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果実酒
 果実酒とは、木の実や草の実を、蒸留酒に漬けてつくるお酒(リキュール)です。アルコールの浸透圧によって、果実の色だけでなく、栄養分、有効成分も抽出しますので、薬酒・健康酒としての効果も期待できます。ストレートで飲むほか、お湯割・水割り、カクテルや料理の風味づけに利用するなど、工夫次第で利用方法は広がります。

 醗酵させて作ったお酒を醸造酒といいますが、これは法律によりつくるのを厳しく禁止されています。厳密にいうとリキュールも違法なのですが、自宅で利用するものに関しては認められています。また、ペンションなどで無料で飲ませるのも違法だそうです・・・。

 以下のことは絶対禁止です。
・販売する。
・香料・色素・ビタミン類などを添加する。
・葡萄及び山葡萄類を使用する。
・穀物を使用する。
・醗酵させる。
基本の「果実酒」
○はじめに
 果実酒づくりでは、つくる時に氷砂糖などの糖分を加える方法が一般的です。
 糖分を使うと浸透圧が高くなり材料の成分がより引き出しやすくなるなどの利点がありますが、ともすけ的には糖分をいれずにつくることをお勧めします。何も加えない状態を味わうのが一番だと思うからです。糖分は後から加えても支障はありませんので、一度本来の味を味わった後に、糖分を加えても遅くはありません。
○お酒
 果実酒づくりに最も向いているのは「甲類焼酎(ホワイトリカー)」です。一回しか蒸留していない乙類焼酎(芋焼酎、麦焼酎など)とは違い連続蒸留しているので、無味・無臭・無色ですので、リキュールづくりにはもってこいです。

 果実酒用ブランデーも市販されています。同じ度数のホワイトリカーに比べて浸透圧が高く、熟成期が早いので、早めに飲めるようになります。

 度数としては、濃度が高いほうが素材の成分をよく浸出させるようですが、35%程度のものが一般的です。
○果実
 完熟して美味しいものよりも、酸味や渋みのやや強い「熟して間のないもの〜やや未熟果」のものがよいです。ただし、種類によっては熟していないものを使用すると青臭いいやな風味がついてしまうこともあります。
 酸味の強い種類のほうがよい果実酒になるようです。

 実りの悪い果実や、奇形のもの、虫のついたものなどをよく取り除きます。

 水分のすくないものを使用するのが大切。洗ったらよく水を切りましょう。なかには短時間乾燥させたものを使ったり、水を含みやすい果実をアルコールで拭く人もいます。
○容器
 金属製は禁物。プラスチック製も避けたほうがいいです(フタならば可)。ガラス製の広口びんを利用するのが一番です。色のついたガラス瓶は光線が通りにくいため成分変化が少なく、最も適した容器なのですが、仕上がりの色が確かめにくい欠点があります。

 使用前に熱湯やアルコールで消毒しておくと良いでしょう。フタは密閉できるものに限ります。
○甘味料
 前述のように、つくる時点では氷砂糖などの糖分を入れないことをお勧めします。

 糖分の量は個人の好みで決めてください。一般的な目安としては、果実と同量の氷砂糖を利用するようです。

 氷砂糖よりも、グラニュー糖・果糖・オリゴ糖・ブドウ糖・純ハチミツなどは分解が早いようです。
 ブドウ糖は、消化吸収が早く、疲労回復効果があるので、薬酒づくりに利用されます。
 果糖は、浸透圧が非常に高い(グラニュー糖の倍)ので、少量の利用ですみます。
○作り方
 よく選別・洗浄して水を切った果実を、消毒した容器に入れる。果実の「かさ」の3倍の「かさ」までお酒を入れる。冷暗所に置いておく。
 頃合を見計らい、素材を取り除く。 
○材料引き上げ
 材料引き上げのタイミングは、その素材、温度などにより差があります。果実酒の色の出具合などを見て、判断してください。
○保存
 温度変化の少ない冷暗所に保管します。
○応用編

○お酒
・ホワイトリカー以外のお酒も利用してみるとおもしろい。その際、風味や香りの強いもの、色の濃いものは避ける。
  ・ジン
  ・ウォッカ
  ・ラム