かなしみ笑い

「女が男を捨てる時は、ほかに好きな男ができた時だけよ。女は弱くてズルイ
から、冷めても、次のを見つけるまで、恋人をひきとめておくわ」

紫門ふみのマンガ『同級生』で、佐倉杏子が鴨居 透に言ったセリフだ。
(なるほど…)と納得した。しかし、同時に、(逆もまたあるみたい)とも思った。

「男が女を捨てるときは、ほかに好きな女ができた時だけ…」

どっちにしても…それまで心をひきとめらていた方は、たまらないね。
信じていた相手からの、突然の決別を受けることになるんだから。
宣告を受ける相手がどうなっちゃうのかなんて、きっと相手は考えていないよ。

心を引きずったまま別れた時、ずいぶんと長い間、自分の心に残るものがある。



【『Singles』ほかに収録】

(初稿 2000.05.28)



最愛         みゆきトップ    あほう鳥