Summer Lesson

中編

 アリオスの唇が目の前にある。
 薄くて、形の良い唇。アンジェリークは吸い寄せられるように唇を羽根のように重ねた。
 本当にどうしていいか判らずにただ触れるだけのキス。
「どうした? もっと舌とか前に突き出してみろ」
「こ、こうですか・・・?」
 ドキドキとしながら、言われた通りにやってみる。
「そうだ。もっといやらしい女になれよ、おまえ・・・」
「んんっ・・・!!」
 包み込むようにしっとりと唇を動かされる。
 主導権はいつしかアリオスのものになっていた。
 舌が蠢くように口腔内を走っていく。
 華奢な躰を震わせて、思わずアリオスにしがみついた。
 呼吸を奪われて、苦しくて堪らなくなる。
「・・・先生、好き・・・」
 無意識に漏れた甘い言葉に、アリオスはニヤリと微笑んだ。
「俺も好きだぜ、アンジェ・・・」
 ふたたび唇を重ねられてぼっとなる。
 アンジェリークの唇はしなやかにアリオスを受け入れる。
 アリオスの舌は感じるところを的確に抑えているようで、容赦なく攻めてきた。
 舌の動きに躰の芯が熱くなり、ぼんやりとしてしまう。
 どうしてこんなに熱いのだろうか。
 そんなことをついつい考えてしまう。
 キスだけでくらくらしどうにかなってしまいそうだ。
 唇から流れた唾液をアリオスの舌が掬いとって舐めてくれた。
「先生・・・」
「もっと熱くなりてえか?」
 熱を帯びた瞳で見つめあっていると、そんな気分に不思議となる。
 アンジェリークはコクリとひとつ頷いた。
「教えてやるよ、熱いってやつをな?」
「アリオス先生・・・」
 華奢な躰をひょいと抱き上げられて、アンジェリークは真っ赤になる。
 この先何が待っているかが判らないわけではない。
 アリオスに運ばれた先はやはりベッドだった。
 柔らかなスプリングが妙に心地が良い。
「これから俺がしっかり教えてやるよ」
「はい・・・」
 アンジェリークが頷くと、アリオスの手がワンピースにかかり、淫らなレッスンが開始された。
 ワンピースを脱がされ下着姿にされると、妙に肌が敏感になる。
 アリオスの憧れてやまない艶やかな瞳が、熱を帯びてとてもセクシーに見えた。
「おまえすげえな・・・」
 下着の上から胸の膨らみを軽くキスされ、軽く手のひらで触れられる。
「あっ・・・!!」
 躰に熱の甘い痺れが走り抜けて、アンジェリークは力が抜けるのを感じた。
 アリオスの危険な指先が、ブラジャーにかかりすぐに脱がしてしまった。
「やだっ!」
 嫌がって首を振る余りにふるふると揺れる胸を、アンジェリークは隠そうと必死になるが、アリオスに手を簡単に取られる。
「すげえ綺麗だぜ?」
「あまり、見ないで下さい・・・」
 泣きそうな声で言いながら胸を隠そうとすると、アリオスに制されてしまう。
「駄目だぜ? おまえ、綺麗なもんは隠さねえもんだぜ?」
「先生・・・」
「先生は先生かもしれねえがな、名前で呼べよ」
「あ、アリオス・・・」
「良い声だな・・・」
 首筋に体温より少し冷たい唇を感じる。
 強く吸われると、躰がびくりと感じた。
「アリオス・・・」
 手のひらが滑らかな肌を滑っていく。
 肌が熱を帯びていく。
 アリオスに触れられた場所が目覚めていくのを感じた。
「おまえが最高の女だってことを教えてやるよ」
「あっ・・・」
 アリオスの唇がどんどん下に降りてくる。
 白い胸を舌で丹念に舐めあげられ、白い肌を震わせた。
「すげえ白くて綺麗だな・・・」
「恥ずかしい・・・」
 肌を真っ赤にさせて恥じらう姿が可愛い。
 手を柔らかな胸に這わせられると、途端に息が荒くなる。
 持ち上げられるように揉みあげられるだけで、甘い痺れが全身を駆け抜けた。
「んっ・・・」
 どうしてこんなに躰の芯が熱くなるか判らない。
 どうしていいか判らなくて、アンジェリークは本能のまま無意識にアリオスの高ぶりに躰を押しつけようとしていた。
「あっ、アリオス・・・!!」
 アリオスの手によって徐々に胸は張り詰め始め、堅く尖った乳首を指先できゅっと摘まれる。
「あっ!!!」
 指でくにくにと遊ばれて、痛さと甘い感覚がせめぎあっていた。
 アリオスが与えてくれる感覚に、アンジェリークは溺れていく。
 優しくも激しい甘い感覚は、全身を完全に支配していた。
「あっ、んんっ!!」
 色が濃くなっている乳首の先を、アリオスの唇が捕らえてくる。
 最初はしっとりと唇で包み込むように吸い上げられ、甘くてぼんやりとする感覚に漂う。
 舌先で乳首を転がされ始めると、下半身が劇的に変化した。
 全身が熱くてしょうがない。
 あまりに気持ちが良くて、アンジェリークはもっと深い愛撫を自然と求めていく。
「あっ、はあん・・・」
 喘ぎ、頭をとろけそうになりながら感じずにはいられない。
 もっとアリオスを感じたくてしょうがなかった。
「そうだ・・・。もっと感じろよ・・・。際限がねえぐらいにな」
 たっぷりと根元まで愛撫をされて、もう我慢できなくてしょうがない。
 熱の意味なんて判らない。
 だが、熱はアリオスにしか取られないのを知っていた。
「はあっ!!!」
 乳首の根元をしっかりと噛まれる。
「ああっ!!」
 頭の芯まで痺れるような感覚が全身に走り、足をツッパリそうになりながら足をまっすぐと延ばす。
 躰の奥から熱い蜜が流れでし、ベッドに軽く沈み込んだ。
「アリオス・・・」
「もっとイカせてやるよ?」
「もっと熱い?」
 本当に純粋に訊くものだから、アリオスには非常に愛らしくてしょうがなかった。
「ああ。もっともっと熱くしてやるからな」
 触れるようなキスを可愛いアンジェリークにすると、アリオスは白い下着を脱がそうとする。
「やだっ・・・!」
 足を閉じようとすると、容赦なくアリオスの腕が足を広げる。
 「もっと俺を感じたいなら足を開け」
 アリオスの低い声に逆らうことなど出来ずに、アンジェリークは素直に脚を開いた------
コメント

エロ教師の夏休み補習です。
今度こそ次回で完結なはず!
お楽しみに(笑)




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