Highheel Shoes

2


 車は、アリオスのマンションの地下駐車場に着き、アンジェリークは車から降りる際も、肩に担がれた。
「アリオスっ! 誰かに見られたら…」
「もう散々見られただろ? 構うもんかよ」
 相変わらず恋人は平然としているのが、少し悔しい。
 大人の余裕というやつだろうか。
 そんな大人の余裕が少ししゃくに障って、アンジェリークは少し拗ねるように唇を尖らせてしまう。
 担がれたままエレベーターに乗って、アリオスの住む15階へ。
 ここからは夜景が素晴らしく綺麗に見える。
 だが、今のところアンジェリークには、素晴らしい眺望を眺める余裕などなかった。
 エレベーターの中でも、アリオスは下ろしてくれない。
「ねえ、下ろして? 歩けるから…」
「ダメだ」
 恋人は頑固に言うと、華奢な腰をぎゅっと掴んだ。
「…もう、いやだ…」
 甘い声を上げる年下の恋人に、アリオスは更に力を入れて抱える。
 音と共に15階に到着し、アリオスに担がれたまま、彼の部屋に入った。
 オートロックの音がする。
 最初に連れて行かれたのは、浴室だった。
「綺麗に洗って、消毒しねえとな。
 ストッキング脱がなくっちゃな」
「アリオスぅ」
 浴槽の縁に座らされて、先ずはスカートの中に手を入れられる。
「…アリオス、自分で…っ!」
 あまりにも恥ずかしくて、アンジェリークは身を捩って嫌がる。
 だが、意地悪な恋人は、そんなことでは許してはくれない。
「その足じゃ無理だ」
「大丈夫よ…」
 抵抗するものの、アリオスの指先に触れられるだけで、力が抜けていってしまう。
 彼の指がすっと足を撫でた後、ハイソックスになっているストッキングを脱がされる。
 ゆっくりと、官能的に。
 別に触れられたりしてはいないというのに、アンジェリークは躰の芯が既に熱を帯びているのを感じた。
 一瞬、アリオスの繊細な指が、アンジェリークの敏感な部分に下着の上から掠る。
「…んっ!」
「まだ俺は何もしてねえぜ?」
 恋人は意地悪にも笑うと、両足のストッキングを一気に脱がした。
「きれいに洗って消毒してやるよ」
「んっ…」
 アリオスが水栓を捻り、柔らかなシャワーが脚にふれる。
 彼が手で足をさするようにしてきれいに洗ってくれるものだから、アンジェリークは官能の甘さに息を詰まらせた。
「ああ…っ!」
「消毒してやる…」
 低くくぐもった声が聞こえたかと覆うと、アリオスの唇が濡れた脚を捕らえた。
「ああ…」
 余りにもの甘さに、アンジェリークは息を乱す。
 足についた水滴を、丁寧に舌で拭う。
「んんっ…」
 マメが潰れた場所を、アリオスの唇がゆっくりと触れた。
「あああっ!」
「舐めたらすぐに直るからな?」
「んっ!」
 アリオスの舌が、潰れた箇所を丁寧に舐めてくれる。
 痛みと甘いふわふわとした感覚が交互に襲ってきて、アンジェリークは甘い吐息を吐かずにはいられなかった。
「んんっ!!」
 アリオスは、そのまま足の指も丁寧に一本ずつ口に含んだり、舐めたりしてくれる。
「今日歩きすぎて疲れただろ? マッサージだ」
「ああ…」
 甘い拷問にも近いマッサージに、アンジェリークは何度も吐息を吐かずにはいられない。
 アリオスの舌を感じるだけで、躰が震え、どうしようもないほど奥深い場所が熱くなった。
 アンジェリークの息が上がっているのを恋人はおもしろがって見ている。
「何悶えてるんだよ? 俺はマッサージをしているだけだぜ?」
「嘘…つき…!」
 意地悪な恋人の言葉の応酬にも、アンジェリークは上手く交わす余裕なんてない。
 彼が与えてくれる甘い誘惑を抗うことなんて出来なかった。
「あ…っ!」
 アリオスの指がアンジェリークの下着にかかった。
 彼の指がそこに触れるだけで、湿った音がする。
「なんだこんな所濡らして…。いやらしい躰だな?」
「ち、ちがうもん…! それは…、さっきのシャワーだもん」
「シャワーにしては、随分ねっとりしてるじゃねえか…」
 意味深な笑みの含んだ声で囁かれて、アンジェリークは耳まで赤くした。
「どんなに濡らしたんだ?」
「ああっ!!」
 アリオスの手が、いきなり下着の中に入ってくる。
 既に熱くて濡れている場所に、彼の指が掠った。
「ああっ!」
「熱くなってるな…」
 襞を指でかき分けられて、甘い痺れのあまりもじもじとする。
「はああっ!」
 いつもより少し乱暴にアリオスの指は動き、花肉を陵辱していく。
「あああっ!」
 熱を帯びたそこが、固くなっていくのが判る。
 同時に、アリオスを求めて腰が淫らに揺れた。
「こんなに濡らして、しょうがない女だ」
「きゃあっ!」
 脚を大きく開かされて、アンジェリークは切ないよがり声を上げた。
 下着を一気に脱がされて、恥ずかしい部分が露わになる。
 アリオスにそこを見られていると言うだけで、感じてしまい、熱いものが溢れ出てしまう。
「んんっ…」
「まだ舐めてもいねえのに、感じてるのかよ?」
「だって…」
 アンジェリークは反論できずに、ただ真っ赤になって、蜜をしたたらせている。
「しょうがねえやつだぜ」
「あっ!!」
 舌が花弁を割って、中に侵入してきた。
 ぴちゃぴちゃといやらしい音をわざと大きく立てながら、アリオスはアンジェリークの蜜を舐めとっていく。
「…んんっ! やあ…」
 腰を甘く浮かせながら、アンジェリークは息を乱しながらもアリオスの舌を受け入れた。
「…大好き…っ!」
「俺も好きだぜ? アンジェ」
 アリオスの舌が中心の肉芽を捕らえると、痺れるような甘い電流が走る。
「…指、キツイ…っ!!」
 今度は、アリオスの指が、胎内に滑り込んでかき混ぜてきた。
「ああっ! あああんっ!! アリオス…、だめっ!! 来てッ!!」
 アリオスが欲しくてたまらない------
 アンジェリークは、淫らだろうがそんなことはもうどうでも良い。
 アリオスとひとつになりたい------
 そんな想いがアンジェリークの淫らさに拍車をかけた。
「御願い…っ!」
「おまえたまらねえな? そんな顔されると、俺も胎内に入りたくなっちまう…」
 アリオスがズボンのファスナーを下ろす音が淫らに浴室に響く。
 彼のものは既にかなり硬く大きくなっていて、アンジェリークのぴくぴくと震えた入り口を、ゆっくりと撫でてくる。
「はあっ!」
 腰を淫らにゆらすと、アリオスがゆっくりと体内に入ってきてくれた。
 蜜が彼を最奥に誘っているのが判る。
 アリオスが内部に侵入するたびに、甘い刺激が内部に生まれた。
 気持ちよすぎて、狂いそうになる。
 ゆっくりとした動きにじれて、腰を更に動かした。
「あああっ!!」
 奥深くにアリオスを感じ、彼が完璧に胎内に入りきったのが判る。
「あああっ!」
 アンジェリークの胎内がいっぱいに押し広げられて、アリオスの熱いモノがどくどくと脈打っているのが判る。
 アリオスが動くたびに、更に熱いモノがアンジェリークの胎内から流れ落ちた。
「はああっ!」
 ゆっくりと腰を動かしてみると、甘い衝撃が躰を貫く。
「はあああっ!」
「ここか?」
「あああっ!」
 どこが一番感じるか-----そんなことはお見通しのくせに、アリオスはわざと訊いてくる。
 アリオスが感じるところを重点的に攻め立てると、背筋にぞくりとした快感が走り、アンジェリークは背中を大きく仰け反らせた。
「はあああっ! いっぱいっ! アリオスでいっぱいっ!!」
 ゆっくりだったアリオスの動きは、段々と激しさを増し、同時に、躰の芯には熱い快感が生まれてくる。
「やっ! そんなに烈しく…っ!!」
「俺だけを感じろよ、アンジェ…」
「ああんっ!」
 アリオスはアンジェリークの腰を抱えあげ、更に烈しく動き始めた。
「やっ…!! アリオスぅ!!」
 アンジェリークはきゅっとアリオスを思い切り締め上げる。
 その瞬間、彼の表情が苦しげな恍惚としたものになる。
「…アリオスっ!! 大好き!!」
「アンジェ…!!!」
 アリオスは大きく深呼吸をすると、アンジェリークの腰を両手で掴んで、烈しく突き上げ始めた。
「あああああっ!! アリオスっ!!」
「アンジェ」
 深く突き上げられた瞬間、目の前がまっしろになる。
 ふわふわとした意識の中で、快楽を感じながら、いつの間にか脚の痛みはどこかに行ってしまった…。

TO BE CONTINUED…
コメント

GWに東京に行ったときのネタです(笑)
次回で完結します〜。
…嘘でした。
あんまりにもやりたがるので(苦笑)
ちなみに、いま、わしもエロいっぱい書きたかったりして〜(笑)
やっぱり暑くなると、エロの季節ですね(笑)



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