生体リズムと健康法
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−生体リズムの個人差とリズム障害−

さてさて今回は,前に mie さんが言ってたリズムの個人差のお話.なんと前のコンテンツ・アップが 3/11.ひえ〜〜,メチャ間隔開いてんじゃん.もう忘れちゃったよねぇ.
mie さんは,早寝早起き,目覚めスッキリって感じだったよね.私は,その逆で,夜には強いが朝はちょっと...てなタイプ.はてさて,これって,やっぱり個人差?

リズムに個人差ってあるの?

 俗に「朝型人間」「夜型人間」なんて言うよね.やっぱり,個人差はあるのかな?
 思い起こせば高校時代.よく深夜放送聞いてたなぁ.ミッドナイト東海,オールナイト・ニッポン,そんな番組が終わって,夜中の3時.走れ歌謡曲なんてのが始まると,そろそろ寝ないといかんなぁ,なぁ〜んて思って,よく床に就いたのを思い出す.いまだってヘタすると2時,3時だもんな.これって完璧,夜型人間?
 こんな研究が始まったのは,ほんの25年くらい前のこと.レンタル・ビデオやコンビニなんか,いつ行ったってやってるもんね.これ多くの人たちが眠ってる夜中に働いてくれる人たちのおかげなんだけど,こういう勤務形態が増えて,社会問題としても取り上げられるようになったかららしい.
 でね,こんな調査報告があるんだってさ(林 博史:頭のリズム・体のリズム)
 ・朝型人間は明らかに女性が多く,夜型人間は男性に多い.
 ・朝型人間は社会人に多く,夜型人間は学生に多い.
 ・40歳以上の人間には,ほとんど夜型はみられない.
 ってことは,私はまだ若い?(笑)
 でも,性差とか学生,社会人という括りでリズムに差を生ずるとは考え難いって説もあるようだよ.ただ年齢については,歳をとるにつれて,睡眠のピークが,だんだん前にずれてくるんだって.ほら,お年寄りは早起きだっていうじゃない,あれは生理的なことらしい.もう1つおもしろいことは,朝型人間は休日でもだいたいいつもと同じくらいの時刻に起きるのに,夜型人間は昼まで寝てることも多いんだって.当ってるよな.傾向として不規則な生活,送ってる人は夜型が多いらしいよ.
 余談になるけど,睡眠時間の話.前のページで睡眠と体温(直腸温)の関係,見たよね.この体温が睡眠時間に関係してて,体温が下がりつつある時に眠るとたくさん眠れ,上がる過程で床に就くとあまり眠れないんだってさ.体温が最低になる時刻は,朝型の人で午前2時〜3時,夜型で5時〜6時頃なんてデータもあるみたいだから,ここらへんよく覚えておいて,睡眠不足って思っているあなた,このあたり,要チェックだよ.

強い光で「時差ボケ」を治す?

 高照度光照射療法...前に「きれいなお姉さん」で,睡眠とホルモンのお話,したよね.この時,眠気をさそう「メラトニン」ってホルモンのこと,ちょこっと話題にしました.「光照射療法」,聞き慣れない言葉だけど,そのメラトニンの分泌を,光を当てることで調整して,睡眠障害を治そうってことだそうだよ.
 高い照度の光の照射,これがメラトニン(松果体ホルモン)の分泌を抑制する.そうすると,サーカディアンリズム(「生体リズムって何?」)の位相を変化させる.「位相」ってなんじゃい..つまり,「リズムのピーク」をずらすことができるんだってよ.ということは,眠くなる時刻のピークを変えることができるってことだよね.
 生体時計がうまく機能しなくて,睡眠時間帯が社会生活とずれてしまうような睡眠覚醒のリズム障害,この後でお話しするシフト勤務によるリズム障害交代勤務睡眠障害),時差ボケ(ジェット時差症候群)などの治療に使われているそうだ.
 また,この働きを応用して,季節性感情障害(SAD:Seasonal affective disorder),これは毎年同じ時期(特に秋から冬にかけてが多い),一定期間だけ(春になるとよくなる)に「うつ」になるって病気なんだけど,その治療が試みられているんだってさ.ちなみに,この季節性感情障害,ちょっと前に,必ずしも冬でなく,その逆もあるなんて新聞に出てたけど,通常のうつ病にみられる症状(抑うつ,不安,活動性低下など)のほか,過食や過眠その他,いろんな身体症状が出るんだって.ひょっとして,私だぁ,なんて...思い当たった人いるのかな? そう,この症状,病気としての認知度低いみたい.内科ではなかなか診断されづらいようだしね...それでね,こういう症状の人たちに,冬の日照時間の少ない時に,照度の高い光を当てる.そうして,人工的に日照時間を長くする.すると,うつの症状がよくなるってことらしいよ.でも,まだ,ここら辺の研究,始まって十数年.なんで効くのかは,解明中ってことらしいね.したがって,今回は,こんなものもあるよって程度で...
 だって,怪しいサイトになったら困るでしょ(笑)

シフト勤務によるリズム障害

 1日を複数の勤務時間帯にわけて,その間をみんなが交代で仕事に当たる勤務形態のことを「シフト勤務」とか,「交代勤務」なんて呼ぶよね.これは1人の人が,1日のさまざまな時間帯に勤務することになるわけで,ここでお話している,生体リズムって側面からしても,労働医学上の問題をかかえているわけなんだ.特に看護婦さんの三交代,大変なんだよね.ねぇ,ここにおみえの(名)さくらさん,最近お久のMIMIさん.それに看護婦さんではないけれども,のりのりさん,TODOさんもなのかな.夜勤とか,日中反対になってるだけなら,まだ救いはありそうなのだが,三交代となるとねぇ...
 それで,今回,最後に,この勤務形態が時間医学的にみるとどうなのかってこと,ちょこっと考察してみようと思う.いや〜表現硬いか...(笑)どうも得意分野でないと,こんな言いまわしになっちまうよぅ.(^∧^) スマンノウ
 よく,さくらさんが「眠れない」とか,「いつ眠ってるのかわからない」,なんてカキコしてたよね.まぁ,それは当然,起こるべくして起こってることなんだな.このように勤務時間帯の変化に伴って,「睡眠障害」をはじめとするいろいろな精神・身体機能の障害が報告されている.まとめて「交代勤務睡眠障害」なんて呼んでるらしいね,なんて,そのまんま(笑).
 典型的な例でいくと,夜勤を終えた朝,この時に寝ようと思ってもなかなか寝付けない.でしょ,さくらさん.だからチャットなんかして気分転換してるのかな...それに寝てもすぐ覚めたりして,ぐっすり眠ることができないなんて症状があるようだ.こんなのが続くと,当然疲労がとれないわけで,また夜間勤務時に眠たくなったり,集中できないなんてことが起こるし,うまく仕事も捗らないわけだ.人の命をあずかる看護婦さんが,こんな状態では困っちゃうよね.だけど,これは看護婦さんに責任があるわけではなく,そんな変則的な勤務体系にあるわけなんだ.医療ミスなんて許されないんだけど,それを起こしてしまった看護婦さん,こんな状態で,どうして責められると思う? 看護婦さんだって,ある種,被害者だよね.
 夜勤の後の睡眠の状況を見てみても,持続時間やレム睡眠の時間短縮,途中で起きてしまうなんてことが多いみたい.自律神経系だって不安定さが増すようだね. 
 原因としては,前にも書いたけど,体温のリズムやメラトニン,コルチゾールなどホルモンのリズムが,睡眠のリズムに合ってないためなんだよ.
 で,その対策をどうするか,ってことなんだけど,まず1つとして考えられることは,昼間でも夜のような状態を作ってやること.上で書いた,高照度光照射療法.生体リズムがおかしくなっちゃった人に,朝,目覚める時間帯に,強い光をあててメラトニンの分泌を抑える.これを応用することで,ホルモンとかの生体リズムを,強制的に交代勤務の睡眠サイクルに同調させてしまおうってやり方ができるんじゃないかな.要するに,それで夜間の仕事中の覚醒レベルを高めるってこと.これをうまくやるためには,昼間の明るい時に,暗幕のようなカーテン使って,しっかりと暗闇を作ってやることも必要だね.そうすることで,睡眠深度も改善できるようだよ.
 他にもビタミンB12やメラトニンの服用なんて方法,試みられているみたいだね.ビタミンB12は,光の感受性を高めるとか...
 でも,どうしたって,どこかに弊害はくるわけで,十分な休養を取って,疲れを溜めないことだよ.過労では交代勤務はできません.よーく注意して,続けてちょうだい.

 う〜〜苦し〜い.なんか,参考にならへんなぁ...もう,このコンテンツやめよかなぁ(-。-)ボソ


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