以前の職場で一緒だったMさんは、みんなからお母さんと呼ばれていた。 やさしく聡明で、場の雰囲気を暖かくしてくれる人だった。 ある時、Mさんと話をしているうちに、実はMさんは、うちの親戚の叔父と 昔、恋人同士だったということを知った。 w(゚o゚)w オオー! 誰よりも音楽が好きだった二人。一緒に歌を歌ったり、曲を作ったりと、 公私を越えて親しくなり、二人は愛を育てていった。 二人を知る誰もが、「いつ結婚するんだろうね」と、うわさしていたという。 でも、家が個よりも力を持っていた昔のこと。 二人の愛は、ついに許されることがなかったという。 (これで良かったのよね?) 時の流れの中で、二人はそれぞれの新しい愛を選び、心をつなぐ糸も、 いつか、その手を離した。 人生の道のりを伸ばしていけばいくほど、お互いの心だけでは、どうにも ならないことが生まれてきてしまうようだ。 今、Mさんも叔父も、それぞれの人生を、有意義に過ごしている。 山を乗り越えた人にしかわからない、人生の輝きがあることを知った。 誰にでも覚えがある、遠い昔に交わした約束。 そして、その時の約束は、今どうなっているのだろうかと想う自分がいる。 |