この物語には、総勢182名の人物が登場する。
その中でも、ストーリーに深く関わる主要な人々を諸君等に紹介しよう。
登場人物名 対応表 二つの家系・簡略化系図
+マツァダーンの家系+
マツァダーンを始祖とする、アルトゥースの一族。妖精族の血のブレンドで、もれなく「美形」「夢想家」などの属性がついてきます。
人物名 | 立場・役職 | 紹介 |
パルチヴァール Parzivâl |
円卓の騎士 →聖杯王 |
この物語の主人公。父・ガハムレト亡き後に生まれた息子。 登場当初は未熟な少年だが、全編を通し次第に成長していく。 のちに、聖杯城ムンサルヴェーシェの主となる。 |
ガーヴァーン Gawan |
円卓の騎士 | 本編の第二の主人公、アルトゥースの甥。主人公と異なり、 最初から理想的な騎士として登場する。 |
アルトゥース Artûs |
ブルターニュ王 | アーサー王のこと。ウテパンドラグーン王の息子で、ギノヴェーアの夫。 円卓の騎士を統べる。 |
コンドヴィーラームールス Cundwierâmûrs |
ペルラペイレ女王 | ブローバルツの王、タンペンテイレの娘。クラーミデーからの求婚を断ったため、戦をしかけられていたところを主人公に救われ、妻となる。 |
ガハムレト Gahmuret |
− | 主人公とフェイレフィースの父。アンショウヴェの王、ガンディーン王の息子だが、父の死後は兄に国を任せ旅立つ。 |
ガーローエス Galoes |
アショウヴェ王 | 主人公の父、ガハムレトの兄。求婚の際、オリルスに敗れ殺される。 |
イテール Ither |
ククーメルラント王 | アルトゥース王の従弟。主人公によって殺害され、その印でもあった赤い鎧を奪われる。 |
フェイレフィース Feirefìz |
− | ガハムレットとベラカーネの間に生まれた息子。主人公の異母兄弟。はじめ異教徒だが、のちに聖杯に口付けしてキリスト教徒に。 |
+聖杯の家系+
ティトゥレルを始祖とする、聖杯(グラール)を守護する一族。主人公の母もここの出身。
人物名 | 立場・役職 | 紹介 |
アンフォルタス Amfortas |
聖杯王 | フリムテル王の5人の子のうちの一人。愛人を作ったために神の不況を買い、罪を負った聖杯城の主。異教徒によって負った傷の痛みに耐えながら暮らす。その痛みを消せるのは主人公だけなのだが…。 |
ヘルツェロイデ Herzeloyde |
ヴァーレイス、 ノルガールス女王 |
結婚後すぐに夫と死に別れ、処女のままガハムレットの妻となり主人公を生む女性。息子を騎士にしたくないばかりに、夫の死後は森にこもって暮らす。 |
ジグーネ Sigune |
尼 | カタロニアのキオート公とショイジーアーネの娘。主人公の従姉。恋人、シーアーナトゥランダーをオリルスに殺され、哀しみのうちに神に仕える。 |
レパンセ・デ・ショイエ Repanse de Schoye |
聖杯王の妹 | 聖杯を捧げ持つ役目をする、最も高貴なる婦人。主人公の異母兄・フェイレフィースに一目ぼれされ、妻となる。 |
+クラーミデーの家系+
主人公とは基本的に敵対関係にある。残忍で暗い性格の人たちが多い。
人物名 | 立場・役職 | 紹介 |
クラーミデー Clâmidê |
イーゼルテルレ王 | コンドヴィーラームールスに求婚し、断られたことを恨んで国を攻め立てるが主人公に敗北。 |
レヘリーン Lâhelîn |
王 | 主人公の治めるべき二つの国、ヴァーレイスとノルガールズをヘルツェロイデから奪い取り、王として君臨している。 |
クンネヴァーレ Cunnewâren |
ラーラント公妃 | レヘリーンとオリルスの妹。アルトゥースの宮殿にする。自分のために彼女がケイエにぶたれるさまを見て、主人公はいつかこの屈辱を晴らそうと心に誓う。のちにグラモフランツと結婚。 |
オリルス Orilus |
ラーランダー公 | レヘリーンの弟、クンネヴァーレの兄。シーアーナトゥランダーの殺害者。短気で起床が荒く、容赦のない性格だが、何度か主人公にボコされている。 |
エシューテ Jeschûte |
オリルスの妻 | カルナント出身。主人公の乱暴のため夫にあらぬ疑いをかけられ、ひどい目に遭うが、のちに主人公によって救われる。 |
+その他+
その他とは言っても、主人公の家系と何らかの形で関係がある場合が多い。
人物名 | 立場・役職 | 紹介 |
ケイエ Kei |
宮内卿、内膳頭 | アルトゥース王に仕える騎士の一人。主人公をあまりよく思っていない。 |
グルネマンツ Gurnemanz |
グラーハルツ領主 | 主人公の最初の師。騎士としての心構えや、戦い方、礼儀作法などについてを教える。主人公を、キングルーンに殺された息子と重ね合わせる。 |
リアーセ Liaze |
領主の娘 | グルネマンツの娘。グルネマンツは、彼女と主人公を結婚させようとするが、主人公はこれを拒否して旅立ってしまう。 |
クンドリーエ Cundrîe |
聖杯城の使者 | 魔女と呼ばれる異貌の女性。あらゆる知識に長け、円卓の前で主人公の罪を告げる。異国より送られた。マルクレーアーウィウレの姉。 |
オルゲルーゼ Orgeluse |
− | 聖杯王アンフォルタスのかつての愛人。アンフォルタスの罪の原因。 のちにガーヴァーンと結婚。 |
オビロート Obilôt |
リプパウト候の娘 | オビーエの妹。7歳にしてガーヴァーンに婦人奉仕を申し出、国の窮地を救ってくれと頼む、おしゃまなお姫様。ガーヴァーンの「ちいさな恋人」。 |
グラモフランツ Gramoflanz |
ロシェ・ザビーンス王 | イロート王の息子。ガーヴァーンの妻となるオルゲルーゼが深く恨みを抱く人物。のちに、ガーヴァーンの妹イトニエーと結婚。 |
アンチコニーエ Antikonîe |
アスカルーンの姫 | アスカルーンの王、フェルグラハトの妹姫。 一騎打ちにやって来たガーヴァーンに一目ぼれ。 |