シュガー

『人生』…人が生きていくこと。

人が生きていくためには、大変なエネルギーを要する。
一つの人生のために、いくつの人生が犠牲になっていることか。
いや、犠牲という言葉は不適切だろう。お互い様とでも言おうか。
どんな人生も、その人だけでは成り立たないから。
他人の人生が関わって、初めてその人の人生が成り立つものだから。

安い酒の匂いと煙草の煙の臭いが混ざり合う場末のキャバレー。
踊り子として出番を待つ彼女の姿に、生きているという手応えを感じる。
でも、母の帰りを待っている子どもは、どんな大人に育つのだろうか。
いつか、その子も、母の人生を知ることになるだろう。
その子に、胸を張って、「よい人生だったよ」と言える未来が欲しいと思う。

なぜか、アルバムには未収録という意味深な曲である。(ベスト盤には収録)


【『Singles U』 ほかに収録】

(初稿 2000.03.31)



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