人が生きていく限り、自分の後ろには過去という名の道ができる。 その道を戻りたいと思うことがある。 一方で、それはいけないと踏みとどまる自分がいる。 過去をふりかえるのは大切だが、それにふりまわされてはいけないのだ。 幾度となく聞いてきた「さよなら」…個人的には、あまり好きではない言葉である。 でも、そのことばの裏に込められた想いを、あなたは考えているだろうか。 たとえどんな「さよなら」を聞いても、(もう二度と逢いたくない)という気持ちよりも、 (またいつかどこかで)という気持ちを、わたしは持っていたい。 そうなんだ。思い出に浸るのもいい。 でも、それよりも、もう一度思い出させてくれる人がいること、 いつでもそう言ってくれる人がいるという事実の方が、もっとうれしいことなのだ。 自分を覚えていてくれる人が、どこかにいるという事実。 それだけで、前向きに生きていく勇気がわいてくる。 |