ほうせんか

鳳仙花の種を弾かせたことがあるだろうか?
鳳仙花は、自分からは弾けることはない。
何かが種子に触れると、5つの方向に果皮を反らせ、種を空高く飛ばす。
じっと我慢していた心が、一線を越えた時に弾けるように…。

自分が持っている人生の時計と、あなたが持っている人生の時計。
お互いの心が通い合う人は、その2つの時計の針がぴったり合っている者どうしだ。
じゃあ、その2つの針は、どうして合致したと思う?

 何か偶然の拍子で、針があったから?
 誰かが二人の時計の針を合わせてくれたから?

実は、どちらも違うんだ。
どうして時計の針がぴったりあっていたかというと、それは、
 あらかじめ、二人の時計が、同じ時を刻むように設計されていたからだよ。

 それが自分とあなたの予定調和。

不幸なことは、予定調和されていた以外の出逢いもあるということ。
それが初めからわかっていればよかったのにね。



【『SINGLES』ほかに収録】

(初稿 2000.06.20)



エレーン     みゆきトップ   悪女