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すぎかのか(すぎひらたけ)料理

 すぎひらたけと急性脳症について

 2004年、スギヒラタケを食べた腎障害患者に急性脳症が相次いで起こっています。様々な調査、報告がなされていますが、未だ原因として断定できていません(2004/12/01現在)。が、腎機能障害を抱えている人も、そうでない人も関連性が証明されるまで食さないのがベストだと思われます。下記に私が得ている情報と考察を挙げますのでご一読ください。ちなみに私には医学や科学に関する知識は一切ありません・・・。

 もともとスギヒラタケには脳症を起こす成分はないそうです。スギヒラタケは大量に発生し、発生場所はカンタンに探せ、かつ容易に採れるきのこであるため、都市部を除けば「すぎひらたけによる脳症発生地帯」に於いて100%に近い人が食べていると思われます。そのため、原因として挙げられてしまった可能性もなくはありません。人工透析を受けている腎障害患者のうち「食べたけど異常なし」という方も多いというのも事実です。

 秋田腎不全研究会による特別報告(2004/11/28)によると、原因がスギヒラタケかどうかは「今は全く断定できない」として、それよりも患者側の要因がかかわっている可能性を指摘しています。他に見解として、
 @食べた直後ではなく、1〜2週間の潜伏期間があったことから、直接の毒物摂取による発病とは考えられない。
 A髄液検査においてたんぱく質が上昇したが細胞数は変わっていないため、髄膜脳炎としての発病ではない。
 B脳血管障害の可能性はない。
と、非関連性を挙げていますがその一方で、ガドリニウム系造影剤による検査で、患者の脳に小さな病変が出現したことも紹介しています。

 マウスを使った動物実験で毒性があることが静岡大教授らにより報告されていますが、これは高分子化合物であり、脳組織に浸透できないため脳症との関連性はないと言われています。金沢大学教授の研究で、スギヒラタケからある低分子化合物発見されました。この低分子化合物はこれまで食用きのこでは見つかっていない種類のものだそうです。低分子化合物であれば血管に浸透して脳組織内に入り込めます。現在のところその低分子化合物をマウスに注射しても変化が見られないそうですので毒性はないようですが、さらなる研究が待たれます。

 2004年は台風・雨が多く、全国的にきのこが大発生しました。大発生だけでなく、発生時期が例年より1ヶ月も早いという「異常」とも言える現象も起こりました。一部では、スギヒラタケが例年より水分が多いようだと話す人もいました。スギヒラタケは以前から大量に摂取されていたにもかかわらず去年まで健康被害など報告されなかったことから、今年の「異常な」自然環境によって、局地的に何らかの毒性成分を持つに至ってしまったか、突然変異固体もしくは亜種が生まれてしまったのかもしれません。また、スギヒラタケにもともと付着していた菌や微生物が変異・異常繁殖してその原因になっているのかもしれません。

 ここまで読むと、私がスギヒラタケを擁護しているような感じを持たれるかもしれませんが、決してそうではありません。冒頭でも述べましたが、腎機能の低下した方もそうでない方も、食べないのがベストです。私も関連性がはっきりするまでは食べるのを控えるつもりです。

 肉質は薄いが歯ざわりがとても良い淡白なきのこです。

 歯切れを生かした調理法をするとよいです。ボリュームの少なさは、他の具で補いましょう。「ぶなかのか」も同じような調理法に利用できます。

すぎかのかのにんにく味噌和えすぎかのかのにんにく味噌和え

@にんにくをすり、辛めの味噌と混ぜる。にんにくは細かく刻んだものを少量加えてもいい。

A下ごしらえをしたすぎかのかと、にんにく味噌を和える。

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