昔々のお話です。 天地を遍く知る大地の神が、一人の娘に恋をしました。 深い想いに心を痛めた大地の神は、朝に夕に娘の父なる空、母なる海に請いました。 幾年幾月の後。 互いに想いを添わせた娘は、慈雨と共に大地の神へと嫁したのです。 大地の神は愛しい妻が淋しい想いをしないように、大地へ金波銀波を布きました。 それ故に。 この土地は他に類を見ない程に実り豊かとなったのです。 ─────────────────── 『木の葉神社縁起』