小学校1年生の時の同級生、Tちゃん。 Tちゃんは、ちっちゃくて、くりっとした目が印象的な女の子だった。 今思うと、別に家が近かったというわけではないのだが、毎日のように、 二人で遊んでいたような記憶がある。主な遊び場は、学校だった。 1年生だから、ほとんど午前中に授業は終わり、給食を食べたら家に帰る。 そして、学校で待ち合わせをして、夕方まで遊ぶのだ。 何をして遊んでいたんだろう? 一緒に遊具で遊んだり、学校の池にいるコイに エサをやったりしていたんだろうか。 ほとんど記憶に残っていない。 ある時、Tさんと手をつないで遊んでいたら、6年生の男の子3人組が やってきた。 「おい、見ろよ、こいつら手をつないでるぜ」 「ほんとだ。ヒューヒュー!」 Tちゃんとふたりで、怖くなって、その場から逃げた。 「こわかったね」「うん」 Tちゃんは、その後、転校してしまった。それ以来、どうしているだろうか。 これが、初恋だったのかもしれない。 花は何のために咲く? 自分のため? 愛する誰かのため? どんな花にも、その花が咲くために、一番ふさわしい場所と条件がある。 その環境をねじまげては、けっしていい花は咲かないんだよね。 Tちゃん、あなたは今、誰のために咲いている? |