「好きだった人が結婚する」 これは、けっこうショックだったりするね。 (もしかしたら、自分が結婚するかもしれなかった相手…?) そんなことを考えてしまうからかな。 中学3年生の時の同級生に、お下げ髪の似合う女の子がいた。 絶対、お互いに好意を持っていたと思うのだが、その気持ちをうち明け合うこともなく、 卒業した。そして、私は地元の普通科高校へ、彼女は隣町の家政科高校へ。 その後、一度も再会する機会もなく、3年の時が流れた。 高校3年の冬、彼女から年賀状が届いた。 「お元気ですか? 卒業してもう3年ですね。一度お逢いしたいものです」 (…へえ、突然どうしたのかな?) その時は、特に彼女のことは気にもなっていなかったので、 「そうだね。同窓会でもあるといいね」という、よくある返信をしたような気がする。 それから2年後の3月。中3時の担任の先生を囲んで同窓会があったが、会場には、 彼女の姿は見えなかった。会の幹事から、欠席者の近況報告があった。 「え〜。○○さんですが、何と、昨年3月に結婚して、今、一児のお母さんだそうです。 結婚・出産の一番乗りですね〜。みんな、拍手〜〜!ヾ(⌒▽⌒ )ノ彡☆」 (あ…) その話を聴いたとき、私は、彼女が結婚3ヶ月前にくれた年賀状のことを思い出した。 |