
「アンジェ!?」 アリオスは、アンジェリークが車に乗せられ連れ去られるのを目の当たりにする。 くそっ! アンジェ!! 彼はすぐさま車に乗り込み、後を追う。 もうこんな思いはごめんだ・・・! アリオスは銃を片手にハンドルを握りながら、まっすぐと前を見つめる。 このスピードで車を止めれば、恐らくアンジェリークもただではすまない・・・。それだけは避けたい! 車の中に捕らえられたアンジェリークは、呆然と手を見つめた。 この力さえなければ・・・! 私はどうしたら・・・!? 不意に、バックミラーを見つめてみる。そこには、アリオスがすぐに追いかけて来ているのが見える。 アリオス・・・! アンジェリークは僅かに明るさを取り戻した。 アリオスは、アンジェリークだけを見つめる彼には、もはや、”彼女を守り抜く”という文字しかなかった。 二台の車は、見通しの良い道に差し掛かろうとしていた。 対抗車線には、一台も車はない。 アンジェ、俺はおまえを信じる。 アリオスは前方に走る車に、ゆっくりと銃口を向けた。 アリオスっ・・・! アンジェリークは、咄嗟にバックミラーを見つめる。 彼が賭に出たことが判る。 信じてくれているから、きっと・・・! アンジェリークは咄嗟に身を伏せた。 頭をしっかりと固定し、歯をぐっと食いしばって。 その瞬間だった。 アリオスは冷酷にも車のタイヤに向かってトリガーを引いた---- 車が行方が定まらず急激にスピンする。 激しい衝撃をアンジェリークは必死になって耐え抜く。 タイヤが道路に擦り付ける音が派手に聞こえる。 その後、車は勢い余って看板に激突した。 アンジェリークの身体にも、看板がある程度の衝撃を吸収しているとはいえ、アンジェリークの身体は激しく揺れた。 アリオス!! 彼の名を心の中で呼び、アンジェリークはその衝撃に耐え抜いた。 「アンジェ!」 アリオスはすぐさま車から降り、アンジェリークが乗せられていた車に向かう。 彼女がいた側のドアを開ける。 車内は車の衝撃に耐え切ることが出来なかった男たちが、血まみれになって気を失っていた。 アリオスに不安がよぎる。 だが----- 「アンジェ!?」 「んっ・・・」 ぴくりと彼女が動き、体をゆっくりと起こした。 「アリオスっ・・・!」 泣きそうな潤んだ瞳を向ける彼女に、彼が手を延ばし、その腕に抱きしめる。 「もう大丈夫だ」 「ごめんなさ〜い!」 腕の中の温かさ。 それは、彼の心を柔らかに癒してくれる。 「ほら、判っただろう。もう単独で行動するんじゃねえぞ!?」 「うん。うん、うん!」 彼女は彼にしがみついたまま、離れない。 それに苦笑しながら、アリオスアンジェリークの背中を叩いて促した。 「ほら、とっとと出るぞ」 「はい…」 何とかアンジェリークはアリオスに支えられて、外へと出、彼の車へと戻ろうとした、まさにその時。 ピクリとアリオスのこめかみが動く。 「伏せろ!」 アリオスはそのままアンジェリークを抱いたまま、道路の横に飛び込んだ。 同時に、トリガーが引かれる。 二発の銃声がこだまし、二人の体が地に着き、滑り落ちる。 ばたりと鈍い音がした後、乾いた拍手が響いた。 「さすがは見事だ」 足元に転がる二人を狙ったスナイパーの死体を乗り越えるようにして、一人の青年が、不気味な笑いを浮かべて姿をあらわした。 「…因果とはこのことですね…。本当に…、この少女はエリスに似ている…。 あなたが一生懸命彼女を守るのは、なくなった妻と子供への供養ですか? -----アリオス」 なくなった妻と子供…!? アリオスは…!! その一言は、アンジェリークの心を奈落に突き落とした。 |
TO BE CONTINUED・・・
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コメント
エージェントアリオスです
一体どれほど更新していなかったのでしょうか…。
本地うに私は困ったチャンです(笑)
これから物語りは徐々に核心に迫っていきます。
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