と並列 **
 


 2本走っとる電線のどこに灯を付けても、並列につなぐと、何個付けても、
同じように光る。(ある程度はなぁ)(負荷の並列)・・交流でも直流でも、
 ある程度というのは、発電所ごとに最大出力いうて出力に限度があって、
○○○万キロワットというのがある、
他にも、発電所から家庭までのロスもある、理論上の低下もある
長距離になると電線や鉄塔の費用も嵩んでくる。これはコストの問題

 乾電池でも同じで、電球をたくさんつけると並列でも電圧が下がって暗くなる、

 もし、電灯を数個直列につないで、その両端に電流を流すと、明かりは暗くなる、
(負荷の直列)、これも交流も直流も同じじゃあ。

 今度は乾電池を直列に2つとか3つつなぐと、その分電圧が上がり明るぅなる。

 次に、乾電池を並列に2つとか3つとかつなぐと、明るさは変わらねぇけれど
その分長持ちする。・・・・But But じゃがしかし、そううまかぁいかねぇ、
並列につないだ乾電池に微妙な優劣があり、ある時、弱い電池にどっと逆流する、
その電池はすぐダメになる。・・・じゃから、実際には並列にはしない。

 ついでながら、古い電池を取替えるときに、向きにも注意すること


** ブレーカー **



    「漏電ブレーカーとかブレーカー(配線遮断機)」とか言うのが付いとる。
  昔のヒュウズの代わりで、2本の電線が接触・・ショウトした時、切れる
漏電ブレーカーは、漏電した時にも切れる、引込み線の内、一本は電柱で
アースしてある、これが土に触れても関係ない、他の線のことである。

 電力メーターにはブレーカーは組み込まれてはいない、

 メーンブレーカーに短い線(アース線のような)がついているのがある
  これは新しいタイプでカミナリ等の大電流は止める、一応
  でもまだ、この線の付いていない旧式が多い、

    引込み線にカミナリが落ちると、メーターは素通りで、ブレーカーも素通り、
この時、電気器具がつながっているとそこを直撃する、テレビであれ、
バソコンであれ、高価なオーディオであれ、容赦なく、直撃し、まかり間違えば
火を噴く、カミナリの時はもちろん、使わぬ時はこまめにコンセントから
抜くべきで、留守の時は特に気をつける。

 留守の時にブレーカーを落として出た、話もあるが、冷凍品はとける。

 10年に1回、メーターを交換する時の事故もある。屋内配線の色分けを
間違っていることもあるためで・・100Vの線に200Vが・・

 電気工事の配線間違いも、ないとは限らない、これも・・100Vの線に
200Vが・・

 多くの場合、ブレーカーが旧式で、大きい電圧を遮断できないからで、
ブレーカーのメーカーの失敗作であり、それを見逃した省・庁の責任でもある。

 ともあれ、1市民としては、自宅のメーンブレーカーが新型か、旧式か
  確認し、旧式は早々に取り替えては・・・

    旧式はもとより、新型でも、こまめにコンセントから抜く方が、節電にもなるし、
  大切なパソコンや高価なオーディオには、念のため、カミナリよけを、
  お勧めしたい、

      あ???  信じられない???  電力会社に電話したら・・・・・
   通産省の方がいいかな


** 引き込み線 **



    電柱から家庭に引き込む時、必ず継ぎ目がある、
  電柱から家の中まで、「ズボッ」と1本ではない、

 継ぎ目は低い所に設けてあり、雨にぬれても中まで影響しないよう
「水切り」している、しかし、不十分な例もある

 電力メーターを開けた時、入力端子が緑色に汚れたものが、
数百件に1個はある。電線の中に雨水がしみこんで銅線を溶かして
いるのである。

        銅線はなかなか溶けてなくなるものではないが、漏電・感電や
ショートの原因にはなる、

 問題はその責任の所在である、継ぎ目・接続点までは電力会社の
責任であり、その先は家の持ち主のせきにんになる、
その境目なのである、

 電力会社は一切責任を負おうとはしない、持ち主が電工に言うと
改めて工事代を請求する、

     結局すべて持ち主の負担となってしまう訳で、食品中毒における
保健所のような機関はないのである。

 電力メーターを取り替える人は気がついても家の主には説明はしない、
  30分とか1時間説明するよりも、もう1台交換した方が良い、
  1台交換して、いくらの仕事である、
  メーターの取り替えには立ち会うべきである、

               あ???  信じられない???  電力会社に電話したら・・・・・
     通産省の方がいいかな

 その前に自宅のブレーカーを確かめたら。
** CV線 **



    電線にCV線というのがある。太い「より線」の被覆が透明で、
中の銅線が透けて見える変な電線である。 しかも、
引っ込み口からブレーカーまでなど重要な幹線によく使われている、
今でも。

 単価の割りに伝導効率が良い、つまり、安いのである。
この電線には、とんでもない「欠陥」がある。

 この電線の被覆は日光ー紫外線に弱く、硬くなり、もろくなり、
ズタズタに崩れてしまうものである・・・・電線の被覆が・・・

 日光の当るところには特別な黒いテープを巻いて、
保護することにはなっている、しかし、これが巻かれてない
のもある。
この電線の被覆が崩れかけて、さわればショートする末期的な
ものも見られた。・・・・ 

           電力会社も監督省庁もこの変な電線の使用を認めているのである。

     今は被覆することを、厳しくチェックしているが、以前は???      あ???  信じられない???  電力会社に電話したら・・・・・
                         通産省の方がいいかな


** 照明器具 **



    玄関の照明は・居間の照明は・寝室の照明は・・・センスも良く、
部屋にピッタリの良い器具で・・・・・

 でも、蛍光灯の下にプラスチックがあると、光量は減少する、
この上にほこりがたまり、ますます暗くなる、構造が複雑になると、
中の掃除はできない、

 家族の誰かが蛍光灯を交換できれば良いのですが、1本数百円の電球でも
電気やを呼べば、2千円くらいかかるのかなぁ、それが毎回

     あ・・・  おおきなお世話・・・  失礼しました。


** 電化住宅 **



    結構なお住まいで、オール電化ですか、うらやましい、
でもなぁ、阪神・淡路大震災で、困った言うで、停電で、
ミルクを温めるにもライターしかないからなぁ、

 寒い時の停電は震え上がった言うでぇ

 せめて鍋の乗る石油ストーブでもあればなぁ、
ミニボンベの卓上コンロでもあればなぁ・・後悔と反省
時に停電なきにしもあらず・・・

    あ???  信じられない??? でもなぁ・・・・・
    電力会社や住宅会社には聴くなよ、玉虫色の返事になる


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