(株)調所電器

景山式スピーカーとは

平面スピーカーについて

弊社で製造している平面スピーカーは景山式平面スピーカーと呼ばれるもので、世界的には 1930年代のヨーロッパで実験が行われ日本では関
西のオーディオ研究家として知られる景山朋氏が手がけ朋氏が他界された後に景山家の方々及び友人であった弊社社長が研究を重ね、昭和51年にようやく製品化にこぎつけた非常に長い歴史のあるものです。
また現在でも景山朋氏のご子息の景山功氏が更なる研究に情熱を注いでいらっしゃいます。
当初はフルレンジとしての販売 でしたが昭和50年代半ばから古山オーディオラボ(現FAL)がハイルドライバーと組み合わせ,一部新機種を追加しながら継続して販売を続けてきました。その間,マグネット,ヨーク材の強化等を経てネオジウムマグネットの採用に至ります。
その特性の良さ、原音の音の細部の特徴をそのまま表現し楽器が持っている陰影を素直に再現する特徴から大手メーカーが何度か量産する方法を模索したにもかかわらずパテント関係とあまりに手作りの要素が多い為、量産化を断念したという歴史があります。

景山式スピーカーの基本構造

現在の主流であるダイナミックスピーカーの基本構造は円形面である振動板の中心部を円形のヴォイスコイルでピストン運動させ、その振動を大きな振動板に伝えて空気を振動させる事で音声信号を出すというもので、この原理は発明以来殆ど変わっていません。ヴォイスコイルを正確に駆動させるには小さくて軽いことが条件として必要で空気に振動を効率良く伝える為には大きな面積の振動板が必要になります。この矛盾した条件の間で振動板(ダイアフラム)の分割振動が起こり、これがスピーカーの音色を決定する要素になっています。

弊社の平面全面駆動スピーカーは長方形の平面振動板に大きな長方形のヴォイスコイルがそのまま埋め込まれており長方形の縦の2本の直線部分で磁気回路が形成されています。

基本的にダイアフラムを支えるダンパーは存在せずエッジのみでフレームに支えられています。したがって分割振動による音ではなく可能な限りピストン運動によるリニアな再生音を出すことが可能となっています。また通常のコーン型ユニットと異なりヴォイスコイルの内部にポールピース(鉄心)が存在しない為、周波数の変化によるインピーダンスの変化が極めて少ないことも特徴の一つです。これに純鉄を採用した強力な磁気回路を組み合わせることで理想的なフルレンジのダイナミック型ユニットが完成しました。

振動板の大きさに対し振幅を大きくとれることから低音の量感に特徴があり既存のプレーナータイプやコーン型スピーカーとは全く次元の異なる音はプロアマ問わず楽器演奏者やヴォーカリストなどの生音の響きを熟知した方々に高い評価を頂いております。

   

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