Vol.001

このページはNo.261〜270 を掲載しています
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No.267 No.268 No.269 No.270
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No.270「片品村の民家」'24. 7. 1 up 額装価格 20、000 円
( 19.0 x 24.0 cm) クレヨン
私は社会人になっても余暇でスキーを楽しんでいました。比較的地理的にも東京から至近の群馬県片品村に足繁く通い始めました。
家族ができ子どもたちもスキーができるようになると安全で楽しめるスキー場は数多くの中から丸沼高原スキー場が特段に好みのスキー場となってきたのです。
私が55歳になった時、子供たちも大きくなって私とスキーに行かなくなりました。そろそろ私もスキーを辞め時かな・・?、と思ったとき初夏の谷川岳の雪渓や夏の乗鞍の雪渓でスキーを楽しんでいた同年代の方のスキークラブに入会したことで更にスキーを続けて楽しむことになりました。
そして偶然でしょうか所属したスキークラブの冬の練習拠点は丸沼高原スキー場であり合宿宿舎は片品村にありました。ですから片品村との交流は半世紀以上にもなるのです。
多くの片品村の村民の方とも交流を深めスキー以外にも夏の山林への憧憬、そして毎年冬に使うストーブの薪造りの拠点として深いかかわりを持つようになりました。
ことに私がストーブの薪を手配していただきそこで加工して家に運んでいますが今でも先代の須藤金次郎さん以来跡継ぎの賢一さんにもお世話になっているところです。
この家は染色工芸を研究している京子さんのお宅、いまではめずらしい茅葺の屋根なのです。時々ここで休憩をとらせていただいて世間話をしたりお茶をごちそうになったりさせていただいています。
薪造りが終わるとこの小屋の目前には薪割りした薪がやぐらに組んで秋まで乾燥します。今ではそれも片品村の風物詩になっているとか。
おかげで私は川口市の自宅で陶芸を楽しみます。そして寒い冬のアトリエでは暖かな薪ストーブに癒されて豊かな気持ちで過ごしています。
次回の更新は 9月 1日となります
No.269「尾瀬は橋の向こう」'24. 7. 1 up 額装価格 50、000 円
( 35.5 x 51.0 cm) クレヨン
ここ群馬県の片品村は夏のシーズンが到来しました。わたしはスキーシーズンにはホームゲレンデのあるここ付近のスキー場によく来ます。
またそのシーズンが終わると来冬のためのストーブの薪造りのために、そして数年前までは植林した山林の下草刈り・・と年中通して来ることが多いのです。
スキー場に関して言えば関東近郊から交通の便が良いことなどから道の駅”おぜ片品”は多くのスキーヤーの拠点となりました。
スキーシーズンも終わって5月連休も過ぎるとやっとこの道の駅も普段の落ち着きを取り戻します。
そして一方で早朝の賑わいは県外ナンバー車でもわかるようにお目当ては初夏を迎えた尾瀬湿原を目指すお客さんでしょう。
その魅力は何といっても尾瀬の湿原に咲く可憐な水芭蕉と残雪の残る燧岳、至仏山を写し込む尾瀬沼の景色を見ようとのお客さんです。
道の駅をすぐ出ると尾瀬大橋がありこの橋を渡らないと尾瀬方面にはいけません。そしていかにもその橋のたたずまいは尾瀬にようこそ・・と誘いをかけるような趣を感じさせます。
今日のような五月晴れの空のもとつい口ずさみたくなるメロディーは「♪・・・はるかな尾瀬,とおい空・・」
次回の更新は 8月 1日となります
No.268「シャクヤク」'24. 6. 1 up 額装価格 50、000 円
( 35.5 x 51.0 cm) クレヨン
近頃に限ったことではありませんが野菜売り場の野菜や魚売り場の魚に季節感がなくなってきました。
野菜に限って言えば栄養的にも出来れば年中食卓に挙げた方が好ましい・・とかもありますが、ハウス栽培により安定的に供給できる体制が整ってきた。
花は?・・となるとこれまた菓子メーカーなどと共にでっち上げた?暦によって商戦の先頭に立つこともあります。
しかし、野菜にしろ花にしろやはり季節の分岐点にはかならず露地ものとして本領発揮とするものもまだ多くあります。
それらの多くは名園・・の名をほしいままに独特の栽培などによって集客し耳目を賄っているところも珍しくありません。
でもその中でシャクヤク・・ボタン・・などは特に珍しくそうたやすく見つけられません。しかしお花を育てて楽しみにしている方は大概庭の隅に一株は存在します。
生花店には全く出回らない花としての筆頭に挙げてもいいように感じます。そんな花を見つけたのでためらわず
「その花・・ください!」と言いますと「・・お客様、もうこの花はあと二日ほどしか持ちませんのでお売りしかねますが・・」。
「いえ、ふつかもあれば絵を描くのには充分です・・」と言って買ってきました。
4日目の朝には見事に散り始めてしまいました。
次回の更新は 7月 1日となります
No.267「谷川岳の清流」'24. 5. 1 up 額装価格 20、000 円
( 19.0 x 24.0 cm) クレヨン
今年も4月第二週の土日、恒例の東京スキーマスターズ大会は好天の中ミツマタ・スキー場でシーズン最終戦が行われました。
私は早めの前日に出発して旧三国街道・・いわゆる国道17号を北上し谷川岳を超えるべくして三国トンネルを目指しました。三国トンネルは谷川連峰の西端にあって文学でも有名なトンネルはまったく新しく快適になっていました。
群馬県から新潟県、現在多くの車両は関越11kmのトンネルで一気に通過しています。もしこの高速トンネルが事故など通行不能な場合にはこの17号は大切な物流の動脈として使わなければならず常に一級国道の使命を担って整備されているのです。
トンネルを超えて先ず出くわす苗場スキー場は、あまりにも有名ですがこの辺りの谷川は雪解けを集めて浅貝川となって二居ダムに注ぎ込まれここで谷川岳西端から発する清津川へと合流します。
この辺の豪雪地はその下流域に多くのスキー場を擁しています。その一つにミツマタ・スキー場、川を渡りスキー場へ登るゴンドラがあり、多くのスキーヤーは眺めおろすこの清津川の景色に目を奪われる名の通りの清流なのです。私はそのへんの河原から上流を眺め、まだ多くの残雪を蓄えてそびえる谷川岳方面の絵を描きました。
いずれにしてもこの川は上越のスキー場を縫って約30qの流域を経て千曲川から名を変えたばかりの川に合流。更にその川は上越地方平野部を主流とする魚野川などと合流して大河信濃川となって日本海にそそぐのです。
この時期、陽射しは初夏を思わせますがまだ吹く風は清流の音とまじりあっていまだ早春の趣を感じさせます。
次回の更新は 6月 1日となります
No.266「ゲストリング・スキー場」'24. 4. 1 up 額装価格 20、000 円
( 19.0 x 24.0 cm) クレヨン
この作品は昨年コロナ禍の空けた2023年、3年ぶりに海外へのスキー遠征はオーストリアで開催された世界マスターズ大会でした。
その間に世界の政治情勢もかなり悪化していました。ロシアのウクライナへの軍事進行などを取り巻く状況は飛行ルートにも影響を及ぼしました。
日本からヨーロッパへの飛行最短ルートはロシア上空を通過するルートでしたがこれも変更を余儀なくされてしまいトルコ経由という長距離移動となりました。
ここオーストリアのゲストリング・スキー場では滞在した宿はスキー場の真ん前という好条件でした。朝起きると部屋のベランダから真正面に大会のアップバーンが見え気持ちが高ぶります。
先ず先ずの天候に恵まれて久しぶりに海外遠征を楽しめたことはよかった。
大会が終わったあとも少し余裕をもってウィーンの市内を巡ったり郊外のワイナリーを訪れたりと久しぶりのオーストリアでした。
次回の更新は 5月 1日となります
No.265「春爛漫」'24. 3. 1 up 額装価格 50、000 円
( 48.5 x 57.5 cm) クレヨン
わたしの場合・・雪不足に悩まされたこの冬でした。そして街には邪魔な雪が降ってみんなを慌てさせました。
心機一転、こんな時には花屋さんにでも行って花瓶に春の花をいっぱい盛って絵でも描いてみようと思いました。
そう言えばよくこの頃はいったん、スキーも飽きてきて房総方面に逃避行することが度々ありました。しかし今年はまだ滑り飽きていません。
春の花と言えばスイートピー、キンセンカ、菜の花・・・などでしょうか。
花瓶はこれまた私の自作になる「陶芸のこと(No.82 手鉢)」でご紹介したものを使いました。
暫くの間部屋のなか中花の香りいっぱいで過ごしたのは言うまでもありません。
次回の更新は 4月 1日となります
No.264「モンブラン」'24. 2. 1 up 額装価格 50、000 円
( 51.5 x 35.7 cm) クレヨン
コロナ禍の前・・。2019年、母が亡くなって葬儀の日、親不孝の私はフランスのメジェーブで世界マスターズのスキー大会に出ていました。
こんなことって…あるんですね。日ごろ母を訪ねる度に母と話していました、既に5年も前から世界マスターズに挑戦していたので「オレがヨーロッパに言っている時にもしものことがあってもお別れを言えないかもしれんよ」・・・。3/3日、全日本マスターズ3位入賞。3/4日、母亡くなり対面。3/6日、羽田発・・フランスへ。
兄たちの計らいで「お前はおふくろを生前、よく見舞ったりして頑張ってくれた。だからここはオレたちが式は滞りなくやっておくから行ってこい!」
それまで順調にメダリストに近づいてきていましたがこの大会では入賞には程遠い結果しか出せませんでした。悶々としながらも試合の無い日には近くのスケッチなどしていましたが晴れたこの日はバスでoffice de Tourisme まで出かけることにしました。
ヨーロッパの郊外にある交差点は概ねロータリーになっていることが多いのです。スイスのジュネーブから70q近くのバス旅行でまもなくメジェーブというところでロータリーを廻っていると目の前にモンブラン!
目印は観光案内所のそばのロータリー。メジェーブのバス発着場から5kmほど下った村はもう春間近、神々しいばかりのモンブランに出会いました。
次回の更新は 3月 1日となります
No.263「 Mastumoto Castle 」'24. 1. 1 up 価格 30、000 円
( 51.5 x 35.7 cm ) クレヨン
新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします。
本年もこの「画家への道」宜しく御ひいきしていただけるよう各種方面にチャレンジする所存です。
スキー仲間との打ち合わせのため松本に来ました。駅の東口から歩けば15分ほどの所に国宝・松本城があります。
市内循環バスが運よく発車ということで飛び乗りました。・・・と乗客は私と同年代くらいの外国旅行者男女3名のグループ、早速話しかけられました。
キャッスル・・がどうのこうの・・?。オレたちのバスはキャッスル・マツモト行きだぜ!・・・解ったかどうか大きなゼスチャーで安心したらしく皆笑顔で挨拶していった。
松本と言えば私の育った諏訪の隣町ほどに親しみのあるお城ですがひと言外人と会話しただけで国際人になったような気持ちで改めてこの松本城をスケッチしてみた。
コロナ禍以降、日本の田舎まで外国観光客であふれています。積極的に国際交流もしていきましょう。
次回の更新は 2月 1日となります
No.262「さいたま新都心」'23. 12. 1 up 額装価格 20、000 円
( 19.0 x 24.0 cm) クレヨン
さいたま新都心・・・・いつの間にかそんな名前の駅も出来て京浜東北線の電車から見える車窓の風景も一変してしまいました。
そもそも21世紀を迎えたころつまり2000年になって東京タワーの電波が周辺の高層ビルの影響で届かない地域も出始めたり発するVHF方式電波もより効率の高い地上波電波の見込みなどから新たな高層電波塔を作ろうという機運が高まりました。
そんな時、名乗りを上げたのはこの埼玉県の大宮電車基地の広大な土地活用が浮上してきたころではなかったでしょうか。しかし電波塔は現在のスカイツリーのある都内に決まり2008年にはその着工が始まりました。
80年生きている人間にとってはそんな変遷もパノラマの景色のように手に取ってみる感覚になるのです。
とは言え私の住む埼玉県はまだ多くの自然の残る田園地帯に囲まれてそこに住む人間から見るとどこか遠くの世界がありそうな見え方がしてしまいます。
都心はもはや人間の手による開発も極限的になってしまいましたがこの「さいたま新都心」が理想的な都心にとって代われる要素はまだたくさんありそうです。
次回の更新は 1月 1日となります
No.261「造船の街」'23. 11. 1 up 額装価格 30、000 円
( 51.5 x 35.7 cm) クレヨン
広島から呉線に乗り換えて5つほど坂駅を過ぎると都会的風景がガラリと一変します。電車は穏やかな瀬戸内の海と島々を車窓に急に速度を落としたかのように進みます。
車窓から見える民家やのんびりしたリゾート施設を進むとこの先に本当に巨大軍艦を作った町が果たしてあるのだろうかと・・少し不安に駆られました。
やがて進行方向に岬が見えてきて吉浦駅を過ぎ電車はその小高い岬を回り込んだとき眼下に異様な街・・と感じられる造船都市が広がっていたのです。
異様と感じたのは小さな湾に大波が打ち寄せて入り組んだ湾の奥、山の隅々まで水が浸かるかのように住宅が山のふもとまで立ち並んでいるのです。
戦時下の人口は25万人、今でこそ20万人と減少はしていますが多くの造船従業者がその技術力を誇って住まわれたことに驚くばかりです。
取り囲む山の峰からは秋の気配が次第におりてきました。
次回の更新は 12月 1日となります
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