METRO POLIS

中編


 アリオスに、白い首筋を強く吸われて、アンジェリークは甘い声を上げた。
「あ…」
「いいぜ? アンジェリーク。そう、素直になれ…」
「うん…」
 そっと、彼女が見につけていた白いワンピースに手を掛けると、アンジェリークは小首をかしげて、少し潤んだ眼差しで、彼を見つめる。
「脱ぐの? 自分で…」
 そう言って、ワンピースに手を伸ばそうとした彼女に、アリオスはその手を握り、制した。
「あ・・・?」
「俺にさせてくれ? いいか?」
 艶やかな眼差しで見つめられると、アンジェリークは頬を染め上げて、僅かに頷いてみせる。
 その反応ひとつを取ってみても彼女は可愛らしすぎて、アリオスはたまらなくなってしまう。
「おまえは絶対に、俺の側から離さないからな…」
「アリオス…」
 彼女の背中を少し浮かせて、彼は背中に手をやると、そのまま、ファスナーを下ろしてやる。
 現れた彼女の白い肌は、本当に抜けるように白くて、まろやかだ。
「綺麗だ…」
 思わずもれた彼の言葉に、ぎこちなくもアンジェリークは笑う。
「ホント?」
「ああ」
 彼は彼女の体から身につけているものを総て取り去って、暫し、その裸身に見惚れた。
「アリオス…、見ちゃ…いや・・・」
 体を捩って嫌がる姿に、アリオスは満足そうに喉を鳴らして笑う。
「どうして嫌なんだ? アンジェリーク」
「・・・だって・・・、なんか、アリオス…、がっかりしちゃうかと思って…」
 すっかり、感情に対して素直になっているアンジェリークに、アリオスは嬉しくなりながら、その耳も甘く噛んだ。
「そんなこと、思うはずがねえだろ? おまえはこんなに綺麗なんだから…」
「やあん」
 甘い刺激に、彼女がふるりと体を震わせると、豊かな胸も一緒に揺れる。
 その揺れが彼を更に刺激する。
「はああっ!」
 白く豊か過ぎる彼女の胸を、アリオスは丁寧に揉みしだいてゆく。
 形を確かめられるかのように掌の中で形を変えられて、アンジェリークは体を震わせた。

 この人に触れられると…、どうして気持ちいいのかな…

「ああん…、アリオス・…」
「気持ちいいか?」
「…うん…」
 濡れて輝く瞳に見つめられると、アリオスはもっとこの声を聴いて、眼差しが見つめたくなる。
「あああっ!」
 アリオスはぴんと勃ったぴん色の頂を指先で摘まんで弄び、円を描くように嬲り、彼女の熱を煽った。
「ああ、アリオス!」
「そうだ…、アンジェ…、もっと鳴け…」
 そのまま、彼は彼の悪戯によってすっかり熱を持った頂きに唇を寄せて、そのまま吸い上げ始めた。
「ああん、ああっ!!」
 人工で出来ている体かもしれない。
 だが、その感度は並みの人間以上で、彼を高まらせる。
「はあ、アリオス!」
 彼の肩に、しがみついて乱れるその姿は、”人間”そのもので。
「ああっ!」
 左右交互に、たっぷりと、頂を舌で嬲られ、唇で吸い上げられて、 彼女の白い肌は彼色に上気し、染め上げられた。
 感情の扉が開き始める。
 未知の階段を”レプリカント”は上り始める。
 もう、そこにいるのは”人形”ではなく、意志を持ったもの。
 すっと、アリオスの繊細な指が彼女の太腿を撫で上げた。
「アンジェ…、足…、開けよ…」
「・・・うん・・・」
 胸に受ける愛撫に夢中になりながら、彼女はアリオスの希望通りに足を開いた。
 そこには、まだ従順な”人形”としての意志が残っている。
「はああっ、なにっ、ああっ!」
 熱くなった場所を指先でつうっと撫で上げられて、アンジェリークは震え上がった。
「ちゃんと濡らしてるな…、いい子だ…」
 アリオスの愛撫を感じている証拠の印を、彼女は体の最奥の泉から流していた。
 たっぷりと。
「はあ。それっていいこと・・・?」
 喘ぎながら無邪気に訊く彼女が可愛らしくてたまらない。
 もっと攻め立てたい。
 もっとその声が聴きたい…。
「いいことだ・・・」
「うん・・・。ああんっ!」
 彼の指が、創られた花弁の間の溝に押し入る。
 くちゅり。
 生々しい音が響く。
 もうそこにいるのは、創られたものではなく生身の体。
 その蜜の熱さに満足しながら、アリオスは花芯を探り始めた。
「ああっ! やん、アリオス…」
 彼の指先によって触れられた、彼女の敏感な部分----花芯は、すでに熱を帯びていた。
 指の腹を使い、強弱の刺激を与えながら、アリオスはそこを撫で上げてゆく。
「はあっ!! ああんっ!」
 花芯は、大きく熱を帯びて、膨らんでくる。
「ああっ」
 何度も体を仰け反らせて、彼女は彼の愛撫に溺れる。
 繊細な指が花芯を離れる。
「いやあん…」
 もっと彼に触れてもらっていたくて、彼女は講義の声を上げた。
「もっとよくなるからな…」
「ホント?」
 指が離れてしまって、半分泣きそうな彼女は、彼を縋るように見つめる。
「ああ」
 彼女から、ほんの少しだけ体を離せば、華奢な腕が彼を捉えた。
「ヤダ…、離れないで…」
 クッと喉を鳴らして笑うと、彼は彼女の頬に口付けた。
「おまえと一緒になる準備をするだけだ…。すぐに終わるからな?」
「…うん…」
 少し不満そうにしたものの、納得してくれた彼女に、軽く笑いかけると、彼はいったんベットから出た。
 彼女を待たせないようにと、素早く衣服を脱ぎ捨てる。
 無機質な部屋に響く、衣擦れの音と、バックルを外す音。
 それが淫らさを引き立てる。
「待たせたな。足開け…、待たせた詫びをしてやる…」
「うん…」
 彼女がおずおずと開く姿を見て、彼はじっとその瞳を覗き込む。
「どうした? 恥かしいか…?」
「恥かしい…?」
 彼女は頬を染めてきょとんとしている。
 ”恥かしい”の定義がわからない。
「それって、アリオスにここ見られてるのが、嫌じゃないけど、ちょっとくすぐったいってこと?」
「そうだ・・・。それが”恥かしい”だ…」
「うん…、だったら、”恥かしい”…」
 はにかんだような表情えをする彼女。
 本当に、アリオスのレッスンの間に彼女の喜怒哀楽は増えていっている。
「もっと足、開けよ…」
 艶やかに命令されて、アンジェリークは逆らえなくて、大きく開いた。
 濡れた部分が、彼には綺麗に光った宝石のように見える。
「詫びだぜ…」
「あああっ!」
 彼は、濡れたその部分に顔を埋めると、指で花弁を押し広げて、たっぷりと溢れる蜜を舐め取り始めた。
「あああっ! ああっ!」
 更に甘さを増した嬌声。
 その甘やかな嬌態。
 彼の舌が、花芯を舐め上げれば、何度も体が反り返る。
 花芯を舌で舐められ、面白いように更に蜜は溢れ出す。
 ちゅ。
「はあっ!!!」
 音を立ててその部分を吸い上げられて、アンジェリークは、体を何度も震え上げさせた。
「はんはんああっ!」
 かれが花芯に歯を当てて、更に彼女の淫らな部分を引き出してゆく。
「アリオスッ! ヘンなの、私ヘンなの…!!!」
 体が小刻みに震える。
 彼はその姿が可愛くて、更に、攻め立ててゆく。
 そのまま、溢れる胎内に指を侵入させて、そのまま内壁を抉るように引っかく。
 下はその間も、溢れる蜜を嘗め尽くす。
 舐めても舐めても溢れる蜜に、彼は満足そうに喉を鳴らした。
「はあ、ああっああっ!!」
 アンジェリークは、栗色の髪を何度も振って、乱れて、意識がぐちゃぐちゃになるのを感じる。
 このままでは頭がショートしてしまうのではないかと思った。
「アリオス!!」
 無意識にゆすられる腰。
 彼はそれを合図とばかりに、彼女のそこから顔を離すと、彼女の足の間で体勢を整える。
「アンジェ!」
 その瞬間、彼は自分を彼女の中に押し挿れた。
「やああっ!」
 アンジェリークは、進化を遂げた”レプリカント”。
 最初は、人間のように痛みを感じる。
 体が裂けてしまうかのような鋭い痛みを----
「アリオス!! 痛いっ!!!」
 彼の背中に回した手に力をいれて、その痛みの度合いを彼に伝える。
 その強さを知っていながらも、アリオスにはもう止められなくて。
「大丈夫だ…」
「ああっ!」
 更に彼は腰を進める。
 強張る彼女の肢体。
「アンジェ、少し力を抜いてみろ…」
「こう・・・?」
 少し体の力が抜かれたところで、彼は更に腰を推し進め、一気に奥まで到達する。
「あああっ!」
 最後まで来ると、今度は甘い声に彼女の声が変わってくる。
 彼をすっぽりと包み込んで、締め付けて、蠢き、離さない。
「はあん! アリオス! アリオス!」
 激しく甘くなる嬌声。
 その声が大きくなるたびに、彼は彼女の中で動き、自分を擦り付ける。
「あああっ!!」
 ある一転を擦り付けたところで、今までに増して彼女から甘い声があがり、彼はそこを集中して突き上げる。
「はああっ!!」
 教えても居ないのに、彼女は彼をしっかりと締め付ける。
 その締め付けは、彼が経験した誰よりも凄く、彼を快楽に溺れさせる。
「アンジェ・・腰を動かしてみろ?」
「はああ、こう?」
 ぎこちなく動く腰に彼は可愛いと思いながらも、彼女の腰を手で引き寄せ、揺らしてやる。
「こうだ…」
「ああああっ!!!」
 教えられたように、彼女は腰を動かし、彼を快楽の淵へと追い込む。
 アリオスもそれに合わせて彼女を何度も突き上げて、振動を与えてやる。
 震える快楽に溺れ、彼女は怪しく蛇らだをくねらせ喘ぐ。
「あああはあんっ!!!」
 視界が揺れ動く。
 耳元には互いの息遣いが聞こえるだけ。
「アリオス・・もうダメああ亜あっ! 壊れちゃう、壊れちゃう!!」
「壊れちまえよ!」
 アリオスは最後の突き上げにかかる。
「ああああああぁっ!!!!」
 彼が彼女の胎内に、もてるだけの熱を発し、二人は同時に楽園への扉を叩く。
 光がスパークする。
 そのままベットの上に崩れ落ちて、二人は深く目を閉じた。

 ”レプリカント”は、今、目覚めた----

コメント

本館30000番のキリ番を踏まれたさくら様のリクエストで、
『アンドロイドのアンジェリークが、アリオスに教えられて感情に目覚めてゆく』です。
頑張ってメインのシーンを書かせていただきました。
いつもより調子でたかなあ。
ちなみにタイトルの「METROPOLIS」は初のSF映画「メトロポリス」から取っています。