ティーアイ君、AX2001へ行く〜その11(最終回)〜
AX2001とは、The Internatilnal Animation & Comics Exposition 2001である。主催はSPJA(The Society for the Promotion of Japanese Animation)ってボランティアで運営されている団体らしい。今年で10周年である。要するに年1回のアメリカの聖なるお祭りである。夏と冬のアレを心待ちにしている人は推して知るべし。

ドーナツとMS少女、の巻

ついに最終回、クロージングセレモニーです。

☆オタク大団円

  「会場にも人がたくさん集まってきたネ」

時間がおしていて、予定の午後7時には終わりそうになかったのですが。(*1)
  (*1)8時ごろまでは陽が照っているので、7時に終わると明るいうちに家に帰れます。

  「まぁ、せっかくだから最後までいようヨ、隊長」

……というわけで、クロージングセレモニーが始まり、ポリゴンキャラのお姉ちゃんがスクリーンに現れました。

  「ビデオでも始まるのかナ?」

そんな感じです。 10周年だからいままでの歴史でも振り返ってくれるのではないでしょうか。

……

と、思っていたら、

いきなり、画面に

Why Animation isn't ruling the world ?

の文字がっ!(笑)

  「会場、大爆笑だヨ」

つかみはオッケーだねっ!(笑)

  「隊長も中学生のときそんなこと考えたんじゃないノ?」

そう、いや、あの、とても素直な発想です。 批評家のようなマニアが増えた日本でやったらしらけてしまうようなネタなのですが、アメリカだと純粋に受け入れられちゃいます。

  「ポリゴンキャラのお姉さんが、ベストソング賞のビデオを上映するって言ってるヨ」

で、始まったのが主にエヴァ映画版を主体として切り貼りしたミュージックビデオクリップでした。曲は Soul of an Angel とかいうらしいです。

  「歌詞とビデオの映像をあわせようという努力もされているみたいだネ」

そうだね。こういう形で紹介するのは難しいんだけど、ビバップの Session:0 に入っていた "Tank!"のミュージッククリップみたいな感じで想像してください。

  「5分くらいだったけど、綺麗な映像だったヨ」

あとで調べたのですが、これは前々日におこなわれた MUSIC VIDEO CONTEST の受賞作らしいです。

  「アニメファンの応募者が切り貼りした作品なノっ?」

こうなると素人なのか玄人なのかわかりませんが。 アメリカのファンは、中間のマニアオタク層が日本より希薄なわりに、いっちゃってる人は凄いですね。

  「そういう人が10年後はプロとしてアニメ産業を支えているのかもしれないネ」

うーん、20年前の日本もそんな感じだったのだろうか。

  「2本目が始まるヨっ。 ベストドラマ賞って言ってるヨ」

で、始まったのが宮崎アニメを切り貼りしたミュージックビデオクリップでした。空を飛ぶシーンは各作品から飛ぶシーンを集めたりして、これも美しい作品でした。

  「ジブリがいっぱいビデオの巻頭のCMみたいな感じだネ」

うん。 あと10年前のOVA作品 "東京バビロン"の初回特典で松岡英明の曲 & CLAMP のイラストのビデオクリップが付いていたんだけど、ドラマという点ではそんな感じ。

  「パチパチパチ(拍手)」

パチパチパチ(拍手)

  「最後は、ベストコミック賞らしいヨ」

これが……凄かった!

ビバップ 対 トライガン!

いきなりはじまった ちゃんちゃんちゃらら〜"ビッグショット"の時間です。

さぁ、今日の賞金首は、600億ダブドルの男!

当然ながら目の色を変えるビバップ号の面々

さぁ、逃げるバッシュ 追うスパイク の大追跡の始まりだっ!

トライガンといえば当然 あのネコ と ドーナツ も登場します(笑)

ってな感じの大傑作でした。

  「閉会式にでてよかったネ、隊長」

うん、うん。(涙)

  「会場も爆雷のような拍手だったヨ(笑)」

見た直後は、バンダイとパイオニアがよく合作できたな、と思ったけど。

  「デビルマン対マジンガーZみたいだナ、と思ったけど」

ビデオコンテストの最優秀作だったんですね。

  「後のコーナーででカワモト-san が"監督に新しいセッションとして勧めてみる"って冗談でおっしゃってたよネ」

いや、大満足の作品でした。日本でもどこかで上映しないかな?

……

その後はゲストの方々が登場して、順番にアニメエキスポの感想などを述べられました。

  「やっと閉会式らしくなってきたネ(笑)」

そして、運営の偉い人がでてきて、オークションや寄付で集められた募金額の昨年までの集計額が発表されました。

  「City of Hope ってとこに寄付されるみたいだネ。City of Hope って何?」

すまん、知らない。 いずれにしろ社会貢献で最後を締めるというのもアメリカらしいのかな?

  「そして募金額が書かれた巨大チェック(小切手)を囲んで、ゲストの皆様の記念撮影タイムだヨっ!」

☆小切手とゲスト様

  「隊長っ、またピンぼけだヨっ!」

すまん(笑)

  「小切手の署名欄がイラストコーナーみたいになってるんだけど、小切手にイラスト書いてもいいノ(笑)」

いいんですっ、ゲスト様なんですからっ!(笑)

  「あと偉い人がなんか面白いこと言ってたネ」

あ……来年から好きなキャラクターのなまえで寄付できるようにできないか検討中ってやつ。(笑)

  「そしてある程度たまってそのお金で建物がたったら、そのキャラのなまえが建物に寄付者として彫り込まれたら素敵だろうってネ」

素敵だっ!(笑)

  「素敵だネっ!(笑)」

……で、誰にしようかな。う〜む、迷うぜ。

  「……真剣に考えてるノ? 隊長ぅ……(唖)」

……

  「ところで僕としては、スクリーンのポリゴンのお姉さんが気になるンだけど」

英語と日本語をまじえて司会進行をしてくださったポリゴン姉ちゃんっ!

  「日本語はちょっとたどたどしくてばか丁寧だったけど、それがまた可愛かったネ」

ピンぼけだけど、とりあえず全身像っ!

☆ポリゴン姉ちゃん

メカの手足の合間から覗いている生身の腕と太ももがキュートです。(笑)

  「ネコ耳なところがキュートだヨ(笑)」

画面はすでに作っていて、会場でそれに合わせてアメリカの声優さんが喋っているんだろうな、と思っていたら……

☆真・ポリゴン姉ちゃん

ピンぼけだけど写真左下に立ってる人が声優サンです。

  「大リーグ養成ギプスみたいなのをつけているヨ」

そうですっ、画面のポリゴン姉ちゃんは声優姉ちゃんの動きのとおり動いていたのですっ。(驚)

  「すごい、すごいヨっ!」

冷静に考えれば技術的にはアリなのですが、それをアニメコンベンションで、萌えポリ姉ちゃん+萌え声優姉ちゃん のコンビでやられると、ぐはっときました。(笑)

  「日本だったら来年のワンフェスにフィギュアがでてるネ(笑)」

まったく! こんなところで オタク妖精ギプス(命名)を見せつけられるとは思いませんでした。

  「ところでこのポリゴンお姉さんの名前はなんなノ?」

面目無い。 ネットで調べたんですが、わかりませんでした。

  「パルゥぅ」

AX2001の公式ホームページ( http://www.anime-expo.org/ )の一番下に貼られているバナーには原型のイラストらしき少女がみえるのですが。

  「え、MS少女じゃないノ?」

うーん、限りなく明貴美加サンっぽい。 AX99のゲストに来てくださったらしいから、そのときにキャラデザしていただいたのでわっ(推測)。

  「このお姉さん、来年もでてきてくれたらいいネ」

……

……

これでおしまいです。

  「なんだか寂しいね」

うん、ネットのAX2001の板(*2)にも "AXが終わった後の1週間がいちばん寂しい" って感じの書きこみが数件あります。 祭りのあとですね。
  (*2)もっとも多いのはコスプレイ(COSPLAY)に関する書きこみです。コスプレ強し。

  「楽しかったネ」

うん。 俺たちは、雑誌でよく紹介されるような "声優さんと歓談会" とか "コスプレパーティー" とか "カラオケ大会" とかいったアクティブ系の企画には参加しなかったけど。

  「隊長は物販大好きのパッシブ系だからネ」

それでも、十分に楽しみました。参加者の雰囲気もとてもよかったです。(*3)
  (*3)野郎くさいコミケ3日目と比べるのことは、楽しみの尺度が違うのでできませんが(笑)

  「来年は同じ場所で、ジュライフォース(*4)に開催らしいヨ」
    (*4)独立記念日の7月4日です。スターウォーズを想像した人はいませんか?(笑)

参加できたらいいな。

  「そうだネ」

帰ろうか。 "のび太の恐竜" の最後のシーンみたいに、しみじみと。

  「パルゥっ」

ありがとう、アメリカのオタクの方たち

ありがとう、AX2001



そして、

☆バイバイっ!


さらば、ネコみみ姉ちゃんっ!



おしまいっ!






解放戦線へ戻る